( 208371 )  2024/09/04 01:48:01  
00

麻生派における裏金疑惑がクライマックスに達した。

薗浦健太郎元衆院議員の事件では、元秘書が380万円のキックバックを受け取っていたことを証言した。

為公会(現在は志公会=麻生派)が関与したとされる17年のパーティーでの380万円の裏金が収支報告書に記載されておらず、政治的責任が指摘されている。

これにより、麻生派に裏金疑惑が激化し、裏金の組織的な存在も浮上している。

たとえ公訴時効が成立しているとしても、裏金問題は残り続ける可能性がある。

これは総裁選において大きなダメージとなり得ると懸念されている。

(要約)

( 208373 )  2024/09/04 01:48:01  
00

麻生派に新たな裏金疑惑(C)日刊ゲンダイ 

 

 くすぶり続けた麻生派の裏金疑惑が、とうとう炸裂した。 

 

 2022年に政治資金規正法違反で薗浦健太郎元衆院議員(自民離党)が罰金などの略式命令を受けた事件。元秘書が東京地検特捜部の調べに対し、薗浦氏が所属していた派閥「為公会」(現・志公会=麻生派)からキックバックされた約380万円を収支報告書に記載せず、事務所の「裏の口座」で管理していたと証言していたというのだ。2日の毎日新聞朝刊がスクープした。 

 

【写真】ヒソヒソ話で一体何を…(右から麻生太郎副総裁と河野太郎デジタル相=麻生派会合で) 

 

 問題は、17年4月に為公会が開催したパーティー。薗浦氏と為公会双方の収支報告書に380万円の記載がなく、派閥側も裏金づくりに関与していた疑いがある。不記載は政治資金規正法の公訴時効(5年)が成立しているとはいえ、安倍、二階、岸田各派に加え麻生派にも裏金がはびこっていた格好で、政治的責任が残る。 

 

 麻生派には以前から裏金疑惑がくすぶっていた。麻生派は17年7月に山東派などと合併し「為公会」から「志公会」に名称変更。18年以降はキックバックの収支が派閥・議員双方の収支報告書に記載されている一方、17年以前は記載がない。そのため、合併前は長年、裏金づくりをしていたのではないかと国会で追及されていた。毎日新聞電子版は2日、為公会時代に所属していた元議員が裏金づくりを認める証言をしたと続報。組織的な裏金化の可能性が高まってきた。 

 

 いずれにせよ、総裁選のさなかの疑惑噴出は派閥会長の麻生副総裁と支援を受ける河野デジタル相にとって大ダメージだ。 

 

「これまで麻生派は政治資金について『適切に処理している』と説明してきた。河野さんは今後、本当に適切だったかメディアに問われるだろう。曖昧な答えに終始していると、裏金に敏感な党員からソッポを向かれ、票を減らすのは確実。河野惨敗なら麻生さんの求心力低下は避けられません」(自民党事情通) 

 

「為公会」時代は記載がない(C)日刊ゲンダイ 

 

「他の総裁候補から“口撃”のネタにされるだろう」と言うのは、ある陣営を支援する議員だ。 

 

「早速、小泉元環境相と石破元幹事長から麻生派に対し説明責任を求める発言が出た。彼らは今後も攻めてくるだろう。標的は河野さんではなく麻生さん。多くの議員が本音では『早く引退しろ』と思っているからね」 

 

 麻生氏は、河野氏のみならず小林前経済安保相や茂木幹事長の陣営との連携も模索。1回目の投票で小泉元環境相が1位になり、決選投票にもつれ込むことを見越して「反小泉で結集し、最後に勝ちを狙う絵を描いている」(永田町関係者)とされる。しかし、麻生派の組織的裏金づくりが明らかになれば、所属議員は各陣営から敬遠されかねない。麻生の戦略は崩れ、キングメーカー争いから脱落してもおかしくないのだ。 

 

「もう一人のキングメーカー候補は小泉さんをバックアップする菅前首相で、麻生さんとの関係は最悪です。麻生さんは、菅さんを追い落とすためには何をやってきてもおかしくない。険悪な石破さんと握ることも考えられます。派閥が抱える54人の『数の力』を他陣営に売り込み、なりふり構わず生き残りをかけて動く可能性もあります」(自民党事情通=前出) 

 

 おぞましい政争である。 

 

 ◇  ◇  ◇ 

 

 ついに発覚した麻生派の裏金。●関連記事『【もっと読む】「麻生派でも裏金作り」毎日新聞スクープの衝撃!党政治刷新本部座長の派閥議員は国会で虚偽答弁かで詳報している。 

 

 

 
 

IMAGE