( 198742 )  2024/08/06 00:55:32  
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名古屋地方裁判所の判決により、名古屋市立小学校の給食調理員がパンや油揚げを持ち帰ったことを理由に懲戒免職処分を受けたが、この処分が取り消されることが決定された。

市教育委員会は控訴しない決定を下し、女性の復職手続きや未払い給与の支払いを進める。

名古屋市長は「懲戒免職は重すぎる」として常識的な処分を求めている。

(要約)

( 198744 )  2024/08/06 00:55:32  
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名古屋地方裁判所 

 

 勤務先の名古屋市立小学校から検査用に保存されていたパンなどを持ち帰った女性の懲戒免職処分を取り消すよう命じた名古屋地裁判決を受け、市教育委員会は5日、控訴しない意向を明らかにした。市教委は女性の意向を確認した上で、復職の手続きや免職中の給与支払いを進める。 

 

 判決などによると、給食の調理員だった50代の女性は2022年2月、勤務先で冷凍保存されていたパン2個と油揚げ2袋を自宅で食べるために持ち帰ろうとし、「公金物の窃取」として同5月に懲戒免職となった。食品は食中毒などが発生した際の検査用として保存され、近く廃棄予定だった。 

 

 判決は、「損害は相当に軽微。免職は重きに失する」などとして、「処分は社会通念上著しく妥当を欠き、違法だ」と結論づけた。市教委は「判決を重く受け止め、控訴しないことを決めた」とコメントしている。 

 

 一方、河村たかし市長は同日の会見で、自らこの件に言及し「懲戒免職は重すぎる。パンで免職ですか。人生パーになりますけど、それに見合う常識的な処分をしないといけない」と述べた。(寺沢知海) 

 

朝日新聞社 

 

 

 
 

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