( 188014 )  2024/07/06 03:09:38  
00

シンガポールの裁判所で日本人男性が地元の女子大生を性的に暴行した罪で有罪判決を受け、禁錮17年6月とむち打ち刑20回の判決が下された。

このような刑が日本人に課されるのは初めてで、報告書によると、むち打ちは受刑者に恐怖を植え付ける体罰として批判されている。

シンガポールの法律では、むちは籐製で直径が1・27センチメートル以下と規定されている。

むち打ちは16~50歳の男性に最大24回まで課され、窃盗や麻薬取引、性犯罪などの罪に適用される。

報告書によると、むち打ちの執行は受刑者に屈辱感を与え、受刑者は回復に約1カ月かかるとされている。

シンガポールはむち打ちに関して拷問等禁止条約に違反しているとして非難されているが、同条約を批准していない。

(要約)

( 188016 )  2024/07/06 03:09:38  
00

シンガポール 

 

シンガポールの裁判所で1日、元美容師の日本人の男(38)が地元の女子大生を性的に暴行したとして禁錮17年6月、むち打ち刑20回の有罪判決を受けた。日本人がシンガポールでむち打ち刑を受けるのは初めてという。地元の人権団体の報告書で、受刑者に恐怖を植え付ける刑罰の実態が浮き彫りになった。 

 

【写真】高層ビルが立ち並ぶシンガポール 

 

シンガポールの法律は、刑事罰用のむちは籐製で直径1・27センチメートル以下と明記している。報道によると、長さは1・5メートル程度という。 

 

むち打ち刑が適用されるのは16~50歳の男性に限られ、回数は最多で24回と定められている。窃盗や麻薬取引、性犯罪などの罪に適用される。 

 

むち打ちをめぐる報告書は、昨年秋、シンガポールの民間団体「変革的な司法集団」が発表した。「中世のような体罰」で、受刑者に屈辱感を植え付けているとして実態を伝えた。 

 

報告書によると、受刑者は執行日を事前通告されず、少なくとも1カ月待たされるのが通例。ある元受刑者は「当日はみんなで順番を待ち、食肉処理場に並ぶ家畜のようだった。むち打ち回数が多い人から先に執行される。外部から窓越しに見物している人もいた」と回想した。 

 

自分の番になると、上半身裸になり、内臓防護用のカバーを装着される。尻を突き出した姿勢で「A」の字のような台に腕を固定され、刑が始まる。執行人は交代で務め、「尻の皮膚が裂けても傷が十字に重ならないよう、並行に打っていく」という。別の元受刑者は「痛くて当面は仰向けに寝られない。シャワーも浴びられない。回復には約1カ月かかる」と述べた。 

 

むち打ちは18世紀、英植民地だったマレーシアで刑事罰として定められた。シンガポールがマレーシアから独立した後も引き継がれた。執行には医務官の立ち会いが義務付けられている。受刑者の状態が悪化して刑が継続できないと判断されれば、12カ月以下の禁錮刑に切り替えられる。 

 

米国務省の人権報告書によると、シンガポールでは2000年代半ば、年間約4千件のむち打ちが行われた。その後、年々減少し、2016年には約1200件になった。国際人権団体は、むち打ちは拷問等禁止条約に反すると非難している。シンガポールは同条約を批准していない。 

 

 

 
 

IMAGE