( 248081 )  2025/01/12 05:11:39  
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実家帰省の際に「大手企業」勤務の長男と“年収”を比較される次男で「公務員」の夫…年収はそれほど違うのでしょうか? 

 

年末年始に実家へ帰省すると、久しぶりに会った家族と仕事の話で盛り上がることもあるでしょう。公務員の夫は次男で、大手企業に勤める長男と年収を比較されることも。大手なので年収は高いようですが、公務員と比べてそんなに違うのでしょうか。 

 

そこで今回は、国家公務員と大手企業の年収を比較してみました。勤務年数や役職などによって年収は異なりますが、目安として参考にしてください。 

 

国家公務員の給与は法律によって定められていて、職種に応じて11種17表の俸給表に分類されています。俸給とは会社員でいう基本給のことです。内閣官房内閣人事局の「国家公務員の給与(令和6年版)」によると、行政職俸給表(一)(平均42.4歳)の月例給は40万4015円(俸給:32万2487円)で、ボーナスを4.5ヶ月分で計算すると、年収は約629万9000円であることが分かります。 

 

同じ国家公務員でも、勤務年数や役職によって年収は異なります。同資料のモデル給与例(令和5年度)によると、役職や年齢ごとの年収例は以下の通りです。 

 

●地方機関係員(30歳):389万円 

●地方機関係長(35歳):463万8000円 

●地方機関課長(50歳):676万1000円 

●本府省課長補佐(35歳):730万7000円 

●本府省課長(50歳):1271万7000円 

●本府省局長:1790万9000円 

●事務次官:2349万3000円 

 

一般企業と比較して給与水準が高く安定しているといわれている公務員ですが、出世次第ではさらに高収入を得られることが分かります。 

 

国税庁長官官房企画課の「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者のうち、正社員(正職員)の平均年収は530万円であるとのことです。しかし大手企業については、平均年収はもっと高くなると考えられます。 

 

株式会社帝国データバンクが実施した「上場企業の『平均年間給与』動向調査(2023年度決算)」によると、上場企業の平均年収は651万4000円で、過去20年で最高額を更新しました。上場市場別に比較すると、「東証プライム(市場)」上場企業が平均735万7000円で、「東証グロース」の606万4000円が続きます。 

 

大手企業の平均年収は業界によっても異なります。平均年収の高い業界をまとめると以下の通りです。 

 

●海運業:1008万円 

●証券、商品先物取引業:861万6000円 

●鉱業:826万5000円 

●保険業:809万3000円 

●医薬品:798万8000円 

●石油・石炭製品:795万5000円 

●建設業:739万4000円 

●電気・ガス業:731万3000円 

●その他金融業:729万3000円 

●銀行業:727万8000円 

 

 

国家公務員と大手企業の平均年収を比較したところ、それぞれ629万9000円と651万4000円で、大手企業の方が21万5000円高いですが、それほど大差はないといえるでしょう。長男と次男がそれぞれの業界で一般的な水準の年収を得ている場合は、年収に大きな差はなく、あったとしても年齢や勤務年数による差が出ていることが考えられます。 

 

ただし長男の方が著しく年収が高い場合は、大手企業の中でも特に年収の高い上場企業または業界で活躍しているのかもしれません。業界別で最も平均年収の高い海運業は1000万円を超えていて、公務員や大手企業の平均よりも356万6000円~378万1000円ほど多くなっています。 

 

現時点で長男の方が年収は高いかもしれませんが、公務員も年齢や役職によって大幅な年収アップが可能と考えられます。次男である夫の年収が気になる場合は、今後のキャリアプランや年収の目安などについて確認してみるとよいでしょう。 

 

国家公務員と大手企業の平均年収を調べてみたところ、それぞれ629万9000円と651万4000円で、その差は21万5000円であることが分かりました。長男と次男がそれぞれの業界で一般的な水準の年収を得ている場合は、年収に大きな差はなく、あったとしても年齢や勤務年数による差であると考えられます。 

 

長男の年収が著しく高い場合は、大手企業の中でも特に年収の高い上場企業または業界で活躍している可能性もあります。次男で公務員の夫は、年齢や役職に応じて着実に、出世次第では大幅な年収アップも期待できますから、年収差が気になる場合は、今後のキャリアプランや年収の目安について確認してみるとよいでしょう。 

 

出典 

内閣官房内閣人事局 国家公務員の給与(令和6年版) 給与の構成(10ページ)、給与の構成例(11ページ)、モデル給与例(16ページ) 

国税庁長官官房企画課 令和5年分 民間給与実態統計調査 -調査結果報告- II 1年を通じて勤務した給与所得者 2 平均給与(15ページ) 

株式会社帝国データバンク 上場企業の「平均年間給与」動向調査(2023年度決算)(2ページ) 

 

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 

ファイナンシャルプランナー 

 

ファイナンシャルフィールド編集部 

 

 

 
 

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