( 200351 ) 2024/08/10 16:27:44 2 00 日銀の政策金利パスに立ちこめる暗雲、世界的な市場混乱でリスク増幅Bloomberg 8/10(土) 11:35 配信 https://news.yahoo.co.jp/articles/a3d7785c398c41c656b2f1edd5044564f9c815dc |
( 200354 ) 2024/08/10 16:27:44 0 00 植田和男日銀総裁(7月31日)
(ブルームバーグ): 日本銀行の植田和男総裁が進める政策正常化の道筋は、直近の市場混乱で大きく揺らいだ。そして先行きには幾つものリスクが待ち受けている。
2023年4月に総裁に就任した植田氏は、脱出がほぼ不可能なように見られた複雑な金融政策の枠組みを引き継いだ。非伝統的な金融政策を10年余り続けてきた日銀は、発行済み日本国債の5割超を保有している。今年3月に世界の中央銀行で最後となったマイナス金利政策を解除した後、植田総裁は正常化の道のりを順調に歩んでいるようだった。
日銀が追加利上げを決定した7月31日から数日後、市場は大荒れとなった。さらなる利上げを日銀が示唆したことで世界の市場に動揺が走ったと多くのトレーダーが声を上げる中、内田真一副総裁は市場が不安定な状況で利上げは行わないと踏み込んだ。
日銀出身で楽天証券経済研究所の愛宕伸康チーフエコノミストによれば、市場混乱に対する日銀の対応が、日銀の課題をさらに難しくさせてしまった可能性がある。政策の判断材料として内田副総裁が市場環境に言及したことにより、これまでのデータに基づく日銀のコミュニケーション手法から逸脱してしまったという。
愛宕氏は、「金融政策の言語はスピーチではなく、まずはデータということ。それを日銀ははき違えていると思う」と語った。
内田氏の発言は、日銀の政策の優先順位を曖昧にしてしまう結果を招いた。
余計なノイズ
世界的な株価暴落の主因は「あくまでも米国のハードランディング懸念だが、日銀が余計なノイズを与えてしまった」。日銀出身でUBS証券の足立正道チーフエコノミストは、日銀の市場との対話は「不合格」と評価。「政策決定そのものもそうだが、コミュニケーションも問題はあった」と指摘する。
コミュニケーションに課題を抱えているのは日銀だけではない。長年にわたり世界各国の当局者は金融市場の反応に苦慮してきた。
2018年12月、当時のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は米中銀の債券ポートフォリオ縮小は「オートパイロット(自動操縦)」の状態にあると発言。米国株が4営業日連続で下落するきっかけとなった。翌月、FRBは追加利上げを断念し、保有債券の縮小に柔軟に対応することを示唆した。
バーナンキ元FRB議長は13年5月、「今後数回の会合」で量的緩和(QE)のテーパリング(段階的縮小)を開始する可能性に議会で言及し、世界の金融市場の大幅な下落を引き起こした。後に「テーパータントラム」(市場のかんしゃく)として語り継がれている。
出来栄え「減点」
サマーズ元米財務長官は、特に新任のセントラルバンカーは初めて運転席に座るドライバーのように「ハンドルを切り過ぎる」傾向があると指摘。日銀の場合、「あれほど長期にわたってゼロ金利政策を続けた後だから、もっと緩やかに政策をシフトできたのではないだろうか」と語った。
内田副総裁の7日の発言については、「日銀は市場に対応している姿勢をあそこまできっぱりと見せる必要はなかった」との見方を示した。その上で、「オリンピックの言葉を借りれば、私なら日銀から『出来栄え点』を少し減点するだろう」とサマーズ氏は述べた。
ある意味、長期にわたって安定していた日銀の政策に対する投資家の慣れが、利上げの際に市場が動揺する可能性を必然的に高めていた。
植田総裁が日銀審議委員当時に秘書を務めていた野村総合研究所の井上哲也シニアチーフリサーチャーは、本格的な利上げは二十数年ぶりのため、コミュニケーションの面で「なかなか難しいところは当然あった」と語った。
市場の混乱
黒田東彦前総裁の下で審議委員を務め、大規模金融緩和に一貫して異を唱えた野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは、市場の混乱について、「むしろもっと早く正常化していれば、こんなことにはならなかった」と指摘。利上げが遅れたから、「円安・株高が行き過ぎたのではないか」との見立てだ。
「異次元緩和が長く続いたため、いろいろな金融市場のポジションがたまっている」とし、「行き過ぎが大きければ大きいほど、暴力的に調整は起こりやすい」と語った。
