( 211311 )  2024/09/13 15:00:38  
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さいたま市で実施されている“放課後子ども居場所事業”で、隙間バイトアプリを通じて保育職員が募集されていたことが問題視されている。

市議会や子を持つ親からは不安の声が上がり、資格が不要な補助員を採用する点や短期での採用方法に疑問が持たれていた。

一方、子供の安全を守るためには質の高い職員が必要であり、専門家も継続的な関わりが求められると指摘している。

さいたま市は今後、隙間バイトアプリでの採用については資格を持つ人に限る方針に変更するとしている。

(要約)

( 211313 )  2024/09/13 15:00:38  
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FNNプライムオンライン 

 

“隙間バイトアプリ”で求人募集があったのは、子どもの命を預かる保育の現場だった。 

子を持つ親は…「親としては、すごく心配になる」。 

 

【画像】実際にアプリに掲載された求人募集の画面 

 

物議を醸しているのは、さいたま市が2024年4月から実施している“放課後子ども居場所事業”。 

 

小学校の空いた教室や校庭などを利用して、放課後の子どもたちの居場所を提供するものだ。 

この事業を委託された民間企業が職員を募集したのが、空いた時間に短期で働く“隙間バイトアプリ”だった。 

 

これは、実際にアプリに掲載されたという求人募集の画面。 

 

日給は4700円。仕事内容は「子どもの安全を見守る」と書かれている。 

 

募集があったのは、夏休み期間中の7月22日から。8月1日までに、合わせて17人が採用された。 

この隙間バイトによる保育現場での求人をめぐり、市議会でも議論になった。 

 

さいたま市議会  池田めぐみ市議: 

子どもに関わる仕事に簡単に入ってこれてしまうことが、まず怖いなと思った。しっかり市として確認しないといけない。 

 

子どもたちの安全を守る“放課後児童支援員”は資格が必要だが、さいたま市によると今回募集したのは“補助員”だったため、資格の保有については問わなかったと説明する。 

 

採用にあたっては、履歴書の提出や面接を行わない代わりに、個人情報の取り扱いなどに関する誓約書にサインを求めていた。 

 

保育現場の職員をアプリで採用することについて、子どもを持つ親からは不安の声が上がった。 

 

40代女性: 

先生がコロコロ変わるのは不安。同じ先生に長く見てもらえる方が、子どものことをよく知ってもらって安心感があると。 

 

40代女性: 

すごく心配。(子どもの)心理的なことが気になる。長い時間預けているので、安心して預かれるところにお願いしたいので、(アプリの採用が)分かったら転園します。 

 

東京都内にある民間の学童施設。20人の職員が在籍している。 

職員は、おやつの準備や片付け、さらには宿題を手伝うなど、子供たちが安心して過ごせるようにサポートする。 

 

この施設では採用について、資格が不要な職員の場合でも1カ月間の試験期間を設け、適性を見てから雇用しているという。 

 

こども toiro 木村伊知郎 理事長: 

人と人との関係を一番重要視していますので、とても1週間や1カ月で築けるものではない。短期の採用は考えていない。 

 

一方、隙間バイトアプリで職員を募集した背景には、慢性的な“人手不足”があった。 

ただ、アプリでの職員の採用について専門家は…。 

 

学童保育運営支援アドバイザー 萩原和也氏: 

(放課後子ども居場所事業は)ずっと人手不足。とにかく求人しても人が来ない。単発の隙間バイトであっても、ちゃんとした人とならほしいというのは多くの現場の本音。ただ一方で、継続的に関わることで子どもの育ちを支える仕事。単発で入る人は、事業の内容としてはふさわしくない。 

 

さいたま市は今後、隙間アプリでの採用については「資格を持つ人」に限る方針に変更するとしている。 

(「イット!」9月12日放送分より) 

 

イット! 

 

 

 
 

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