( 233821 )  2024/12/16 04:13:45  
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BongkarnGraphic/shutterstock.com 

 

2024年10月「オカネコ 新NISAの利用意向調査2024年10月」によると、2024年1月から始まった新NISAについて「知っている」と答えた方は9割を超えています。 

 

株式や投資信託などの金融商品に投資した場合、通常、投資で得た運用益に対して約20%の税金がかかりますが、新NISA制度を活用すれば非課税です。そのため、新NISAで運用益が出たとき、手元に残る金額が多くなるメリットがあります。 

 

本記事では、最新調査結果をもとに、毎月6万円積立投資した場合のシミュレーションを紹介します。 

 

※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。 

 

新NISAとは、少額投資非課税制度のことです。まずは、新NISA の特徴を見ていきましょう。 

 

●新NISAで投資での運用益は非課税 

新NISAの最大のメリットは、運用で得た「売却による利益(譲渡益)」や「配当・分配金」などが非課税になることです。 

 

通常、投資信託などの金融商品で運用した場合に運用益が50万円出たら、運用益に対して20.315%の税金が課されます。 

 

新NISA制度を活用して運用していた場合、運用益が50万円出たときは非課税になるため、手元に残る金額は運用益である50万円全額です。 

 

●新NISAの特徴 

新NISAは1年間に投資できる投資枠が決まっています。 

 

非課税で投資できる年間投資枠や1人あたり非課税で保有できる限度額は、下記のとおりです。 

 

 ・非課税保有期間が無期限 

 ・つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能 

 ・年間投資枠は、つみたて投資枠「年間120万円」・成長投資枠「年間240万円」 

 ・つみたて投資枠の投資対象商品は「長期の積み立て・分散投資に適した一定の投資信託」 

 ・成長投資枠の投資対象商品は「上場株式・投資信託等」 

次に、最新調査結果をもとに、新NISAの利用率やシミュレーションを見ていきましょう。 

 

 

ここからは「オカネコ新NISAの利用意向調査 2024年10月」の調査結果をもとに、新NISAの実態に迫っていきます。 

 

 ・調査名:「オカネコ新NISAの利用意向調査 2024年10月」 

 ・調査方法:WEBアンケート 

 ・調査期間:2024年10月1日(火)~2024年10月2日(水) 

 ・回答者:全国の『オカネコ』ユーザー574人 

●新NISAの利用率は約6割 

2024年1月から始まった新NISAを利用している人は、アンケート回答者全体の58.2%です。 

 

【2024年1月から始まった新NISAを利用していますか?】 

 

 ・利用している:58.2% 

 ・利用を検討している:5.4% 

 ・利用をしていない:36.4% 

【新NISAを利用している人の運用の内訳(複数回答あり)】 

 

 ・つみたて投資枠を利用している:86.2% 

 ・成長投資枠を利用している:79.6% 

●新NISA「つみたて投資枠」での毎月の平均積立金額は約6万円 

「新NISAを利用している」「つみたて投資枠を利用している」と回答した方の毎月の平均積立金額は平均すると6万3785円となりました。 

 

【新NISAの積立投資枠を利用した毎月の積立金額】 

 

 ・1万円未満:8.7% 

 ・1万円以上2万円未満:8.3% 

 ・2万円以上3万円未満:7.3% 

 ・3万円以上4万円未満:9.4% 

 ・4万円以上5万円未満:4.2% 

 ・5万円以上6万円未満:7.3% 

 ・6万円以上7万円未満:1.7% 

 ・7万円以上8万円未満:2.1% 

 ・8万円以上9万円未満:0.7% 

 ・9万円以上10万円未満:50.3% 

つみたて投資枠を利用した毎月の積立金額は「9万円以上~10万円未満」が50.3%と最も多く、毎月の積立金額の平均は6万3785円となりました。 

 

最後に、新NISAで毎月6万円を30年間貯めたときのシミュレーションを紹介します。 

 

 

新NISAを利用している方の毎月の平均積立額である、6万円を30年間積み立てた場合の貯蓄額を見ていきましょう。想定利回りが1~10%の場合でシミュレーションしています。 

 

【毎月6万円を30年間積み立てた場合】 

 

 ・想定利回り1%:運用収益 358万円:合計額 2518万円 

 ・想定利回り2%:運用収益 796万円:合計額 2956万円 

 ・想定利回り3%:運用収益 1336万円:合計額 3496万円 

 ・想定利回り4%:運用収益 2004万円:合計額 4164万円 

 ・想定利回り5%:運用収益 2834万円:合計額 4994万円 

 ・想定利回り6%:運用収益 3867万円:合計額 6027万円 

 ・想定利回り7%:運用収益 5160万円:合計額 7320万円 

 ・想定利回り8%:運用収益 6782万円:合計額 8942万円 

 ・想定利回り9%:運用収益 8824万円:合計額 1億984万円 

 ・想定利回り10%:運用収益 1億1403万円:合計額 1億3563万円 

新NISAを利用する場合は、非課税限度保有額が1800万円です。 

 

また、上記シミュレーションは利回りが安定していることを前提として作られたものです。実際の資産運用には元本割れなどのリスクが伴う点に注意してください。 

 

上記シミュレーション表は、あくまで将来の運用資産額や資産の増え方などの部分を参考にしてみてください。 

 

今回は新NISA制度の概要や意識調査から平均積立月額を紹介し、想定利回り別のシミュレーションを見てきました。 

 

積立額や利回りによって、運用収益や合計額は変動します。 

 

利回りが高いほどリスクも大きくなるため、自身のリスク許容度を考慮して投資先を選びましょう。 

 

 ・金融庁「NISAを知る」 

 ・オカネコ「オカネコ新NISAの利用意向調査2024年10月」 

 ・金融庁「つみたてシミュレーター」 

 

円城 美由紀 

 

 

 
 

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