市場はまだ落ち着きを取り戻していない。日経平均株価のインプライドボラティリティー(IV)は最近の高値からは低下したものの、年初から市場混乱が起こる前の7月31日までの1日平均を2倍程度上回る水準になおとどまっている。円相場の予想変動率を示すオプション市場の指標の一つは9日、過去10年間の平均値を約60%上回る水準で推移しており、日本資産の見通しに対し投資家が抱く不透明感は依然として高い。
元日銀理事(金融政策担当)の門間一夫みずほリサーチ&テクノロジーズ・エグゼクティブエコノミストは、市場が落ち着くのを日銀は見極める必要があると指摘。正常化が失敗するリスクは現時点で「まだ分からない」と述べる一方、正常化には「思ったより」時間がかかる可能性があるとの見方を示した。
7月会合に向けて日銀は異例の政治的圧力にさらされた。閣僚と自民党幹部の2人は日銀の金融政策と円安について言及し、円高につながり得る利上げの必要性などを指摘していた。
野党第1党の立憲民主党は日銀の利上げ決定を批判し、植田総裁に近く国会で説明するよう求めている。
立民の安住淳衆院国会対策委員長は6日記者団に対し、日銀の利上げが金融政策の転換点になり、「株価や為替への影響につながってることは間違いない」との認識を示した。その上で、日銀がこの先どうしていくのか、世界情勢を含めて日本経済や取り巻く環境について政府がどういう考えなのか、「国会で審議することが有意義だ」と語った。
与野党は13日に閉会中審査の日程を決める。鈴木俊一財務相にも出席を求める見通し。
元財務官の山崎達雄国際医療福祉大学特任教授は、世界的に株価や為替相場が急変動した直接の原因が「日銀にあるかのようにされているという意味では、植田総裁は非常に気の毒だ」と語った。総裁に対してネガティブな声も聞かれるが、関心が高かった「行き過ぎた円安の是正はできている」と述べた。
もう一つのリスクは、秋に予定されている自民党総裁選だ。誰がトップに就くのかによって、日銀は想定外の方向へ新たな圧力に直面する可能性がある。
愛宕氏は、結局のところ日銀は、政策のコミュニケーションにおいてデータに忠実でなくてはならないと指摘する。
米国経済を巡る懸念がくすぶる中で金融政策のかじ取りをし続ける必要があることを踏まえると、日銀はコミュニケーションの面で難しい局面に立たされており、「細心の注意を払わなければならない」と述べた。
関連記事
原題:BOJ’s Policy Path Fraught With Risks After Global Market Turmoil(抜粋)
--取材協力:萩原ゆき、西沢加奈、David Finnerty、氏兼敬子.
(c)2024 Bloomberg L.P.
Erica Yokoyama, Yoshiaki Nohara
|
( 200353 ) 2024/08/10 16:27:44 1 00 (まとめ)
日本の金融政策や経済状況について多くの意見が寄せられていますが、以下の傾向や論調が見られます。
- 日銀の利上げについては賛否が分かれており、景気や市況に対する影響が懸念されている人が多くいる。 - 日本の低金利政策が世界の経済に与える影響や異常な状況が指摘されており、利上げの必要性が訴えられている。 - 政治家や日銀に対する批判も見られ、適切な政策決定や情報公開を求める声がある。 - 株価や円相場に対する意見も様々で、日本の経済状況が不安定であるとの指摘もある一方で、金利や株価の動向について冷静に対応する必要性が訴えられている。
一方で、一部のコメントには批判的な表現や誤解が含まれているものも見られました。 | ( 200355 ) 2024/08/10 16:27:44 0 00 ・今回の騒動で日銀は利上げし難くなっただろう。 また米国政策金利は景気後退を予測して1年で2%以上の利下げを債券マーケットは折り込んでいる(折込過ぎ) さらに問題は今暴落で個人、機関投機家の信用ポジションが強制整理されたことだと思う。 いずれ国内に戻る短期レバレッジマネーによる投資が円現物による投資に置き換わった、これで株とドル/円は底堅くなった可能性がある。
これらのことからソフトランディングなら国際収支、短期投機家の影響で再度大幅な円安に振れると思われる。
いかなる場合も全てに備えて金融資産分散、人的資本強化は怠るべきではない。 怠惰は罪であり代償は貧乏だと思う。 100%円の方はこれを機に資産分散を少しずつしたら良いと思う。
・逆に言うと日本の低利資金供給は今もなお、世界特にアメリカの景気を支えている訳です。しかしアメリカ始め欧米各国は、コロナ前の低利時代~コロナ下での爆増政府補助で一種のバブル状態にあるインフレを引き締めようと利上げした訳です。そこへ世界で日本だけがほぼ無利子の資金供給を行って来た結果、利上げにも拘わらずアメリカの景気はなかなか収束しません。これは言ってみれば、世界恐慌に至る可能性のあるバブルのポテンシャルを、世界の趨勢に逆らって日本だけが積み上げ続けていると言う事です
