( 238026 ) 2024/12/23 05:35:33 0 00 高速道路を走行していると、インターチェンジやサービスエリアから本線への合流地点で、渋滞が発生する場面をよく見かけます。
無理な合流や急な割り込みによる渋滞や事故の問題を解決し、安全でスムーズな交通の流れを実現する方法として提唱されているのが「ファスナー合流」です。
ズルい!と思われがちな「先頭合流」は、正しい合流方法。
しかし、合流に関して「後から来たクルマはズルい」「割り込むな」と感じるドライバーもおり、賛否が分かれる場合もあります。
この方法がなぜ推奨されているのでしょうか。
ファスナー合流とは、合流車両と本線車両が交互に進むことで、ファスナーを閉じるようにスムーズな合流を実現する方法です。
インターチェンジでは多くのクルマが一斉に流入するため、タイミングが合わないと本線の流れが途絶えてしまうことがあります。
同様に、サービスエリアやパーキングエリアの出口では休憩後のクルマが再び本線に戻る際に渋滞が発生しやすくなります。
ファスナー合流を実践することで、スムーズな合流が可能になり、本線を走行するクルマの流れが途切れにくくなります。
また、合流のタイミングが予測しやすくなるため、ドライバーが落ち着いて運転でき、無理な割り込みや急ブレーキの発生を抑えることができます。
さらに、速度差や急な進路変更が減少することで、追突や接触事故のリスクも低くなります。
このため、たとえばNEXCO中日本 東京支社は年末年始の混雑に向けて、SNSを通じて「交互に合流するファスナー合流」を実践するよう呼びかけています。
といっても、合流部分は縦に長いため、「合流開始地点でさっそく合流」する人や「合流地点の先端で合流」する人でバラバラになると、うまく機能しません。
さらに本線側では、「本線は詰まっているのに、左隣の合流車線(加速車線)は空いてるから、合流車が自分をどんどん追い抜いて前に行って合流する。ズルい」と考えるドライバーもいます。
それを防ぐため、NEXCOでは合流部をラバーコーンで遮断するなどして、「先端部だけでしか合流できない状態」にするなどの対策もおこなっています。
それでも不器用なドライバーがファスナー合流をうまくできない場合や、本線車両が合流車を「割り込んでいる」と感じ「わざと合流をさせず、車間を詰める」場合もあり、交通の流れが乱れたり、トラブルが生じたりすることがあります。
合流車両が「ファスナー合流をすべきだから、向こうは止まってくれるだろう」と無理に本線へ進入した場合、本線車両が急ブレーキをかけざるを得なくなり、追突事故が起こることがあります。
こうした事態を防ぐためには、本線を走行するクルマが余裕を持った車間距離を保つことが重要です。
一方で、合流車両は先頭合流を守り、加速車線を最大限に活用し、本線の流れに合わせた速度調整を行う必要があります。
さらに、急な進路変更を避けるため、事前に合流地点を把握し、合流するタイミングをイメージしておくことも大切です。
合流がズルいと感じる気持ちは多くのドライバーに共通するものかもしれませんが、ファスナー合流は、すべてのドライバーがルールを守り、譲り合いの精神を持つことでその効果を最大限に発揮します。
特に年末年始のような交通量が増加する時期には、合流地点での行動に注意を払い、安全で快適なドライブを心がけることが大切です。
くるまのニュース編集部
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