( 240771 ) 2024/12/28 15:41:26 0 00 国民民主党・玉木議員
多くの方が気になっている、2024年最も注目された政治を巡る話題の1つ、「年収103万円の壁」。
12月27日、関西テレビnewsランナーに国民民主党の玉木雄一郎議員が生出演。
「103万円の壁」を巡って従来主張してきた「178万円」までの引き上げについて、政府与党との交渉がまとまらなかった場合、石破政権に不信任を突きつけるのかと聞かれ「選択肢として十分ある」と話しました。
また日本維新の会との関係については、「合う政策については協力する」と述べました。
27日「newsランナー」に出演した維新・吉村代表のメッセージ
27日、同じくnewsランナーに出演した日本維新の会の吉村代表は、12月13日に玉木代表と議員会館の事務所で会談したことを「喫茶たまき」と投稿、さらに「103万円の壁」の引き上げ額をめぐって、協議をすることもできると話し、「『喫茶たまき』はいつ開いているのか?」と述べていました。
まずこれについて玉木議員は… 【国民民主党 玉木雄一郎議員】「いつでも開いてるんですけど、ちょっと従業員がいないんですね」
維新・吉村代表との協議に応じるつもりはあるということなのでしょうか?
【国民民主党 玉木雄一郎議員】「いつでもオープンですから。この前もいろんないい話ができまして。吉村さんとは、年代もそんなに変わらないので、いろんなお話ができるかなと思いましたので、これから率直にお話をしていきたいと思います」 (Q.前回では、「じゃあ一緒に行こう」っていうことにはならなかったってことですか?) 【国民民主党 玉木雄一郎議員】「いろんな話をして、主に社会保障制度の、現役世代の負担をこれ以上広げないように、何ができるかなということを話をしたってことが中心でした」
「誰と組むかよりも何を成し遂げるか」
自民党は国民民主党と日本維新の会を天秤にかけているようにも見えます。これについて、維新の吉村代表は番組で「一緒に天秤に乗ったらいいんじゃないか」と話していました。 この発言を玉木議員はどのように受け止めるのでしょうか。
【国民民主党 玉木雄一郎議員】「別の番組に出ていた橋下徹さんと(関西テレビの)出口で会って、『仲良くしてくれ』って言われたので。いや、別に仲悪いわけじゃなくて、やることはやりますよっていうことで。
我々やっぱり政策本位でやるっていうことを結党以来、2020年以降言い続けてきたので、誰と組むかよりも、何を成し遂げるかってことで判断基準を持ってやってきたので。
高校の無償化についても我々申し上げていますから、合う政策については、協力してやっていきたい。
例えば与党でも、この前、『政治とカネ』の問題の第三者機関を作るという法案を出したんです。これ公明党さんと非常に中身が似ていたので一緒に出して、そこに自民党さんも乗ってきてもらって、成立したということがありますから。
党対党でやると、なんかこうちょっときな臭い感じがするんですけど、やっぱり政策ごとにきちんと協力しながらやるところはやっていきたいと思いますね」
Xでの発信
続いて、玉木議員は、「財務省の戦略は予算に対する影響が最も『安上がり』の政党と握る 最近の維新幹部の発言を聞いていると維新と握る算段がついたのか」とXに投稿しています。(一部抜粋)
この投稿は「103万円の壁」の引き上げが上手く進まないのは、「維新が教育無償化の話も議論しているからじゃないか」という牽制にも見えますが、意図は何なのでしょうか。
【国民民主党 玉木雄一郎議員】「私も財務省大蔵省にいたので、主計局という予算をつくるところにいたので、これ当たり前なんです。
これで今、自民党・公明党が過半数を割っている状況の中で、どうやって予算を成立させるのかということを言うと、我が党だけじゃなくて、維新の皆さん、あるいは立憲民主党に協力していただいたら、簡単に通るんですよ。
だからそういった政党の意見とかどういう政策を実現したいのかっていうことを聞いて、それを予算に取り込んで成立を図るのは、これ財政当局としては当たり前なので。なんか陰謀論的なことではなくて当然の働きかけだというふうに思いますし。
だから我々は『178万円』まで(『103万円の壁』)引き上げ、維新は「高校の無償化」って言ってますけど、立憲さんだと、例えば少し増税してでも、財政安定させようってことで合意するかもしれないし、わからないですこれ、何が起こるか」
与党過半数割れにどう向き合うか
そんな、「わからない」中でも、維新・吉村代表は27日放送の「newsランナー」で、維新と国民でしっかりとタッグを組んで、与党にプレッシャーをかける、「ただ中途半端では駄目だ」と話していました。
【国民民主党 玉木雄一郎議員】「もともと我々、中途半端にやるつもりはなくて。だから選挙で掲げて、それに議席を得て、もう何としてもやるんだということで、大変抵抗も強いんですけども、この間ずっと自民党・公明党とも交渉してきたとということですね」
玉木議員と藤井教授
ここまでの玉木議員の発言に、番組コメンテーターの京都大学大学院・藤井聡教授が次のように指摘しました。
【京都大学大学院 藤井聡教授】「国民としては本当に『178万』まで絶対やってもらいたい、とことんやってもらいたいと思っているわけです。