・アベノミクスという日銀による財政ファイナンスとゼロ金利政策により日本人が貧困化しただけでなく、世界中の中央銀行がインフレを抑え込もうと引き締めているなかで日銀だけが緩和しているせいで世界中のインフレやバブルが収まらない状態になってますね 早急に日銀が利上げすることが世界にとっても日本にとっても必要だということです 株価が下がるとかはどうでもいいことです
・アメリカと日本との金利差が縮まれば、その分株価は下がるのだから、一旦、目の前の海外投資家からの引き上げられた株価は捨てて、日本も利上げして正常化にした後、株価を上げるよう、企業支援をすればいい。 じゃないと、また近いうちに暴落がくる。
・最近の株価と為替の大混乱が日銀のせいというのは言い過ぎ。 日銀の利上げと総裁の利上げ継続的な発言で市場がかなり動揺した以上に、 その2日後に最重要指標の米雇用統計が予想外の悪化をした事が大きい。 もし雇用統計が予想通りもしくは予想以上だったら全く違う展開だった。
そして忘れちゃいけないのは、先進国で金利がほぼ0なんて日本だけ。 しかも他国と比べても中央銀行が大量に国債を買い入れている。 そんな状態だから異常な円安が過去数ヵ月続いたのは当然。
もし来年あたり日本の景気が悪化したら日銀はほとんど打つ手が無いはず。 金利はこれ以上下げられないし、国債もこれ以上買うのは簡単じゃない。 そう考えるとこのタイミングで利上げしたのは正しかった。 形式的には2%の目標は達成している状況なのだし。
目先の批判を恐れて対策が遅れたら悲惨な状況になる。 目先の選挙の事しか考えていない政治家は信用ならない。
・去年の12月チャレンジングと言っているときにあげていればアメリカ株に支えられて安定していたはず。 おそらく岸田が日経平均史上最高値で支持率回復して解散したいから利上げするなと言ったのだろう、植田の表情も責任は取れませんが演技はしますみたいな感じだった。 利上げしなかったことにより超円安、33000から42000まで急騰し利上げで少し円高、そのバブルが弾けた状態。ドルベースの日経平均はそんなに変動していない。 結局、金融正常化と言ってアベノミクスから離脱すると決めたのに 急落で新ニーサ組を騙したことになって支持率が下がるから右往左往。 日銀内、財務省、金融庁など様々なところから宥める言葉が。
日銀年金基金に買い上げさせて株主構成や日経平均寄与度の高い銘柄だけ保有率が異常な状態で日銀はもう買わないと言った。 年金基金に買わせて下支えしているのだろう。
もう投資ではなく八百長株価操作では?
・今回の株価暴落を日銀のせいばかりにはできない。データ重視というが、データは市場で出ているので出す必要はない。改めてしゃべる必要はない。 結果論にはなるが、暴落のきっかけは7月第3週からはじまっていた。個人投資家が2512億円買い越しているのに対し、外国人投資家は2459億円売り越している。第5週になると、個人投資家は4817億円買い越しているのに対し、外国人投資家は5524億円売り越している。その後は衆知された事実だ。 外国人投資家はインカムゲインが目的ではないし、ある企業に愛着を持って育ててやろうという気もない。ただ、ドライに儲かればいいだけ。利益確定も損切りも早いはずだ。現在の日本は金利を上げるなというメッセージを送っており、暴落で日本の弱さを再認識させられた。当面、利上げは見送った方が良さそうだ。
・日銀の政策委員の方々はもう少し気持ちを強く持って仕事をして頂きたいものです。 人の顔色を伺いながらするような政策であれば簡単に実行するべきではないでしょう。 委員の皆さんで正しいと思われての政策なのに三日と経たずに変更とはどういう事でしょう。 委員の皆さんの心を疑ってしまいますよ。
・> 愛宕氏は、「金融政策の言語はスピーチではなく、まずはデータということ。それを日銀ははき違えていると思う」と語った。 内田氏の発言は、日銀の政策の優先順位を曖昧にしてしまう結果を招いた。
いやいや、データだけを見れば今回、日銀は金利を上げるべきではなかっただろう。通常、金利は経済の加熱を抑えるために上げるべきであるのに世論と政治に推されてまさかの円安(インフレ)退治のために行った。山道を登っているのにまさかのブレーキ、日本の金融政策が異常なのは確かだけれどもまずはその異常(国債の買入れ、ETFの買入れ)を取り除くべきだろう。病気を治してゆっくり走り出さなきゃいけないのに、いきなり走れ!って死ぬ気か?
