( 192883 )  2024/07/20 16:13:37  
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今月3日、日本は20年ぶりの「新札フィーバー」に沸いた。全国の銀行には、いち早く新札を手にしようとする人が殺到。「ミスター円安」と陰口を叩かれている植田和男日銀総裁も、40万枚分の「出来立てホヤホヤ新札」の束を前にニンマリだ。 

 

【写真】知らなかった…日本のクスリ、実はほぼ「中国製」だって 

 

国立印刷局のポスターは、自慢げに記す。 

 

〈表裏にある数字を大きくすることにより、額面金額を分かりやすくしました。券種別に異なる形状、異なる位置にすかしを配置し、券種の違いを分かりやすくしました。券種別にざらざらしたマークを異なる位置に配置し、券種の違いを分かりやすくしました……〉 

 

テレビでも「これぞ世界初の新技術!」と誇らしげに解説していた。 

 

だがこの朗報、隣国の中国では、受け止め方がまるで違った。 

 

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〈はっ、日本では今時、紙の新札?デジタル通貨をバージョンアップさせるのではないの?〉 

 

〈日本に旅行する時は、まず財布を買えというのは、本当だったんだ〉 

 

とっくの昔に完全キャッシュレス社会を迎えている中国では、日本を「フシギな国」と見ているのだ。そう言えば以前、日本旅行用のパンフレットに「20世紀を懐かしむ旅」と書かれていたのも目にしたことがある。 

 

もしかしたら渋沢栄一翁は、草葉の陰から嘆いているかもしれない。 

 

「オレの顔なんか刷ってる場合か!早くデジタル円を普及させないと、日本は『デジタル人民元経済圏』になっちまうぞ」 

 

「週刊現代」2024年7月20・27日合併号より 

 

週刊現代(講談社・月曜・金曜発売) 

 

 

 
 

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