( 245911 )  2025/01/07 18:54:31  
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稲村氏支持を表明した市長たち 

 

去年11月に実施された兵庫県知事選挙で、立候補していた尼崎市の前の市長・稲村和美さんを支持すると表明していた、兵庫県内の22の市長について、「公職選挙法違反に当たる」として兵庫県川西市の元市議が警察と神戸地方検察庁に刑事告発しました。 

 

稲村氏 

 

兵庫県議会から不信任を決議された斎藤知事が辞職したことを受け、去年11月、兵庫県知事選挙が実施されました。 

 

選挙には再選を果たした斎藤知事のほか、尼崎市の前の市長・稲村和美さんたちが立候補していました。 

 

この選挙の投票日の直前である、11月14日、兵庫県内にある29の市のうち、22の市長たちは「市長会有志」として記者会見を開き、稲村さんへの支持を表明していました。 

 

(支持を表明したのは、姫路市、尼崎市、西宮市、洲本市、伊丹市、相生市、加古川市、たつの市、赤穂市、三木市、高砂市、川西市、小野市、加西市、丹波篠山市、丹波市、南あわじ市、朝来市、淡路市、宍粟市、加東市、宝塚市の各市長) 

 

こうした支持の表明について、兵庫県川西市の元市議の中曽千鶴子氏は、公職選挙法で禁止されている、「公務員がその地位を利用した選挙運動」に当たるとして、22人の市長を公職選挙法違反の疑いで兵庫県警と神戸地方検察庁に刑事告発しました。 

 

刑事告発について記者会見した代理人弁護士 

 

告発では、「選挙期間中に知事や市長もしくは地方議員などといった公職者が、特定の候補者の応援に駆け付け、推薦ないし支持の表明を行うことは珍しいことではないが、それは『公務員としての地位を利用して』いるのではなく、個人ないし政党人としてなされる選挙活動である」と説明。 

 

そのうえで、支持を表明した22の市長たちが「総務大臣にも届け出している公的組織である『兵庫県市長会』の『有志』を名乗ってする特定候補者の支持表明は、個人としてではなく『市長としての肩書』を表示してなされたことは歴然」。 

 

「『稲村氏支持の表明』が、地元紙や全国紙に掲載され、多くの県民が知ることになったのは、『兵庫県市長会有志』として行われたからで、『市長としての影響力』を利用した」などとして、「公務員として『その地位を利用して」なされたものであることは疑いの余地がない」などと指摘しています。 

 

 

丹波篠山市 酒井隆明市長 

 

今回の刑事告発を受けて、兵庫県市長会の会長であり、「有志」に名前を連ねた、丹波篠山市の酒井隆明市長は次のようにコメントしています。 

 

「私たちがなぜあの表明をしたのか理解してもらっていない。県政や知事選では虚偽情報の流布やプライバシー侵害などがあり、このままではますます混乱することは目に見えていた。 

 

市の仕事と県の仕事は不可分。県の混乱は市に大きな影響を及ぼし、市民生活の混乱に直結する。だから、新しい人に新しい県政を期待した。 

 

市長たちは誘い合ったわけではなく、数日で集まり、表明に至った。机を叩いた場面だけを面白おかしく話題にされ、既得権益を守ろうとしているなどと言われたが、全く違う。混乱を収束させたかったのだと多くの県民に知ってほしい」 

 

関西テレビ 

 

 

 
 

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