( 243831 )  2025/01/03 18:05:03  
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 子供をなんとしても医学部に入れたいーー。そんな願いを抱く教育ママ・パパは少なくない。今回も、そんな方々に向けて学歴活動家のじゅそうけん氏が関西にある「医学部に入りやすい中高一貫校」を紹介する。関東編、関西編と合わせた短期連載全3回の第3回。 

 

 医学部受験に強い中高一貫校その1は、福岡大学附属大濠中学・高等学校である。 

 

 福岡県福岡市に所在する中高一貫の共学校であり福岡大学の付属校である。建学の精神として道徳教育を標榜しており、学力の向上のみならず幅広い人格形成も教育方針と校訓で掲げている。 

 

 日能研偏差値では63~64と学力は全国の中高一貫校の中でも上位に位置し、東大や京大などの難関大学、九州大学医学部、慶應義塾大学医学部や順天堂大学医学部などへ多数の合格者を例年輩出している。 

 

 2024年度入試では、医学部合格者68名、東大3名、京大8名の合格者を輩出している。 

 

  OBOGの中には政財界、文化界の著名人やスポーツ選手も多く博多華丸氏(漫才師・タレント)、映画『シン・仮面ライダー』で主演を務めた池松壮亮氏(俳優)など多彩な人材を輩出してきた。 

 

 福大大濠には全国の高校で見ても珍しい強みがある。それは福岡大学の附属校であることだ。 

 

 福岡大学には医学部があり、そのため医学部と連携した講座や入試対策を受けられるのだ。 

 

 間近で医師や先輩医学生と接しキャリアへの解像度を高め、医学部に特化した入試対策を受けられる環境は福大大濠だけだ。 

 

 キャリア面の講座では教授、医学生とのパネルトークや福岡和白病院での実習に参加する。医学部受験は学力モンスターが圧勝する印象の一方で、医師は頭脳に加え体力、精神力が求められる。 

 

 実習を体験することで医師としての適性を判断し足りないスキルを養っていく良い機会になるだろう。 

 

 また入試、学習面の講座では医学部小論文・面接対策を受けられる。国公立後期では面接、小論文が中心の大学も存在し、国公立以外でも近年の入試傾向では学力以外の要素も重視されつつある。 

 

 その中で道徳教育、医学部連携教育という二つの武器と圧倒的な学力を持つことにより受験からその後のキャリアを突き進む力をつけられるのだ。 

 

 

 附属校の強みはもう一つある。それは福岡大学医学部への推薦入学が可能なことだ。福大大濠は福岡大の附属校なので希望すれば内部進学も可能だ。 

 

 参考までに2023年度(2024年3月)の卒業生は福大医学部へ5人が内部進学を果たしている。 

 

 全国で医学部への指定校推薦・内部進学制度を設けているのは早慶の附属校や首都圏トップクラスの進学校に限定される。 

 

 中学入試を実施している早稲田高等学院と早稲田実業は日能研偏差値60overとかなりの高難易度だ。近い偏差値帯には海城や駒場東邦が並ぶ。 

 

 進学校の精鋭たちとたった1~2枠を奪い合うというのは非常に厳しい。一般入試でも60~90名近い人数が医学部へ進学した上で、さらに5名が医学部に内部進学できるのは医学部のプレゼンスが高い九州でもお買い得だと言えるだろう。 

 

じゅそうけん 

 

 

 
 

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