( 219101 )  2024/10/06 00:50:10  
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記者会見で衆院選出馬を表明する世耕弘成氏=5日午後、和歌山県田辺市(柿平博文撮影) 

 

自民党の派閥パーティー収入不記載事件を受けて離党した前党参院幹事長の世耕弘成参院議員(61)=和歌山選挙区=は5日、和歌山県田辺市で記者会見し、27日投開票が見込まれる次期衆院選に、和歌山2区から無所属で立候補すると表明した。自民は引退表明した二階俊博元幹事長の三男、伸康氏(46)の擁立を決めており、保守分裂選挙となる。 

 

【写真】次期衆院選和歌山2区から出馬する考えを表明する二階伸康氏 

 

世耕氏は「大きな挫折を味わっている中で、あえて厳しい選挙にチャレンジしたい」と述べた。事件については「心からおわびする」と陳謝した。 

 

和歌山2区は衆院選挙区の「10増10減」に伴い区割りが変更された。世耕氏は長く衆院くら替えへの意欲を持ち、新たに2区に編入される旧3区が地盤の二階氏とたびたび対立してきた。 

 

会見では二階氏について「足元にも及ばない大政治家だ」としながらも、伸康氏に関しては、官房副長官、経済産業相、参院幹事長という自身の経歴を紹介し、「政治経験がある私を選ぶのか、新人を選ぶのか、有権者の判断を仰ぐ」と訴えた。 

 

党内には「圧勝して復党し、旧安倍派や保守の再結集の軸になってほしい」(ベテラン参院議員)という声もある。世耕氏は「私は政治的につまずいている状況だ。先のことよりも選挙に集中したい」と語る一方、「かつて無所属で公認候補と戦い、復党した方はいる」と説明し、復党に期待をのぞかせた。 

 

世耕氏は安倍晋三元首相の側近として旧安倍派(清和政策研究会)の参院側トップを務め、過去には首相就任に意欲を示したことがある。 

 

一方、二階氏側は世耕氏の出馬に強く反発している。自民県連は4日、世耕氏の出馬を批判する談話を発表。森山裕党幹事長から直接、「復党を承認する意思はない」との説明を受けたとした上で、世耕氏を応援する場合を念頭に「党規違反となる」と指摘した。伸康氏は県町村会の支持を取り付けるなど活発に動いており、激しい選挙戦となりそうだ。 

 

和歌山2区では立憲民主党が5日、和歌山市議の新人、新古祐子氏(52)を擁立する方針を明らかにした。ほかに共産党が元県議の新人、楠本文郎氏(70)を擁立する方針で、元総務省職員の新人、本間奈々氏(55)も無所属での出馬を予定。 

 

 

 
 

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