( 208613 ) 2024/09/04 18:03:56 0 00 写真:LIMO [リーモ]
厚生労働省「2023年(令和5年)国民生活基礎調査の概況」によると、2023年6月1日現在、全国の世帯総数は5445万2千世帯と発表されました。
◆【写真4枚】おひとりさま世帯は増加傾向?ひとり世帯の割合を図表で見る
その中で、「おひとりさま世帯」は1849万5千世帯で全体の34%と最も多くなっています。
次いで、「夫婦と未婚の子のみの世帯」の1351万6千世帯、「夫婦のみの世帯」1339万5千世帯です。
世帯総数の世帯累計でみると、「高齢者世帯」は1656万世帯で全世帯の30.4%を占めており、全国的に高齢者のおひとりさま世帯が多いことがわかります。
今回は、65歳以上のおひとりさま世帯や収支状況、貯蓄についてご紹介します。
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内閣府「令和6年版高齢社会白書」によると、65歳以上のおひとりさまは、男女ともに増加傾向です。
●65歳以上の男女・人口に占める割合 2015年
・男性:13.3% ・女性:21.1% 2020年
・男性:15.0% ・女性:22.1% 2025年
・男性:18.3% ・女性:25.4% 2050年度予想
・男性:26.1% ・女性:29.3% 65歳以上のおひとりさまは男女ともに増加傾向にあり、2050年には男性26.1%、女性は29.3%と予想されています。
2023年6月1日現在、全国の65歳以上のいる世帯は2695万1千世帯でした。
世帯構造をみると「夫婦のみの世帯」が863万5千世帯で32%、次いで「おひとりさま世帯」が855万3千世帯で31.7%、「親と未婚の子のみの世帯」が543万2千世帯で20.2%となっています。
【2023年度の65歳以上のいる世帯の世帯構造】
・単独世帯:31.7% ・夫婦のみの世帯:32.0% ・親と未婚の子のみの世帯:20.2% ・三世代世帯:7.0% ・その他の世帯:9.0% 次に、65歳以上のおひとりさま世帯の収支状況をみていきましょう。
総務省統計局「2023年(令和5年)家計の概況」によると、65歳以上の単身無職世帯の家計収支は、毎月3万768円赤字になっています。
〈収入〉
・実収入:12万6905円 ・不足分:3万768円 【内訳】
・社会保障給付:93.2% ・その他:6.8% 〈支出〉
・非消費支出:1万2243円 ・消費支出:14万5430円 【内訳】
・食料:27.6% ・住居:8.6% ・高熱・水道:9.9% ・家具・家事用品:4.1% ・被覆及び履物:2.2% ・保険医療:5.5% ・交通・通信:10.4% ・教育:0.0% ・教養娯楽:10.5% ・その他消費支出:21.2%(うち交際費11.0%) 社会保険給付分で生活費をまかなえるものの、交際費などの発生で赤字になっていることがわかります。
赤字分は、企業年金や個人年金を利用したり貯蓄を取り崩したりして補って生活していると考えられます。
そこで次の章では、60歳代・70歳代がどのくらい貯蓄があるのか見ていきましょう。
ここでは30歳代から70歳代までのおひとり世帯の貯蓄平均値と中央値から、貯蓄額の動きをみていきましょう。
〈30歳代〉
・平均値:594万円 ・中央値:100万円 〈40歳代〉
・平均値:559万円 ・中央値:47万円 〈50歳代〉
・平均値:1391万円 ・中央値:80万円 〈60歳代〉
・平均値:1468万円 ・中央値:210万円 〈70歳代〉
・平均値:1529万円 ・中央値:500万円 貯蓄額に関して、平均値は上下の極端な数字の影響をうけやすいため、中央値のほうが実態に近いとされています。
そのため、実質的な貯蓄額は60歳代が中央値の210万円、70歳代は500万円が一般的な水準といえるでしょう。
65歳以降の生活を考えると、十分な貯蓄とはいえません。
65歳以上のおひとりさま世帯は毎年増加中です。
社会保障などの年金だけの収入では生活が厳しいこともわかっています。
おひとりさまとして老後を迎えるにあたり、老後資金や終活準備を一人で整える必要があります。
そのため預貯金の貯蓄や資産運用など、現役世代のうちに年金収入だけに頼らない資産作りを検討していきましょう。
・厚生労働省「2023(令和5)年国民生活基礎調査の概況」 ・内閣府「令和6年版高齢社会白書」 ・総務省統計局「2023年(令和5年)家計の概況」 ・金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和5年調査結果」 ・金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」
円城 美由紀
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