( 247201 )  2025/01/10 14:49:16  
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日テレNEWS NNN 

 

過去最多の水準でインフルエンザが猛威を振るう中、一部の治療薬の供給が一時的に停止されることになりました。沢井製薬が製造するタミフル後発薬の「オセルタミビル」で、どれほどの影響があるのでしょうか?子どもが服用できる薬についても考えます。 

 

そこで今回の 

 

、「インフル“過去最多”…薬足りる?」をテーマに解説します。 

 

日テレNEWS NNN 

 

菅原薫・日本テレビ解説委員 

「厚生労働省は9日午後、インフルエンザの最新の感染状況を公表しました。12月23日~29日の1週間に、全国の定点医療機関から報告されたインフルエンザの感染者数は、1医療機関あたり64.39人となりました」 

 

「1999年に現在の方法で統計を取り始めて以降、最多となりました。これは流行の警報レベルである30人の2倍以上という水準になっています」 

 

「さらに国立感染症研究所によると、全国47都道府県の全てで前の週よりも増加していて、猛威と言える状況が続いています」 

 

日テレNEWS NNN 

 

菅原解説委員 

「(全国の状況を)グラフで見てみると、12月の後半に急角度で感染者が増えていることがわかります」 

 

「前の週(12月16日~22日)は1医療機関あたり42.66人で、30人を上回る警報レベルではありましたが、翌週はさらにその水準の2倍以上になりました。忘年会などが増える年末、インフルエンザの勢いも増していったような形です」 

 

「年末年始、周りでインフルエンザはどうでしたか?」 

 

森圭介アナウンサー 

「私の周りでも数人、ちらほらいました。満員電車で本当に近い距離で皆さんせきをしていたり、ちょっと不安になる方も多いかもしれませんよね」 

 

鈴江奈々アナウンサー 

「マスクで対策をしている方も増えたなという印象はありますね」 

 

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菅原解説委員 

「こうした状況の中で、皆さんも気になっているかもしれません。お薬の話です。沢井製薬が、インフルエンザの治療薬『タミフル』のジェネリック医薬品の供給を、一時的に停止すると発表しました」 

 

「現在供給がストップしているのは沢井製薬の『オセルタミビル』で、カプセル(75mg)と、ドライシロップ(3%)があります。沢井製薬は『製造が追いつかず供給が難しい状況だ』と、医療機関などに伝えたということです」 

 

「インフルエンザが全国的に猛威を振るっているため、薬の需要が想定を大幅に上回ってしまったといいます。沢井製薬は供給再開の時期について、カプセルは2月上旬、ドライシロップは1月下旬を予定しているということです」 

 

忽滑谷こころアナウンサー 

「インフルエンザのお薬というとタミフルというのが一番最初に頭に浮かんできますし、これほどインフルエンザが近くに迫ってきている中でこの薬の状況というのは、心配になりますよね」 

 

 

日テレNEWS NNN 

 

菅原解説委員 

「そこが気になりますよね。8日、東京・板橋区のヒルマ薬局で状況を取材してきました」 

 

薬剤師 

「(オセルタミビルのドライシロップの在庫は)5本か6本なんですけど、1人で1瓶くらい使っちゃう時もあるので、すぐに終わっちゃいます」 

 

「インフルの薬も1種類じゃなくていろんな種類があるので、それでまかなっています。(ほかの薬は)いまのところ欠品せずにきています」 

 

日テレNEWS NNN 

 

菅原解説委員 

「薬剤師の方も話していましたが、現時点ではそこまで心配しすぎなくてもよさそうです。一時供給停止になっているのは、沢井製薬が製造するタミフルのジェネリック医薬品ですが、インフルエンザの治療薬はほかにもあります」 

 

「インフルエンザの治療薬は、20年以上前の2001年に発売された先発品のタミフルが非常によく知られています」 

 

「ほかにも『リレンザ』『ラピアクタ』『イナビル』『ゾフルーザ』、そして東和薬品が製造するタミフル後発薬『オセルタミビル』など、ほかの製薬会社のものも複数販売されています」 

 

桐谷美玲キャスター 

「結構種類はありますが、それぞれどれぐらい使われているんですか?」 

 

菅原解説委員 

「医療機関に供給されている約1か月分の薬の量(去年11月分、厚労省より)を見ると、沢井製薬が一時供給停止にしている『オセルタミビル』は約15.3万人分で、全体の約26%です」 

 

日テレNEWS NNN 

 

菅原解説委員 

「ほかの治療薬についてもヒルマ薬局の比留間康二郎さんに聞きました。『現在は欠品せずに供給できている。入荷もできていて、在庫はきちんと確保できている』とのことです」 

 

「また厚労省によると、いざという時のために国や都道府県が備蓄している治療薬も約3817万人分(去年11月末まで)あります」 

 

鈴江アナウンサー 

「インフルエンザの治療薬全体では足りている状況ではある、ということなんですね」 

 

菅原解説委員 

「不足しそうにはなっているかもしれませんが、今のところは大丈夫という状況です」 

 

 

日テレNEWS NNN 

 

桐谷キャスター 

「こういった薬は全部子どもも飲めるものなんですか?」 

 

菅原解説委員 

「そこは注意した方がよく、粉薬を溶かして飲む方法でないとダメな年齢の子どももいますよね。現在は先発のタミフルと、沢井製薬のジェネリック『オセルタミビル』のドライシロップの2種類しかありません」 

 

「都内のクリニックの医師に聞きました。小学3年生から上くらいで口から吸い込む吸入薬を上手に使える場合はリレンザやイナビルを、錠剤も飲めるならゾフルーザを処方するなど使い分けることで、『粉薬を使う子どもの薬が不足しないようにする』と言います」 

 

鈴江アナウンサー 

「私の子どもも粉薬しか飲めません。こうやってやりくりしてもらえているというのは、大変ありがたいですね。特に受験を控えているお子さんなどは不安になっていると思いますが、まだ薬は大丈夫ということで、(受験勉強に)集中してもらえたらなと思いました」 

 

菅原解説委員 

「厚労省は8日、タミフルやタミフルのジェネリック医薬品について、過剰発注しないよう医療機関などに通知を出しました」 

 

「今のところそこまで恐れなくてもよさそうではありますが、私たち患者側も多めに処方してもらうなどは控えた方がいいかもしれません。そして、感染対策もしっかりしていきたいですね」 

 

(2025年1月9日午後4時半ごろ放送 news every.「 

 

」より) 

 

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