( 196322 )  2024/07/30 15:20:02  
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元保育士である長田凪巧被告が複数の女児にわいせつ行為を行った罪で7回逮捕され、被害が明らかになった児童は計7人になった。

被告人は被害児童の保護者からの意見書を聞いた裁判で、罪を認めた。

検察官は被告が捜査時に幼い女の子を性的対象と考えていたことを言及し、児童ポルノを集めて性的欲求を満たしていたが、それだけでは満足できず犯行に及んだ旨を述べた。

次回以降、被告人質問が行われる予定であり、被害児童の保護者も被告人に質問する機会が設けられる。

(要約)

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傍聴席は満席だった 

 

勤務していた保育園で複数の女児らにわいせつな行為をした疑いで7回逮捕されている元保育士・長田凪巧(なぐみ)被告の追起訴分の公判が今月26日に東京地方裁判所(室橋秀紀裁判長)で行われた。 

 

【法廷画】裁判を受ける被告 

 

被告人はこれまでに5人の児童に対する強制わいせつ行為を認めている。26日の裁判では6月13日付で追起訴された、FちゃんとGちゃんに対する同行為の罪状認否が行われ、いずれもも認めたことから、被害が明らかになった児童は計7人となった。 

 

被告人は2021年に、当時勤めていた保育園で5歳ないし6歳だったFちゃんとGちゃんに対してわいせつな行為に及んでいた。 

 

9月下旬から10月頃、他の園児と遊んでいたFちゃんに声をかけて呼び出し、バンダナで目隠しをした上でわいせつな行為をさせた。 

 

Gちゃんに対しては、10月から12月頃、他の園児が教室から出ていき2人きりになったところで防犯カメラの死角となるピアノの下に誘導しわいせつな行為に及んだという。また、被害者で唯一、Gちゃんはバンダナでの目隠しをされていなかった。 

 

FちゃんとGちゃんに対しての加害は、検察は強制わいせつ罪として起訴している(改正前の刑法176条)。 

 

裁判長から「検察官が読み上げた内容に何か誤っているところはありませんか?」と聞かれた被告人は、「ありません」と答え起訴内容のすべてを認めた。 

 

検察官は保護者から提出された意見書を代読し、被害感情の大きさを明らかにした。 

 

「なぜ娘がこんな目に遭わなければならなかったのか。娘がこれから被害を思い出してさらに傷ついてしまったらどうするのか。被告人は娘が保育園を卒業してからも小学校の行事に来て『ますますかわいくなりましたね』と声をかけてきていた。性の対象として見られていたのだと思うと、極刑になっても許せない。考えられる一番重い刑を与えてほしい」(Fちゃん保護者) 

 

「娘が被害に遭って、口では言い表せないほどの怒りがある。被告人は地獄に落ちろと思っている。当時、被告人は自分のことばかり話す変わった人だという印象があったが、娘は懐(なつ)いていて、楽しく通えていればよいと思っていた。これからの影響が今から不安だ。被告人とは二度と会いたくないし、二度と社会に出てきてほしくない」(Gちゃん保護者) 

 

検察官はさらに、被告が捜査時に「幼い女の子も性対象」と供述したことにも言及。 

 

児童ポルノ動画や画像を日常的に集めて性的欲求を満たしていたが、それだけでは抑えきれなくなり犯行に及んだ旨の供述があったという。 

 

今回で起訴された事件すべての罪状認否が終わり、被告人は7人の児童に対する性加害をすべて認めた。次回以降で被告人質問が行われ、犯行の動機などが被告人の口から語られることになる。 

 

なお「被害者参加制度」により、被害児童の保護者などからも被告人質問が行われる予定だという。 

 

弁護士JP編集部 

 

 

 
 

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