( 212583 )  2024/09/17 15:04:01  
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秋篠宮さま 

 

 秋篠宮家の長男・悠仁さまは9月6日、18歳の成年を迎えられる。大学進学を控え、成年式は来春以降に行われる見通しだ。長女・眞子さんの結婚では批判も受けたご一家。その近況を、秋篠宮さまと30年以上の親交があるジャーナリストの江森敬治氏がレポートする。 

 

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「よおく、考えてみましょうね」 

 

 現在、筑波大附属高校の3年生である悠仁さまに、私はこれまで2度、会ったことがある。場所はいずれも東京・元赤坂の秋篠宮邸だった。 

 

 最初はお茶の水女子大附属幼稚園時代。私が秋篠宮さまと応接室で話している途中、紀子さまが悠仁さまを連れて部屋に入って来た。見慣れない顔の大人を見て照れてしまったのか、悠仁さまは椅子やテーブルの脇をすり抜けて部屋中を駆け回り、少しもじっとしてはいられなかった。それでも父親は、走り回る息子を目で追うだけで止めはしなかった。目元は終始緩みっ放し、我が子を慈しむ時の表情とはこういうものかと妙に納得した。 

 

 溢れ出す元気にとうとう紀子さまも見かねてしまい、悠仁さまを抱きとめて制止し諭したのが、冒頭の言葉である。だが悠仁さまもさるもの、母親の手をすり抜けて再び部屋の中を走り出したのだった。 

 

ご誕生から2カ月後、皇居にて 

 

 2度目は2015年の暮れ、悠仁さまが9歳の時だった。佳子さまの誕生日祝いの記帳をするため、私は12月29日の午後、秋篠宮邸を訪れた。すると玄関前で小さい子の声がした。こうした場になぜ子どもがいるのだろうと不思議に思い、近付いてよく見ると、声の主は悠仁さまだった。その後ろには、姉の眞子さんと佳子さま。玄関前の車寄せは舗装されており、3人でローラースケートを楽しんでいたのだ。サイクリングで用いるような頑丈なヘルメットを被り、キャッキャッと大きな声で姉たちと戯れる姿は、まさしく普通の小学生の男の子であった。 

 

 と同時に、当時24歳と21歳だった二人の姉の、一回り以上年の離れた弟への面倒見の良さにも感心した。偶然とはいえ私は、三きょうだいの「関係性」を目の当たりにすることができたのである。 

 

「令和」の代替わりから間もない19年8月、秋篠宮さまと紀子さまは悠仁さまを連れ、私的旅行でブータンを訪れた。その年の11月、54歳の誕生日を迎える前の記者会見で秋篠宮さまは、長男の教育方針などについて次のように語っていた。 

 

〈日本の国内、いろいろな場所を訪ねてほしいと思っています。これは、日本も地域地域でやっぱりそれぞれの興味深い文化があります。それから、その文化の背景になる自然環境もあります。そういうものを知っておくということは、将来的にも非常に有意義なことだと思います〉 

 

 

 その悠仁さまの進路が目下、大いに注目を集めている。現在、東大をはじめいくつかの大学名が取り沙汰されているのだが、前述した秋篠宮さまの“願望”も踏まえて察するに、私は「最初から東大ありき」ではないような気がしている。実際に秋篠宮ご夫妻と親しい人物に尋ねたところ、 

 

「国内を見渡しただけでも、特色のある素晴らしい大学がたくさんあります。あるいは、海外の大学にまで視野を広げて進路を選択されるのではないでしょうか」 

 

 と、私の見立てを補ってくれた。また今年3月、宮内庁皇嗣職は悠仁さまの進路などに関し、以下のように発表している。 

 

〈ご自身が非常に関心をおもちのものの一つが自然誌で、昆虫などやそれらの生息環境の観察や調査をされたり、書物を調べられたり、専門家の話をきかれたりしながら、フィールドワークを行ってこられました。(略)ご自身が探求されたいことを更に学び、幅広い視野を身に付けることを目指し、ご関心のある分野を学ぶことができる大学への入学を目標に、熱心に勉学に励まれているようにお見受けいたします〉 

 

 とはいえ、キーワードである「自然誌」は漠然としていて捉えどころがない。ある自然科学系の研究者によれば、 

 

「私はむしろ『幅広い視野を身に付けることを目指し』という箇所に着目しています。大学では専門分野にとらわれず、幅広く教養、学問を身に付けよう、そしてご両親も身に付けさせようとなさっているはずです」 

 

 昨年の11月27日、58歳の誕生日を前にした記者会見で、秋篠宮さまはこうも述べていた。 

 

〈本人が何をしたいかということがやはり1番大事なのだと思います。そういうことができるような場所に行ってくれたらいいのではないか〉 

 

 もちろん、最終的には悠仁さま本人が学びたい大学を決めることになる。しかしその前に、学問の大先輩でもある秋篠宮さまという“良き相談相手”の意見を聴く機会があるはずで、その考えは十分、尊重されるだろう。 

 

 

 ところで同じ会見で、佳子さまの活動について尋ねられた秋篠宮さまは、次のように話していた。 

 

〈いろいろなところから声を掛けていただいているわけですし、それぞれの、主催している人たちにとっては大変大事な催しが多いわけですね。ですので、引き続き一つ一つ、声を掛けていただいた仕事に対して真摯に取り組んでいってもらいたいと思っております〉 

 

 佳子さまは7月25日には静岡県御殿場市で開かれた「全日本高校馬術競技大会」開会式に出席、県立静岡がんセンターも訪問し、子供のがん患者たちと交流。また8月10日からキャンプ生活を通して障碍者への理解を深める「日本アグーナリー」参加のため福島県を訪問した。 

