( 202122 )  2024/08/16 01:20:41  
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広瀬めぐみ参院議員 

 

 自民党から離党した広瀬めぐみ参院議員が国から公設秘書の給与を騙し取った問題で、東京地検特捜部の聴取を受け、15日、議員辞職願を提出した。今年3月に「週刊新潮」がいち早く報じてから約5カ月、ようやくけじめをつける形になったものの、これまでの広瀬氏の反論はすべて大嘘だったことが白日の下にさらされた形となった。 

 

【決定的証拠LINE】「違法なことだから」と“自白”した広瀬議員の不倫相手とは? 

 

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 広瀬氏はすでに特捜部による任意聴取に応じており、報道によれば、公設第二秘書に勤務実態がなかったことを認めているという。 

 

 社会部デスクによれば、 

 

「広瀬氏が一昨年の参院選で初当選後、公設第一秘書であるA氏とその妻であるB氏を第二秘書として国に申請し、B氏は在職期間の給与を広瀬氏に渡していたと見られています。B氏の給与は国から支給されており、広瀬氏が詐取した総額は約400万円にもなるとされています」(社会部デスク) 

 

 今回の「秘書給与詐取」について、「週刊新潮」は今年3月に「幽霊秘書疑惑」としてその全容をすでに報じている。 

 

 その際、広瀬氏は本誌(週刊新潮)に対し、事実関係を強く否定する反論文を寄せている。それは広瀬氏のHPにも掲載された。 

 

 3月23日にアップされたその一部を引用すると、 

 

〈この記事内容は事実無根であり、当該記事で指摘された公設第二秘書は、令和4年12月から同5年8月まで、しっかりとした勤務実態を以て働いていたことをここで明らかにさせていただきます。〉 

 

〈令和4年11月頃、活動開始当初から岩手で公設第二秘書を務めていたA氏の公秘書業務が増加し、A氏を公設第二秘書から公設第一秘書に上げる必要が出てきました。そこで、妻であるB氏に公設第二秘書になっていただき、令和4年12月から同5年8月まで岩手で活動していただきました。〉 

 

〈B氏には、様々な方法で活動してもらいました。遠野市にいる平日の間は、A氏が外回りで獲得するなどした支援者の方々のリスト作成・更新や、A氏が私の代理で出席する行事の祝文の作成などリモートワークでバックオフィスとして働いてくれました。必要があるとは土日に盛岡事務所で事務作業をしたこともあります。A氏が忙しい土日には、駅等への送迎もしてもらいましたし、A氏が多忙を極め、私の活動に随行できない時には、平日であってもB氏が予定を組み、私に随行してくれたこともあります。このような業務分担により、A氏が中心的かつ重要な任務である外回りに集中できるようになりました。外回りを分担できる方の採用が実現するまでの暫定的な体制として、当時においてはベストなものであったと考えておりました。B氏には、まさに遊軍として、その都度手薄になった任務をフレキシブルに担当していただき、大変に感謝しております。〉 

 

 

 広瀬氏は特捜部の聴取に“全面降伏”しているわけで、この公開された反論文そのものが全て嘘だったわけだ。 

 

 実は“幽霊秘書”報道の後、本誌が秘書給与について広瀬氏への「上納」を示す証拠LINEや音声を取材の中で入手し、広瀬事務所に問うと以下のように回答文があった。ここではさらなる言い訳に終始している。 

 

〈私は令和4年8月から議員活動を始めましたが、資金不足で大変であったことから、A氏から金銭の借り入れをしていました。A氏の好意で、同氏が融通できる金額を一時借用しておりました。したがって、「上納」という事実は一切ございません。借入金は既に令和5年内に返済済みであり、A氏から領収書もいただいております。したがいまして、違法であるとの認識はございません〉 

 

 広瀬氏が事務所関係者に送ったLINEには「違法なことだから」と上納の違法性を認識していたかのような発言があった。これについては、 

 

〈ご質問に「違法なこと」とありましたが、当時の政策秘書(退職済み)が違法な提案をしてきたことがありました。当然、それはお断りしております〉 

 

 しかし、広瀬氏は自身の資産等報告書に借金の旨を記載しておらず、報道後の今年4月になって、資産等補充報告書に借入金を未報告から「25万円」に改めている。本誌には秘書給与詐取を「借金」として誤魔化し、公的な報告書にまで嘘を書き入れていたのだから、これほど悪質なことはない。 

 

 そんな浅はかな言い訳は当然、特捜部には通用しなかったわけだ。 

 

デイリー新潮編集部 

 

新潮社 

 

 

 
 

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