( 184078 )  2024/06/24 17:35:28  
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高橋洋一は、ABCの番組に出演している際、ほんこんさんからひろゆきが高橋先生の円安について批判していると伝えられた。

高橋は円安の議論に対し、根拠として数式を示すなど応じたが、批判は続いている。

また、ABCの番組で核保有についても議論が行われ、高橋は核攻撃対策などについてもコメントした。

(要約)

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photo by gettyimages 

 

 毎週土曜日、筆者はABC(大阪朝日放送)『正義のミカタ』に出演している。本番前、芸人のほんこんさんが、筆者に「ひろゆきが、高橋先生の円安上等発言に絡んできていますよ」と教えてくれた。筆者は、実のところSNSをあまり見ないのでこうした話には疎く、ほんこんさんらにはいつも助けられている。 

 

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 そして、丁寧に放送後に〈ひろゆき氏 高橋洋一氏に「ホントに学者?」1ドル300円上等を猛批判「キリトリ」指摘も返り討ち「小学生でも分かる」〉と「ひろゆきさん、「本当に学者なの?」 経済学者の『円安上等。1ドル=300円』に再反論 「数式も根拠も出せない」を送ってもらった。 

 

 ほんこんさんに最初に教えてもらった後、「ほんこんさんから。誰かが、オレの円安を批判しているらしい。円安(自国通貨安)は日本有利(自国有利)なのは、近隣窮乏化として古今東西知られている。これに文句があるなら、ノーベル賞クルーグマンや国際機関と議論したら。賢い人は国全体の話と個人を分けられる。そうでない人は自分の話だけ」と「井川さんは円安は国全体でプラスたが個人ではマイナスときちんと理解していた。円安が個人にマイナスの人もいるけど、ヘッジくらいできないのかねえ」とXにポストした。 

 

 それに対して、「数式も根拠も出せない」ときたので、「テレビ(ABC)で近隣窮乏化(自国通貨安は自国有利)を解説したのが下図。出典にThe OECD's New Global Model とあるが、これは数式の塊なんだけど。英語が読めなくても数式の羅列だからわかる人にはわかるけどね。だから結論も数字になる」と、数式の根拠も示した。 

 

写真:現代ビジネス 

 

 筆者は、テレビで解説するときも、この程度の数字の根拠は用意している。5月4日にABCで解説したときの図はポストしたように以下のとおりだ。はっきりと出典を示している。 

 

 「数式も根拠も出せない」どころか、既に出してあるのに、絡んでくるのは放送時の資料に明記し、放送時の解説でも話している。人を批判したいなら、その放送くらい見るべきだろうが、見てもわからなかったというなら、批判しないようがいい。 

 

 近隣窮乏化をもし否定できるなら、ノーベル賞級の業績なので、筆者なんかに絡まずに、ノーベル賞論文を書いた方がいい。ちなみに、ノーベル賞学者であるクルーグマン教授も「円安は日本にプラス」と言っている。 

 

 まったく馬鹿馬鹿しい話だが、ABC『正義のミカタ』の名誉に関わることなので、書いておく。なお、近隣窮乏化は筆者の感想でもなく、古今東西確立された事実だ。 

 

 なお、6月22日のABC「正義のミカタ」では、地上波として珍しい発言が連発した。いわゆる「核保有」だ。中国が核弾頭を増やしているという議論の中で、ほんこんさんが口火を切った。「日本も核を持たないじゃなくて、どう向き合って行くか議論せな」 

 

 

 藤井聡さんも「日本が核攻撃を受けた時にアメリカが国益のために核の傘を開かないことがあり得る。選択肢は一つ」と核保有を示唆した。 

 

 それを受けて筆者は、「ロジカルには(1)核の傘、(2)核共有、(3)核保有という対応が考えられる。(1)核の傘は日米間で協議はやっていたが参加する米のランクが低すぎてもう信じられないので、(2)核共有の議論が必要になっていると安倍さんも言っていた。」と応じた。 

 

 筆者は、この議論が出てくることを予め予測し、その前のセッション(プーチン訪朝)のときに、「今回のプーチン・金会談で、ロ朝が事実上軍事同盟になったのは大きい。今後、北朝鮮への制裁はロシアが国連安保理で反対し無効化するし、ロシアが北朝鮮に軍事技術を提供すると今の日本の防衛システムが無力化される」と話した。 

 

 要するに、北朝鮮からの核攻撃についてイージス艦による防衛が無力化されるので、核報復という手段でないと、日本の安全が保たれないのだ。 

 

写真:現代ビジネス 

 

 中国が核弾頭を増やしているというセッションのプレゼンターは、話し合いで解決せよというのがわかっていたから、その前のセッションで楔を打ったわけだ。 

 

 なお、そのセッションでは、極超音速滑空体「アバンガルド」が、最大速度マッハ20以上でミサイル防衛を無力化、アメリカでも迎撃不可能と言われていると紹介された。これは既に実戦配備されていいるとも言われており、その技術が北朝鮮に流れれば、筆者の懸念は現実化してしまう。 

 

 いずれにしても、非核三原則の見直し、とりわけ核保有という用語は、地上波ではタブーらしく、まともに議論できないが、「正義のミカタ」では生放送の利点を生かして堂々と議論されている。 

 

 興味のある方はTVerで見ることができるので是非ご覧下さい。 

 

髙橋 洋一(経済学者) 

 

 

 
 

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