( 224309 )  2024/10/20 15:58:18  
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27日の衆院選挙で東京15区の話題性のある候補者について紹介された。

共産党の小堤東氏は裏金問題を重要視し、立民の酒井菜摘氏は若手議員の少なさや女性議員の不足を指摘。

自民党の大空幸星氏は25歳でありながら、幅広い世代の声を代弁する意志を示している。

(要約)

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衆院東京15区に立候補した共産党新人の小堤東氏、無所属新人の須藤元気氏、立憲民主党前職の酒井菜摘氏、自民党新人の大空幸星氏、無所属新人の金沢結衣氏(右から、奥原慎平撮影) 

 

27日投開票の衆院選東京15区には、「メディア映え選挙区」(情報サイト「選挙ドットコム」)とも指摘される話題性のある若い候補者が並んだ。同区は自民の当選者が「政治とカネ」の問題で2代続けて逮捕された因縁があり、野党系候補は「裏金」を連呼して自民党をあてこする。一方、自民は知名度の高い25歳の論客を擁立し、政策論争を深めるよう訴える。 

 

【リストでみる】夕刊フジが作成した「東京全選挙区当落予測」 

 

■共産・小堤氏「争点は組織的大犯罪の裏金問題」 

 

「選挙の争点は自民党の組織的大犯罪といえる裏金問題だ。共産党を伸ばしてこそ、裏金政治を根絶することができる」 

 

16日午前、江東区中心部の商業施設前。共産党の新人、小堤東氏(35)は買い物客らにこう訴え、自民党派閥パーティー収入不記載事件を最初に「スクープ」した党機関紙「しんぶん赤旗」の調査力や企業団体献金の廃止を一貫して訴えてきた党の姿勢をアピールした。 

 

「自民党は企業団体献金を受け取って、大企業の見返りになる政治をしている。大企業には減税し、国民には消費増税を押し付けて、非正規雇用を増やしている。失われた30年は自民党の人災だ」と強調し、最低賃金1500円以上への引き上げなど党の政策も訴える。顔なじみとみられるお年寄りが手を振ると、小堤氏も駆け寄って握手していた。 

 

4月の補選で、共産党は小堤氏の立候補を取り下げ、立憲民主党の前職、酒井菜摘氏(38)を支援し、初当選の原動力となった。ただ、小堤氏は産経新聞の取材に「前回降りたのは例外だ。補選後は引き続き15区の予定候補として活動してきた。今回は立民さんは(平成27年に成立した集団的自衛権の行使を容認した)安全保障関連法の継続に道を開く形にしており、共闘の基盤が損なわれている」と語った。 

 

小堤氏が去った約1時間後、この場でマイクを握ったのが自民党が擁立した全国最年少候補の新人、大空幸星氏(25)だ。 

 

■自民・大空氏「25歳だから特別はない」 

 

「江東区が政治不信の象徴として知られた。悔しくてたまらない。候補者同士が選挙を妨害し、誹謗中傷するような醜いことはもうない」 

 

 

大空氏は25歳ながら、ネットを使った相談窓口を運営するNPO法人「あなたのいばしょ」理事長を務める。若者政策や孤独孤立対策に詳しく、「Z世代」の論客として知名度が高い。立民の酒井氏も「やってきた政策は立民寄りといわれ、志は共感している」と一目置く。 

 

大空氏は「政治とカネの追及だけなら、テレビのコメンテーターでいい。国会議員はそれだけ議論していてはダメだ。子供からお年寄りまですべての人の声を代弁する覚悟を示したい」とも訴える。不記載事件ばかりを追求する野党候補に加え、メディアにも苦言を呈する。 

 

大空氏は記者団の取材に応じると、「政策が取り上げられない。皆さん、政治とカネ、裏金…それも大事だけど、この国をどうするかを訴えていくのが本来の選挙ではないか。僕も選挙特番でコメンテーターをやっていたから分かるけど」 

 

ただ、大空氏の演説は初めての選挙と思えないほど、場慣れした印象だ。身ぶり手ぶりを交え、抑揚をつけながら、分かりやすい説明を心掛けている。 

 

「党からは全然レクチャーないですよ。びっくりします」と笑う一方、「25歳といっても支部長。若さを理由に特別扱いしてほしくない。小選挙区の候補者として、やるのみですね」と強調した。 

 

■立民・酒井氏「場慣れした」 

 

「『裏金議員』は説明責任を果たさず、たくさんの人が公認を得て、今回の選挙に挑戦している。『裏金隠し解散』とわれわれは呼んでいる」 

 

前職の酒井氏は16日午前、立民の野田佳彦代表と選挙カー上でこう声を張り上げた。野田氏を多くの警察官が警護している。聴衆と同じくらいの人数だ。 

 

酒井氏は「今の国会は30代の議員が3%しかいない。女性が1割しかいない。私の必要な働き、役割は大きいと自負している」とも訴えた。 

 

共産党が小堤氏の擁立を取り下げなかったことについては、「野党共闘が完全には実現しなかった。本当に皆さん心を痛めていると思う。しかし違いを乗り越えて目指す社会を進めて作っていくしかない」と述べるにとどめた。 

 

 

酒井氏は4月の補選で、つばさの党陣営に「カーチェイス」され、罵声を浴びせられた1人だ。 

 

記者団には「異質な選挙だった」と当時を振り返り、「場慣れしたというか、緊張せずにできる。今回は妨害もなく、通常通り選挙活動も告知できるので、本当にありがたいことだ」と語った。 

 

東京15区には、いずれも4月の補選にも出馬した元格闘家の無所属新人、須藤元気氏(46)、日本維新の会を離党して無所属で臨む新人、金沢結衣氏(34)も立候補している。(奥原慎平) 

 

 

 
 

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