・日本のマスコミ、自称経済学者、エコノミスト、アナリストは自民党、大企業の為に働いている 欧米、日本以外のアジアでは、円キャリートレードが莫大になり、それが株や経済に与える議論と危惧は言われていた。 日銀の僅か0.25%の利上げで株価暴落をして、円キャリートレードが日本で表に出たに過ぎない 日銀は利上げを否定続けて急激な円安(円安が確定)と金利差が前提で、莫大に膨れ上がっていた 僅か0.25%でも、日本株価がこの有り様になっている 自称経済学者が利上げをすると、儲かるのは銀行だけを支持をした人は投資には向いていない 海外資本や国内投資家は証券資産を担保に、国内銀行から低利で借りて、日本株や海外金融資産に莫大に投資をしていた 日銀が利上げを始めたり、米国などが連続して利下げをすれば、円高方向になり、金利差も縮小をして、日本株は暴落をする。 証券資産が元本割は不良債権になるので、銀行株が売られた
・ただの0.25%の金利で世の中が大騒ぎするなんてあり得ない。一番の問題は岸田政権が日銀と手を組んで実体経済ではなく異常な円安で株高、物価高を誘導したことだろう。植田より黒田と岸田の罪は計り知れないな。
・少し大袈裟な言い方だが日銀の利上げは誤差の範囲 株価が下がれば利上げを遅らせるだけで、終着点は3年以上で1%未満がせいぜい その間にインフレが進むので今からでも株を買っても損はないと見る それにしても見出しの「世界的な市場混乱」とはお笑いだ
・銀行にやれって言われたんだろ?日銀当座預金口座につく年間8000億円の利子は国民の税金から出される。その金はいったいどこへ流れるのか?ネットで散見される利上げをねだる輩はそれと繋がってそうだよね。
・じゃあどうすればよかったのか、具体的に記事で解説して欲しいですね。円高容認していた連中が掌返しで日銀批判してる様には虫唾がはしります。特に安住議員は無責任すぎる。
・植田総裁があそこまで言わなければ、円安は止まらなかった。 ゼロ金利解除してもキャリートレードが続いていて円安加速してたからね。
・ああ言えば上祐の世界だな。 先日の大暴落も海外の投資機関が意図的に引き起こしたんじゃないの。 理屈なんか後付けで動かされている世界だと思うな。
・日銀は物価の番人 為替に口ははさめないでしょ 庶民にしては今回のほんのちょっぴりの利上げは歓迎です 失業率も上がっていませんね
・何度も言うが、今回の大暴落で市場退場者続出してのは、間違いないと思う、日銀総裁の責任は、重いと思う
・バスもなにも思い付きで利上げだから 今の円高は心地よいので 安定したらよいですね つまり日銀は沈黙厳守
・今年もう一回ぐらい0.25%ぐらいの金利上がるだろう!逆にそれでも日本の金利の低さは異常なんだし
・ノイズと云えば所轄外にも関わらず河野デジタル、茂木の円安誘導だよ。
・強力な鎮静剤
・日銀が政府の子会社に見えたのがいけん
・不況なのに利上げしたのが問題
・そもそも金利とは景気についてくるものであるというのが大前提です。これまで日本が低金利を続けてきたのも全て景気が悪いから。 金融なんて複雑でも何でもありません。景気が良ければ上げて景気過熱を抑えるのに役立ちますが、景気が悪いのに上げたら経済により打撃を与えるだけです。 今回、日銀は景気が回復していないのに金利を上げたのだから大問題です。自民党と財務省がテロリストの集まりなのに日銀もそちらの味方についたのですから。
・副総裁内田が全てを壊してしまった 日銀出身者は財務省官僚と比べると、質がかなり落ちる 日銀総裁に日銀出身者を採用するのはバカを頭に添えるようなものだ
・記事は読んで無いが、尻拭いよろしく。
・猿も木から落ちる!
|
![]() |