( 209423 ) 2024/09/07 01:40:57 0 00 百条委員会の証人席へと向かう斎藤元彦知事=6日午後、兵庫県庁(撮影・大田将之)
兵庫県の斎藤元彦知事らを文書で告発した元西播磨県民局長の男性(60)が死亡した一連の問題を巡り、県議会特別調査委員会(百条委員会)は6日午前、原田剛治産業労働部長の証人尋問を始めた。5日の証言に誤りがあったとし、本人から訂正の申し出があった。
【図解】告発文書に書かれた知事のパワハラ疑惑など
元県民局長の公用パソコンから見つかったプライバシー情報について「人事課長か副課長からいただいた」と証言していたが「間違ったことを言ってしまった」と訂正していたという。
原田部長に続いて、片山安孝元副知事=7月末に辞職=への証人尋問がある。5日に続いて県が文書を公益通報として扱わず処分した経緯などを調べ、午後3時からは斎藤知事本人を尋問する。
斎藤知事はこれまで、片山氏が3月25日に男性を聴取したところ「うわさ話を集めて作成した」と供述したため、「真実相当性がなく公益通報に当たらない」と判断したと説明。片山氏、斎藤知事への証人尋問では、聴取の内容や、男性を公益通報の保護対象に当たらないと判断した根拠が追及されるとみられる。
6日の予定は次の通り。
午前9時45分~10時15分=原田剛治産業労働部長(5日に続き再尋問)
午前10時半~午後0時半=片山安孝元副知事
午後1時~2時半 公益通報制度に詳しい弁護士(参考人)
午後3~5時 斎藤元彦知事
【午後5時40分】6日午前の百条委で、片山安孝元副知事が斎藤元彦知事に付箋を計2回投げられたと証言したことに対し、斎藤知事は「ないと思います」と否定した。
また、斎藤知事が会議で訪れたホテルで事前予約制の夕食を当日求めたが断られ、「俺は知事だぞ」と車のシートを蹴って激怒したとする疑惑については、「事実ではない、蹴っていない。そういうことで激怒することはない」と答えた。突然の要求は、吉村洋文大阪府知事がホテル内で食事をすると聞いたためかと問われると、「意見交換したいのでお願いしたのは事実。ご無理をかけたが、目的として大事。ご負担をかけたのなら、おわびする」と述べた。
【午後5時9分】 斎藤知事は、秘書課職員から「贈答品は知事が全部持ち帰る。職員には知事の口に合わないナッツ類などが年に数回配られる程度」との指摘があるが事実かと問われ、「事実ではない。口に合う合わないでなく、知事就任当初にたくさんの届け物があり、秘書課だけが食べるのがいいのか、持ち帰って食べさせていただくのがいいんじゃないかと考えた」と釈明した。
【午後4時42分】人事当局が斎藤元彦知事に「元県民局長に対する懲戒処分は公益通報の調査結果を待つべき」と進言した後、「斎藤知事から処分を急ぐよう指示された」とする百条委での職員の証言について、斎藤知事は「処分を待つべきだと進言を受けた記憶はない」「何かの手続きをとっぱらって処分を早くしろと指示はしていない」と述べた。
【午後4時00分】斎藤元彦知事は証人尋問で、県行政のトップとして一連の問題の中で道義的責任を感じているかと問われ、「道義的責任が何かわからないので明確にコメントできないが、今の県政の状態を招いてることは県民に深くおわびしたい。県政をしっかりやっていくことが私の責任だと思う」と答えた。
【午後3時38分】斎藤元彦知事は証人尋問で、「知事からも百条委を止めてほしいと議員に頼んでいないか」と問われ、「県の第三者委員会でやらせてもらえればと、幾人かの議員に連絡した」と答えた。議員の名前や人数について問われると「ちょっと覚えてない。間違えたことを言うと誤解を生む」と明言しなかった。斎藤知事自身は百条委の設置について「最終的には議会の判断なので、対応しないといけない、何が何でも止めてほしいということではなかった」と述べた。
【午後3時20分】公益通報の結果を待たずに処分できないかと指示したという疑惑に対し、斎藤知事は「そういう指示をした記憶はない。全く言ってない」と証言した。
