( 190968 )  2024/07/15 01:27:23  
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こだまでのんびり行くのも悪くない?(写真:イメージマート) 

 

 日本の東西の大動脈を走る東海道新幹線。東京から新大阪までの移動であれば、停車駅が少なく、乗車時間が短い「のぞみ」を好んで利用する人も多いだろう。しかし、あえて各駅停車の「こだま」を利用することで、費用を節約しつつ快適な時間を過ごすこともできる。 

 

【写真】カップには霜が付くほどカチコチ 新幹線で売られているカタイアイス 

 

 こだまの最大のメリットは、「ぷらっとこだま」や「EXこだまグリーン早特3」といった特別な割引プランが存在していることだ。東京から新大阪まで移動するケース(通常期)を例に、それぞれの料金を比較してみよう。 

 

●東海道新幹線・東京─新大阪の料金(運賃+特急料金・通常期) 

 

【のぞみ】 

自由席 1万3870円 

指定席 1万4720円 

グリーン車 1万9590円 

 

【こだま】 

自由席 1万3870円 

指定席 1万4400円 

グリーン車 1万9270円 

 

・ぷらっとこだま 

指定席 1万1210円 

グリーン車 1万2470円 

 

・EXこだまグリーン早特3 

グリーン車のみ 1万1410円 

 

「ぷらっとこだま」も「EXこだまグリーン早特3」も、「スマートEX」というネット予約サービス向けのプランで会員登録が必要。「EXこだまグリーン早特3」であれば乗車日の3日前までの予約が必要。また、お盆の期間など、一部予約ができない日程などもある。 

 

 多少の制限はあるこだまの割引プランだが、のぞみの自由席よりも安い料金でグリーン車に乗ることができるのは、かなりメリットが大きい。仕事で東京─新大阪間を移動する機会が多いという、都内に住む自営業のAさん(40代女性)は、新大阪から帰京する際に「ぷらっとこだま」を利用している。 

 

「単純にのぞみの自由席よりも1000円以上安い料金でグリーン車に乗れるというのは、かなりお得。もちろん乗車時間はかなり長くなりますが、それはそれで楽しめるものです」 

 

 東京─新大阪間の所要時間は、のぞみなら約2時間半のところこだまだと約4時間弱で、乗車時間が1時間半も長くなる。 

 

「サブスクで映画やドラマを観ていれば、4時間なんてあっという間。むしろ新幹線に乗っている間は映画やドラマを観るくらいしかやることがないので、作品に集中できていいですよ」(Aさん) 

 

 

 国内を一人旅するのが趣味だという、東京都在住の会社員のBさん(30代男性)は、こだまのグリーン車の“快適さ”を実感している。 

 

「まず、のぞみに比べてこだまは空いている。特にグリーン車なら、2人席の隣に別の乗客が乗ってくることもあまりない。パーソナルスペースを広く保ちつつ、快適な時間を過ごせます」 

 

 長時間乗車は、Bさんにとって「大きなメリット」でもあるという。 

 

「たとえば、東京─新大阪間をこだまで移動したら、ほぼ4時間 “自分だけの時間”が作れます。普段会社で仕事をしていたら、自分1人の時間なんて簡単に作れないし、家にいても家族がいるので、1人にはなれない。 

 

でも、こだまでの一人旅はかなり長い時間誰にも干渉されず、自由にスマホをイジったり、映画を観たり、音楽を聴いたり、漫画を読んだりと好きなことができるし、途中で誰かに邪魔されることもない。重要なリラックスタイムです」(Bさん) 

 

 乗車時間は長いが、割引プランで安くグリーン車に乗ることができるこだま。ゆったりした時間を楽しむには、お得な選択と考える人もいるようだ。(了) 

 

 

 
 

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