( 192533 ) 2024/07/19 17:24:37 0 00 Bloomberg
(ブルームバーグ): 鈴木俊一財務相は19日の閣議後会見で、河野太郎デジタル相が円安是正を目的に政策金利を引き上げるよう日本銀行に求めたインタビュー内容について、発言を慎重にするよう苦言を呈した。
鈴木財務相は、「市場に与える不測の影響というものを考えるなら、発言は慎重であってほしいと思っている」との見解を示した。「不用意な発言が市場に影響を与えてはいけない」ため、為替相場の水準や動きなどに関して自身は発言を控えていると述べる一方、河野氏は「そういう認識をお持ちでない中での発言だったのではないか」と語った。
河野氏は17日にブルームバーグテレビジョンに出演し、急激な円安がもたらす国内物価への影響などの問題を強調。「為替は日本にとって問題だ」とした上で、「円は安過ぎる。価値を戻す必要がある」と話した。外国為替市場の円相場は河野氏の発言を材料視する形で、その後対ドルで1%余り上昇した。
円が1%余り上昇、河野大臣の利上げ要求で全面高-156円台前半
鈴木財務相は、この件について河野氏と話す機会があったことを明らかにしたが、内容については明言しなかった。金融政策を巡っては「日銀の独立性を尊重しなければならない」とも話した。
共同通信によれば、河野氏は19日の記者会見で、インタビューでの発言について、「日銀に直接利上げを求めたわけではない。デジタル収支の赤字などの中で、金利が上がれば円高になるという理論を申し上げただけだ」と説明した。
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--取材協力:横山恵利香.
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Takashi Umekawa
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