【午後3時2分】斎藤元彦知事が真実を述べることを宣誓し、証言台に立った。6日午前の証人尋問で原田剛治産業労働部長が「3月21日の協議でコーヒーメーカーを返し忘れていたと言うと、知事から早く返しなさいと指示された」という趣旨の証言をしたことに対し、斎藤知事は「私の記憶ではそれはない」と述べた。
【午前11時55分】8月30日の百条委で証人尋問に立った斎藤知事が、片山氏に付箋を投げつけたことを認めた証言について、片山氏は「時期や状況は知事が説明した通り」とした。「投げられた瞬間は見てない。アクリル板に当たる音がして、付箋のようなものが落ちていて、また付箋を投げられたと思った」と述べた。それ以前に、斎藤知事との相談の際にも同様のことがあったといい、「お怒りになって付箋を投げられた。厚い5ミリ程度の付箋で、真っ正面に投げてアクリル板に当たったのを覚えている。私は横に座っていたので、まっすぐ投げたのではないかと思う」と述べた。
【午前11時38分】片山安孝元副知事は贈答品の受領について問われ、「地域のお土産品や業界団体との会合でお土産にお菓子をもらった記憶はある」とし、「産業労働部長の時もゴルフクラブをもらった記憶はある」と話した。
【午前11時10分】片山安孝元副知事は、3月25日の事情聴取で元西播磨県民局長が「1人でうわさ話をまとめた」と説明したことを受け、「複数人による大がかりな不正と思ったのは違うと思った」と話した。また押収品について「私物と思われるUSBメモリーは外すように指示し、パソコン1台だけだった」と述べた。また、元県民局長の個人情報について「倫理上問題のある記録ということで人事当局からプリントアウトしたものを持ってきたが、自分が持っておくのはまずいと考えて、すぐにシュレッダーにかけた」と証言した。
【午前10時50分】片山安孝元副知事は、協議の場で総務部長から「こういう案件は第三者機関に調査させることが多いとの発言があり、3月27日の斎藤元彦知事の会見の後に報告したのを覚えている」と話した。
3月25日の元西播磨県民局長に対する事情聴取で、厳しい口調で詰問したことについて、「一つ一つの発言に厳しいところがあったのは事実で、反省している。聴取に臨んだ時、結果的に間違いだったが、『選挙で選ばれた知事を排除する不正な目的である』『早く(文書作成者を)見つけなくてはいけない』と思った。民間企業の名前が出ていたので、どういう意図で作成されたか、県庁の信用度が落ちる可能性あるので全体像を明らかにする必要があると考えた」と述べた。
【午前10時38分】片山安孝元副知事は、3月21日に斎藤元彦知事から告発文書を見せられ「徹底的に調べてくれ、という話があった記憶がある」と話した。公益通報として扱うことについては「そういう議論はなかった」としたが、「見た瞬間に『パワハラが入ってる、やっかいなことになる』と思っていた」と証言した。
【午前10時35分】片山安孝元副知事が真実を述べることを宣誓し、証言台に立った。片山安孝元副知事は、文書の調査を開始した経緯を問われ、「(知事が文書を把握した翌日の)3月21日に知事室に呼ばれ、『徹底的に調べてくれ』と言われた記憶がある」と明かした。
「文書について協議すると元西播磨県民局長の可能性が出てきた。この文書は1人で書けず、『複数と連絡を取り合っている可能性がある』と考え、公用メールの調査を決めた」と説明した。
【午前10時11分】原田剛治産業労働部長は、企業から商品などを受け取ったことがあるかと問われ、「社会通念上の範囲以外はない」と答えた。
【午前9時58分】市川町商工会が原田剛治産業労働部長にゴルフクラブを渡したという証言について問われ、原田氏は「覚えがない」「もらっていないと思う」と答えた。
【午前9時48分】原田剛治産業労働部長が真実を述べることを宣誓し、証言訂正の説明を行い、片山安孝副知事から概要を聞いたとした。
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