( 234121 )  2024/12/16 18:18:18  
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新幹線の隣席が空いたので、離れて座っていた友人を呼んだら「これって非常識にならない?」と言われました。新幹線のルールとしてはアウトなのでしょうか? 

 

新幹線の指定席を購入する際、繁忙期などのタイミングでは一緒に出掛ける友人と離れた席になることもあるでしょう。もしも自分の隣の席が空いたために、離れて座っていた友人を呼んだ場合、新幹線のルールとして「アウト」になるのでしょうか。 

 

そこで本記事では、新幹線の利用ルールを解説します。また、列車や座席を指定せずに利用できる「座席未指定券」についてもご紹介します。 

 

在来線など普通の電車には基本的に乗車券1枚あれば乗れますが、新幹線などの特急列車に乗る場合には乗車券のほかに「特急券」も必要となります。さらに、新幹線には「自由席」「指定席」「グリーン席」などの種類があります。 

 

「自由席」は自由席に指定された車両内であれば好きな席に座ることができますが、満席のときは座れません。「指定席」は購入時に座席を指定するため、座席を確実に確保できます。 

 

「グリーン席」は座席を確保できるだけでなく、ワンクラス上のサービスが受けられるのが特徴です。座席の幅や席の間隔も広く、ゆったりと座ることができます。 

 

一部の新幹線では「グランクラス」と呼ばれる特別席が設けられており、軽食やドリンクが無料で提供される特別なサービスを受けられる列車もあります。 

 

東北新幹線「やまびこ」を東京から仙台間で利用した場合の運賃を表1にまとめました。自由席が最も安く、指定席、グリーン席、グランクラスという順番で高額になっていきます。 

 

表1 

 

表1 

 

出典:東日本旅客鉄道株式会社「きっぷあれこれ 特急券」を基に筆者作成 

 

東日本旅客鉄道株式会社の「旅客営業規則」第182条の4によると、座席指定券を購入した場合には「座席指定券の効力」が発生します。 

 

「座席指定券の効力」とは、「その券面に指定された列車、旅客車若しくは座席に限って乗車することができる」というものです。そのため、今回のケースのように、たとえ指定席に空席ができたとしても、原則として座席の変更はできないと考えられるでしょう。 

 

また、自由席の特急券しかないのに勝手に指定席に座るなどの行為も認められません。もし指定席に空席がある場合、乗務員に申し出て差額を支払えば、乗車後に指定席へ変更が可能なケースもあります。勝手に指定席に座り続け、指定席券を所持している乗客へ譲らなかった場合などは、座れないことで発生した損害賠償を請求される可能性もあるため注意しましょう。 

 

 

特急列車を利用する乗車日と区間は決まっているものの、時間帯が決まっていない場合には「座席未指定券」の活用がおすすめです。座席未指定券とは、乗車日と区間のみを指定し、列車と座席は指定しない特急券を指します。 

 

座席未指定券では普通車の空席に座ることができますが、座っている途中でその座席の指定券を持っている人が来た場合は、他の空席に移動して座る必要があります。 

 

ただし、満席だった場合にはデッキなどを利用する必要があるため、注意が必要です。料金は指定席特急券と同じであるため、乗車する列車が決まった際には指定席券売機などで座席を指定の上で利用することをおすすめします。 

 

東日本旅客鉄道株式会社によると、座席未指定券を発売する特急列車は「踊り子」「湘南」「あずさ」「かいじ」「富士回遊」「はちおうじ」「おうめ」「あかぎ」「ひたち」「ときわ」「成田エクスプレス」「しおさい」「わかしお(新宿わかしお)」「さざなみ(新宿さざなみ)」の普通車です。 

 

新幹線の指定席は事前に予約が必要であり、たとえ空席ができたとしても、原則として座席の変更はできないと考えられます。無断で座席の変更をする行為はトラブルの原因にもなりかねないため、避けたほうが賢明です。楽しい列車の旅を満喫するためにも、ルールにしたがって利用しましょう。 

 

出典 

東日本旅客鉄道株式会社 

 

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 

ファイナンシャルプランナー 

 

ファイナンシャルフィールド編集部 

 

 

 
 

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