しかし、我々国民として一番恐れているのは、やっぱり(自民・公明の与党が)立憲民主党と組まれて、今おっしゃったような『178万』も『高校無償化』も潰してしまうというのが恐ろしいことになるわけですから。
そうなってしまうのは、向こうの駆け引きがあると思いますので、そうならないように、ぜひ野田さん(立憲民主党代表)ともよく話もしていただいて、抜け駆けしないようにしていただきたいなと思いますね」
【国民民主党 玉木雄一郎議員】「やっぱり国民の皆さんの応援が最後一番大事なんですよ。
どういう予算を組むのか、あるいはどういう負担にするのかっていうことを、国民の皆さんが考えていただいて、後押ししていただければ、大きな政策実現の追い風になると」
玉木議員
【国民民主党 玉木雄一郎議員】「1つ言うと、きょう(27日)、実は来年度予算が閣議決定されたんですけども、去年と今年と1年間比べるだけでも、例えば税収は国・地方合わせて11兆も増えてるんですよ。
11兆も増えているんですよ。1年間でですよ。一番増えているのが申告所得税で、今サラリーマンの皆さんが『源泉』で引かれるこれが、去年に比べて約5兆円増えてるんですよ。
11兆円増えるうちの半分ぐらいがサラリーマンの皆さんが賃上げとかで増えた分で、ガーッと取られていると。
これ『ちょっとお返しした方がいいんじゃないか』っていうのが、178万円まで基礎控除を引き上げようということなので。
『みずほリサーチ&テクノロジー』さんが出した、今年1年間の物価上昇に伴う家計の負担増は9万円ほどなんですよ」
与党案は「キャベツ1個で終わり」?
【国民民主党 玉木雄一郎議員】「それで、与党案(103万円から123万円への引き上げ)は見ていただくとわかるんですけど、年収200万、300万とかその辺だと、年間の減税額が5000円しかないんですよ。1カ月で400円ぐらいでしょう。
今キャベツ385円ぐらいなんですよ(農水省・食品価格動向調査で12月9日の週が『386円』)。『キャベツ1個買ったら終わり』みたいなね。
それはちょっと家計支援としてどうなんですかということを、真面目に考えたほうがいいんじゃないですかと。
国ばっかり、1年間で11兆もお金が入ってきて、家計は厳しいと。やっぱり政治の責任は、国の懐を豊かにすることよりも、国民の懐を豊かにするのを最優先に考えましょうってことを言ってるんです。
30年動かなかった103万が20万でも上がったことは立派なもんなんですよ。自民党・公明党さんにもご協力いただいた。
ただ上げるんなら、もっと評価される上げ方をした方が石破さんにとってもええんちゃうかと思うんですよ」
FNN世論調査より
FNNの世論調査で「103万の壁」をどこまで引き上げるべきかを聞いたところ、もっとも多いのが「150万円程度」で、32.6%でした。
(2番目が与党案の「120万円程度」=27.5%、3番目が国民民主案の「178万円まで」=22.4%)
では、その落としどころは一体どこになるのかということで、番組に出演していた、維新・吉村代表に聞くと、「ここは178万です」と明言しました。
ちょっとニヤッと?
この維新・吉村代表の「178万円」への「賛成」を説明した時点で、玉木議員の顔がニヤッとしたように見えましたが…
【国民民主党 玉木雄一郎議員】「『178』でいいんです、これは。これ理由があって。
やっぱり生きるために必要なコストを賄う最低限の所得からは税金取らないと。それはちゃんとお手元に残しとかないと生きて行けなくなる。
1995年、今から30年前はこの最低賃金がまあ660円ぐらいで、そのそこから今1.7倍ぐらいになってますから、だったらそこぐらいあげましょうよと。
その額が『178万』っていうところですね。1.73倍にしてるんですね」
強気の与党だが…
この額を自民党には強く求めて、交渉決裂も覚悟してやっていくのでしょうか。
【国民民主党 玉木雄一郎議員】「我々が国民と約束した政策ですので、できなければ予算は反対して。『すみません。できませんでしたけど、まだまだ我々力が足りないので、次の参議院選挙でまたお力をいただけませんか。その大きな力で、この政策を実現します』と言っていますから」
折り合いがつかないとなったら、石破政権に対して「不信任」を突きつけるようなことはあるのでしょうか。
【国民民主党 玉木雄一郎議員】「それも選択肢として十分あると思いますね。我々は別に石破政権の延命のためにやってるわけではないので。
やっぱり約束した政策を実現する。ご協力いただけるんだったらその範囲で協力するし。協力していただけないんだったらこちらもなかなか協力できないということだけなので。あとは選挙で問いなおすと言うことだけですね」
「みんなの所得を上げよう」
維新・吉村代表はXで、「地獄の底まで本気で腹くくってやる、一緒に178万円目指してやろう、というなら協議しましょう」と発信しています。これについては…
【国民民主党 玉木雄一郎議員】「『地獄の底までつき合う』ではなくて、一緒にどうせら天国に行ったほうがいいと思うので。上、上にね、こうすごいデフレ的な、こうなんかこう悪い悪いっではなくて、みんなでみんなで一緒に上に行こうと。どんな人も、みんなの所得をあげようということを力を合わせてやりたいなと思いますね」
(関西テレビ「newsランナー」2024年12月27日放送)
関西テレビ
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