沖縄県で起きた米兵による性暴力事件の問題について、政府は他の県にも同様の事件の情報を伝える方向で調整を始めた。

外務省は、捜査当局からの情報提供を受け、都道府県に伝達する方法を検討している。

沖縄県だけでなく、青森県や神奈川県でも同様の問題があったことが報じられ、国に対して改善を求める声が出ていた。

（要約）

首相官邸 

　沖縄県内で米兵らによる性暴力事件が相次いだ問題を受け、政府は同県以外の都道府県に対しても、各地の捜査当局が公表しなかった性犯罪の情報を伝えていく方向で調整に入った。 

【写真】沖縄県で米兵による性暴力事件が相次いだことを受け、上川外相に抗議文を手渡す玉城知事（3日午後、東京都千代田区で） 

　外務省が19日、地元への速やかな連絡を求める沖縄県議団との協議の場で明らかにした。捜査当局からの情報提供を受けた同省が、防衛省を通じて都道府県に伝達する方式を想定している。 

　沖縄県では昨年以降、米兵らが起こした性暴力事件が県に知らされていなかったことが判明。政府と沖縄県警は今月、非公表の米軍関係者による性犯罪について、県に適切に連絡するよう運用を見直していた。 

　読売新聞の調べでは、米軍施設を抱える青森県や神奈川県でも、同様に地元自治体に事件が伝えられていなかった事例が明らかになっており、国に改善を求める声が上がっていた。