 

 むろん佳子さまに限らず、ご一家は現在、目の前にある仕事と真摯に向き合っている。猛暑の最中の7月31日、秋篠宮ご夫妻と悠仁さまは、岐阜市で開かれた全国高等学校総合文化祭(総文祭)総合開会式に出席した。“文化部のインターハイ”と呼ばれるこの催しに悠仁さまは、高校1年生の時から3年連続で出席している。 

 

 8月25日には、京都市左京区の国立京都国際会館で行われた「国際昆虫学会議」の開会式に秋篠宮ご夫妻が出席。悠仁さまは、皇居のトンボの生態についてこの国際会議でポスター発表を行う研究グループに参加しており、主催者側からの招待を受けて私的に来場した。開会式後にご一家は、国内外の昆虫学者らから研究内容について説明を受けるなど、研究者たちと交流を深めた。 

 

 宮中祭祀でいえば7月24日、「後宇多天皇七百年式年祭の儀」が宮中三殿の皇霊殿で営まれ、伝統的な装束姿の天皇陛下と秋篠宮さま、そして紀子さまが拝礼。明治天皇の命日にあたる7月30日には、同じく皇霊殿で「明治天皇例祭の儀」が行われ、陛下と秋篠宮ご夫妻が拝礼している。 

 

 このように充実した状況にあっても、 

 

「早く“逆風”が止んでほしいですね」 

 

 宮内庁関係者は、苦しい胸中を私にこう吐露する。ネットなどでは相変わらず、秋篠宮ご一家に対するバッシングとも言うべき、厳しい批判の声が見受けられる。それでも、前述のように慌ただしく活動をこなす日々が続いており、ご一家の動静に詳しい知人によれば、この夏も、 

 

「特段、お変わりはございません。両殿下のお気持ちを拝察すれば『一部の人たちによる批判などに関わっている時間はない』といったところでしょうか」 

 

 一時は体調不良が伝えられた紀子さまも、自身の体を気遣いながら公的な仕事や祭祀など、熱心に取り組んでいるといい、 

 

「『この暑さの中、そんなに忙し過ぎて大丈夫ですか?』と、周囲が心配するほどの頑張りようだと聞いています」 

 

 この知人はそう続けるのだが……。 

 

「ご両親が結果的に“あの結婚”を止められなかったことへの世間の不満は、少なからず残っています。それまでは順調に歩んで来られたご一家だっただけに、国民の失望も大きかったように感じられます」 

 

 別の宮内庁関係者がそう指摘する通り、小室眞子さんの結婚騒動が、秋篠宮家批判の主因であるとの見方は、私の周囲でも根強くある。結婚後に日本を離れた眞子さん夫妻は、現在も米国で暮らしている。夫の圭さんは弁護士として活躍中だというものの、 

 

「秋篠宮さまも紀子さまも、眞子さんたちのことをどの程度、把握しているのか疑問です。特別、用事がなければ連絡を取り合っているとも思えません」 

 

 

 秋篠宮ご一家の事情を知る関係者は、私にこう明かした。一方、いずれ訪れるであろう佳子さまの結婚は、国民の関心事の一つに違いない。最近もメディアでは「お相手」についてしばしば取り上げられているのだが、 

 

「今のところ、結婚に向けての目立った動きはないようです」 

 

 と、宮内庁OBは耳打ちしながら言葉をつないだ。 

 

「ご両親からすれば、眞子さんの時のような騒ぎを二度と繰り返したくはない。従って、より慎重にならざるを得ないでしょうね」 

 

 いまだにくすぶり続ける秋篠宮家批判。その背景について、ある皇室関係者はこのように分析する。 

 

「シーソーと同じように、秋篠宮ご一家の評判が下がったことで、その分、天皇ご一家に対する国民の期待が増えた。それもあって現在、皇后さまや長女の愛子さまの人気が高まっている部分もあるでしょう」 

 

 続けて、 

 

「『適応障害』と診断され、回復の途上にある皇后さまは依然、体調に波がある状態です。コロナ禍がようやく落ち着き、『令和皇室』もやっと本格的に動き出したばかり。天皇、皇后両陛下の“真価”が問われるのはこれからではないでしょうか」 

 

 そう付言するのだった。 

 

 実際に両陛下が6月下旬、英国を公式訪問した日程の中で、チャールズ国王夫妻主催の晩さん会など国賓としての行事には揃って出席したものの、ロンドン郊外のウィンザー城にあるエリザベス女王とフィリップ殿下の墓には天皇陛下が一人で供花。また、テムズ川の可動式高潮対策施設「テムズバリア」や、世界的に有名なキュー王立植物園の視察も陛下のみ。ロンドン市内のホテルでは「日本協会」(ジャパンソサエティー)など日英友好5団体が主催するレセプションが催されたのだが、ここにも皇后さまの姿はなかった。この英国訪問には、長年にわたり献身的に皇后さまの治療を続けている主治医も同行している。 

 

 先ほど触れた7月の「後宇多天皇七百年式年祭の儀」「明治天皇例祭の儀」に関しては、皇后さまはいずれも欠席している。海外親善だけでなく宮中祭祀への取り組み方も今後の課題とされる中で、両陛下、すなわち「令和皇室」を支える皇嗣家の重みはいっそう増すばかりだ。となれば、あらためて国民と向き合い、関係を構築するための「工夫」が不可欠である。 

 

 

 
 

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