シャープは2024年9月中間連結決算で、純利益が前年同期の4.6倍となる229億円を達成した。

売上高は5.3％減の1兆964億円で、営業損益は4億円の黒字となり、前年同期の赤字から改善した。

ディスプレーデバイス事業は費用削減で営業赤字を縮小し、スマートオフィス事業は欧州での複合機販売が好調だった。

同社は構造改革を進めつつ、ディスプレーデバイス事業の黒字化に向けて努力している。

（要約）

シャープの看板 

　シャープが12日発表した2024年9月中間連結決算は、純利益が前年同期の約4．6倍となる229億円だった。 

【ひと目でわかる】企業の景況感 

　構造改革に加え、保有株式の売却益282億円を計上し、収益が改善した。 

　売上高は前年同期比5．3％減の1兆964億円、本業のもうけを示す営業損益は4億円の黒字（前年同期は58億円の赤字）に転換した。欧州で複合機の販売が大きく伸びるなど、スマートオフィス事業が好調だった。 

　パソコンやスマートフォン向け液晶パネルをはじめとするディスプレーデバイス事業は、費用削減などで営業赤字が縮小した。記者会見した沖津雅浩社長は、同事業の黒字化のめどについて「構造改革を進めているが、期日を断定できるまでには至っていない」と述べるにとどめた。