( 209903 )  2024/09/08 17:30:30  
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STVニュース北海道 

 

わずか11歳という若さで特許を取得した“発明小学生”が札幌にいます。 

 

アイデアのきっかけとなったのは、日常生活で感じた身近な疑問からでした。 

 

札幌の“発明少女”…アイディアの源は“100均”!?“開発現場”に森永記者が潜入してみた 

 

小学生が開発した発明品とはどんなものなのでしょうか? 

 

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(発明品動画)「わ!ゴキブリだ!そんな時はこれ。CO2で虫バイバイマジックキャッチャー」 

 

これは、虫を箱の中に閉じ込めて、二酸化炭素で窒息死させるという装置です。 

 

画期的な発明品として、2024年6月に特許を取得しました。 

 

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(記者)「特許を取得した人がいると聞いたのですが・・・」 

 

(奥天優衣さん)「奥天優衣です」 

 

発明したのは、札幌市に住む小学6年生の奥天優衣さん。 

 

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(奥天優衣さん)「これです。6月です」 

 

優衣さんはわずか11歳で特許を取得。 

 

小学生の特許取得は、全国的にもほとんど例がないといいます。 

 

発明品は「害虫捕獲、解放および駆除装置」。 

 

いったいどのようなものか、さっそく見せてもらいました。 

 

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(奥天優衣さん)「虫を狙って閉じて、二酸化炭素を数秒箱の中に入れると、虫の気門に入って窒息死します。このまま捨てることもできるし、二酸化炭素を入れなければ逃がすこともできます」 

 

優衣さんが思いついたのは、捕獲した虫を二酸化炭素で窒息死させる装置です。 

 

二酸化炭素を注入しなければ、虫を逃がすこともできるという点が、これまでにない発明として特許に繋がったといいます。 

 

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(奥天優衣さん)「いとこの子どもが小さいとき殺虫スプレーが使えなかったので、何か方法がないかと考えました」 

 

身近な疑問から画期的なアイデアにー 

 

そんな優衣さんが発明のヒントにしている場所があります。 

 

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(奥天優衣さん)「これは電気の力を使ってハエをとることができる」 

 

(母・和美さん)「ラケットみたい」 

 

訪れたのは、近所にある100円均一の店。 

 

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商品の仕組みを見て、開発のアイデアが生まれてくるといいます。 

 

中でもいちばんのお気に入りはー 

 

(奥天優衣さん)「ここにマスがあってサイズが測りやすい。普通の紙と違って箱とかも作りやすい」 

 

 

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実は、特許を取得した発明品も、ほとんどが100円ショップでそろえたものです。 

 

月々のお小遣いから材料を購入しているといいます。 

 

この箱も、店でお気に入りの画用紙で作りました。 

 

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(奥天優衣さん)「これ1回でたくさん水風船を作れていい」 

 

(母・和美さん)「そうだね、いいね楽しいね、1回で膨らむの?」 

 

優衣さんが発明に興味を持ったきっかけ。 

 

それは、母親の和美さんの存在でした。 

 

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(母・和美さん)「これは子どもに大人気だった。これがクレーンになっていて、お菓子を取って落ちてくる」 

 

子どものために作った、お菓子の箱を使ったクレーンゲーム。 

 

さらに、おかしの箱が縮むマジックや飴の包み紙でつくったバラなど。 

 

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その数なんと300種類以上です! 

 

(母・和美さん)「コロナ禍で非常事態宣言で子どもが休みになってしまって退屈していたので、子どもが楽しめそうなものを作りたいなと」 

 

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お菓子の箱で作ったおもちゃをSNSで発信! 

 

作り方も細かく紹介しています。 

 

(母・和美さん)「こっちから撮る?」 

 

(奥天優衣さん)「ここに置いておく」 

 

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実は、この動画を編集しているのは娘の優衣さん。 

 

アプリを使って効果音やテロップをつけていきます。 

 

(奥天優衣さん)「2秒に1回くらいインパクトをいれて視聴率を上げる。自分で作って自分で見るだけでなくて、ほかの人にも見てもらいたい」 

 

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(奥天優衣さん)「こんにちは。見てください、手作りピアスです」 

 

母親の見よう見まねで幼い頃から工作に興味を持ち始めた優衣さん。 

 

少しずつアイデアが浮かぶようになり、自ら発明するようになりました。 

 

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今では発明品の展示会で入賞するまでに。 

 

主催者は、教育のあり方が見直され、若い人の発明品が増えているといいます。 

 

(発明学会 松野泰明事務局長)「いま学校で“総合探求”という科目が誕生していて、身の回りの不便から課題を解決して、自分の考えたアイデアで課題を解決していくという発明が取り組みやすい」 

 

 

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文部科学省は2022年度から、高校の授業に生徒が自由にテーマを設定できる「探究学習」を取り入れました。 

 

課題解決能力の育成が目標で、その成果として発明品を応募するケースが多いといいます。 

 

(発明学会 松野泰明事務局長)「大人は先入観や知識があるので、これはダメに違いないと思い込みで、頭で考えたあとに実行できない。子どもの場合はこういうものがあったら楽しいなと作ってしまうことが一番の魅力」 

 

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夏休みのこの日も工作に取り組む優衣さん。 

 

母の和美さんは陰ながら娘を応援しています。 

 

(母・和美さん)「よりよりアイデアを出すためには、いろいろな経験をして学ぶことが大事だよと伝えているので、いいものを作るために勉強やいろいろな経験をしてほしい」 

 

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2025年から中学生になる優衣さん。 

 

将来の夢はー 

 

(奥天優衣さん)「わたしはメークとかが好きなので、学校で習う理科の実験とかを覚えて、保湿とかの成分を開発して、みんなの肌をきれいにしたい。みんなの役に立つような商品開発をしたいです」 

 

いつか、みんなを「あ!」っと言わせる発明をしたい。 

 

その日が来るまで、優衣さんの創作活動は続きます。 

 

 

 
 

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