( 213298 ) 2024/09/19 16:52:51 0 00 Photo: Adobe Stock
どんなに仕事で成果を出しても、周りから「評価」されなければ無意味である……あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。新刊『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化した歴史的な一冊だ。最短出世中・現役メガバンカーのたこす氏による「実力を適切にアピールする「見せ方」の技術」をまとめた本書は、発売直後から「こんな本が30年前に欲しかった」「今までにない知恵がつく」「上司には絶対に見せられない」と話題沸騰中である。今回はその中から「出世する人がゴルフ場でやっていること」についてお伝えする。
● ゴルフをしない人がつけられている致命的な「差」の正体
みなさんはゴルフをしますか。
僕は書籍の中でもお伝えしている通り、JTC(=伝統的日系企業)で出世する上でゴルフは「必要というわけではない」と考えています。実際に僕が勤めるメガバンクでも、ゴルフをせずに出世して役員になっている人は存在します。
ただし、そういった人は化け物みたいに優秀で、とんでもない努力をしています。正直、平凡で少し優秀なくらいの人間であれば、ゴルフをするほうがよっぽどコスパ良く出世できるのが現実です。
そもそも、ゴルフをしていない人は、「JTCのサラリーマンにとってゴルフがいかに重要なものなのか」が分かっていない人も多い印象があります。
そこで今回は、ゴルフの中でもいわゆる「接待ゴルフ」の有無で、JTCサラリーマンにどのような差がついてしまうのかを解説していきます。
● 接待ゴルフの「真の目的」
ここで一度立ち止まってサラリーマンが接待をする目的を考えてみてください。そもそもなぜ、「ゴルフをする」必要があるのでしょうか?
目的はシンプルで、「自社の製品やサービスを選んでもらうため」です。この目的を達成する手段自体は無数にあるのですが、実はこの目的を遂行するにあたって絶大な効力を発揮するのがゴルフなのです。
前回記事でお伝えした通り、ゴルフをするとお客さんと強制的に仲良くなることができます。こうしてお客さんとプライベートな話までして仲良くなってくると、交渉がよりウェットなものになります。通常のビジネスライクな領域から一歩踏み込んだトーンで話ができるのです。
そうは言っても、「仲良くなっただけで取引が獲得できるほど世の中が甘くないのでは?」と読者の皆さんも当然に感じることでしょう。
実は、出世する人は、このような接待ゴルフで構築した関係値の活用法にも長けています。
● ゴルフ場は「ヒント」をもらう場
職場で出世する人は、たとえば「何かを買ってほしい」のような直接的なお願いをすることはあまりありません。では何をするのかというと、「ヒント」をもらうのです。
出世する人は、「ゴルフ場」での会話を通じて、どうしたら自社の製品やサービスが選ばれやすくなるのか、何が足らないのか。あるいは他にビジネスチャンスがあるかどうかなど、他のライバル企業には教えないことをこっそりと「ささやいて」もらえるように関係を深めています。
特にお客さんはこちらが提供している製品やサービスの悪い点は言いにくいものです。そのような言いにくいことを少しでも言いやすくする関係性を作ることでライバルに差をつけ、最終的な取引獲得にこぎつけるのです。
これが接待ゴルフの最大の武器です。
● 「ゴルフをするライバル」に本当に勝てるか?
自分の胸に当てて考えてみてください。仮に自分がゴルフをせず、他のライバル企業が上記のような接待ゴルフを繰り広げていた場合、ライバルに勝てる確率は果たして高いと言い切れるでしょうか。
もちろん、冒頭に話した通り、他者にはない圧倒的な努力の上でライバルにうち勝つことは十分可能です。では、その努力は果たしてコスパが高いと言えるでしょうか。
このように、JTCでゴルフなしで出世するのと、ゴルフありで出世するのとでは、超えなければいけないハードルの高さとコスパが段違いに違うのです。
もしあなたがJTCにいて、それでもゴルフをしないのであれば、それは個人の自由です。しかし、ゴルフをやったほうが出世の確率が高まることそれ自体は理解はできるのではないかと思います。
(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』の著者による特別な書き下ろし原稿です)
たこす
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