( 189483 )  2024/07/10 15:38:45  
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性同一性障害特例法の手術要件と裁判所の判断 

 

 出生時の性別は男性で女性として生活するトランスジェンダー(トランス女性)が、戸籍上の性別を変更するよう求めた家事審判の差し戻し審で、西日本の高裁が10日、申立人の性別変更を認める決定を出した。性同一性障害特例法が定める性別変更の5要件のうち、「変更する性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)を、申立人が「満たす」と判断した。 

 

【図】性別変更のルールとは? 手術要件が高いハードルに そもそも解説 

 

 外観要件を満たすには、陰茎(ペニス)切除などが原則必要とされてきたが、申立人はそうした手術を受けていない。高裁は、外観要件について「手術が常に必要だと解釈すれば、当事者に過剰な制約を課し、違憲の疑いがある」と指摘しつつ、「性器の外観が、変更後の性別のものであることに、他者が特段の疑問を感じない状態であれば足りる」との解釈を示した。 

 

朝日新聞社 

 

 

 
 

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