( 198644 )  2024/08/05 16:55:07  
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前週末の終値より4451円28銭安い3万1458円42銭で取引を終えた日経平均株価を示すボード=2024年8月5日午後3時19分、東京都中央区、川村直子撮影 

 

■円相場も一時142円台に 

 

 週明け5日の東京株式市場で日経平均株価は続落し、前週末の終値より4451円28銭(12.40%)安い3万1458円42銭で取引を終えた。下げ幅は、1987年10月の歴史的な株価暴落「ブラックマンデー」が起きた際の3836円を超え、過去最大となった。3万2000円を下回るのは、昨年11月以来となる。 

 

 前週末の米国株式市場で、主要な株価指数が大幅に下落した流れを引き継いだ。米国の景気が減速するとの懸念が急速に広がっている。東京外国為替市場で対ドル円相場が一時1ドル=142円台をつけ、約7カ月ぶりの円高水準となったことも、市場の懸念材料となっている。 

 

 前週末2日のニューヨーク株式市場で、主要企業で構成されるダウ工業株平均が610ドルの大幅下落。前日の490ドル安に続き、大きな下げとなった。2日に発表された米国の7月の雇用統計が市場予想を大幅に下回り、米国経済に対する不安が一気に強まった。 

 

 5日の東京株式市場でも、日経平均は取引開始直後から全面安の展開となった。特にハイテク株が売られ、半導体製造装置大手の東京エレクトロンは一時、10%以上も下落した。より幅広い銘柄で構成される東証株価指数(TOPIX)は大幅下落を受け、一時的に売買を停止する「サーキット・ブレーカー」が発動した。 

 

 米経済の減速懸念を背景に、米国の利下げ観測も強まっている。日米の金利差縮小が意識され、外国為替市場では、円を買ってドルを売る動きが加速。5日午前の東京外国為替市場では一時、1ドル=144円台をつけ、前週末の夕方から4円超も円高に振れた。その後、さらに円買いドル売りが進んだ。円高の進行は、日本の輸出関連銘柄の下押し圧力となる。 

 

■アナリスト「ここまで下がるのは驚き」 

 

 日経平均は2日に歴代2位の下落幅となる2216円安となった。連日の大幅安に、大手証券のアナリストは「ここまで下がるのは驚きだ。いつ反発してもおかしくないが、底が見えない状況で、市場は疑心暗鬼になっている」と話す。(東谷晃平) 

 

朝日新聞社 

 

 

 
 

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