( 197132 )  2024/08/01 15:55:17  
00

自民党所属の広瀬めぐみ参院議員が秘書給与の詐取疑惑で東京地検特捜部に家宅捜索を受けた。

不倫スキャンダルや「幽霊秘書疑惑」など、広瀬議員には政治的な問題がある。

特に秘書給与の問題が深刻で、週刊新潮の報道により、広瀬議員は自民党を離党したが、問題は収まる見込みはない。

今後、東京地検特捜部による捜査の行方が注目される。

(要約)

( 197134 )  2024/08/01 15:55:17  
00

広瀬めぐみ参院議員(自民党HPより) 

 

 自民党の広瀬めぐみ参院議員(58)に司直の手が伸びた。秘書給与の詐取疑惑で、7月30日、東京地検特捜部が参院議員会館や自宅などへの家宅捜索に踏み切ったのだ。今度は「不徳の致すところ」と単に謝罪しただけでは済みそうにない。 

 

【写真をみる】「家宅捜索」の真っ最中! 「広瀬議員の自宅」に特捜部員が入れ替わり立ち替わり…まるでドラマのワンシーンのような写真15枚 

 

 *** 

 

「週刊新潮」が報じた「赤ベンツ不倫」に端を発した広瀬めぐみ議員が抱える“問題”を振り返ってみよう。 

 

 臨時国会会期中の昨年10月、広瀬議員は夫と2人の子どもを持つ身でありながら、不倫相手のカナダ人サックスプレイヤーと東京・神宮前のレストランで食事を済ませると、自らが運転する真っ赤なベンツでいそいそと歌舞伎町のホテルへ。翌朝には、そこから国会に直行した。 

 

 これについて広瀬議員は「私の不徳の致すところにより、多くの方々に多大なるご迷惑とご心配をおかけしてしまった」と謝罪のうえ、自民党岩手県連副会長は辞任したが、参院議員の辞職には至らなかった。 

 

 より深刻なのはもう一つ、「政治とカネ」の問題も抱えていたのである。それこそが、東京地検特捜部が切り込もうとしている“本丸”。週刊新潮が「赤ベンツ不倫」とともに取り上げた「幽霊秘書疑惑」である。 

 

 広瀬議員が参院選に挑み、岩手選挙区で初当選を果たした直後、地元・遠野市で不動産業を営むA氏が、税金で給与が賄われる公設第二秘書に登用された。続けて、その年の11月、公設第一秘書に転ずると、枠の空いた公設第二秘書に収まったのがA氏の妻だった。週刊新潮が、その妻は「勤務実態のない幽霊秘書ではないか」との情報をもとに疑惑を追及したのは今年3月のこと。 

 

 不倫については素直に認めた広瀬議員だったが、この疑惑については完全否定に回り、次のように答えていた。 

 

「(A氏の妻は)遠野市にいる平日の間は、A氏が外回りで獲得するなどした支援者の方々のリスト作成・更新や、A氏が私の代理で出席する行事の祝文の作成などリモートワークでバックオフィスとして働いてくれました」 

 

 しかし、週刊新潮はその弁解を覆す音声データを入手。それは、公設第一秘書のA氏に政策秘書を務めていたB氏がかけた電話の通話記録だった。「先生には12月分は渡しています」と、公金が原資の秘書給与を広瀬議員に渡したと証言している。 

 

 それだけではない。広瀬議員とB氏とのやり取りが記されたLINEのスクリーンショットも存在する(これらについては関連記事〈【特捜部が強制捜査】赤ベンツ不倫「広瀬めぐみ」議員、「週刊新潮」が入手していた”公金詐取“の証拠音声〉に詳しい)。 

 

 

 強制捜査を受け、広瀬議員は自民党を離党したが、それで事態が収まるはずもない。 

今後の東京地検特捜部による捜査の行方について、司法担当記者が解説する。 

 

「最初に秘書給与詐取の罪に問われた国会議員は中島洋次郎元防衛政務官でした。26年前、政策秘書を雇ったと偽り、国から1000万円をだまし取ったとして、特捜部に摘発された。この7月、東京地検のトップに就いた竹内寛志検事正は当時、その捜査に携わっていました」 

 

 そのため、秘書給与詐取事件に思い入れが深いとされる。 

 

「中島元防衛政務次官以降、同様の事件を起こした山本譲司代議士は特捜部に、辻元清美参院議員は警視庁に逮捕されたうえ、有罪判決を受けました。広瀬議員の場合、詐取した金額次第では、9月に召集される臨時国会前に身柄を拘束されることもあり得なくはありません」 

 

「週刊新潮」8月8日号では、広瀬議員の「秘書給与詐取」を裏付ける証拠についてさらに詳報する。 

 

「週刊新潮」2024年8月8日号 掲載 

 

新潮社 

 

 

 
 

IMAGE