( 250249 )  2025/01/16 15:00:33  
00

埼玉西武ライオンズの源田壮亮選手が不倫関係にあったことが週刊文春によって報道された。

源田選手は謝罪会見を行い、妻である元乃木坂46の衛藤美彩さんと離婚せず再出発することを報告した。

弁護士によると、夫婦間の問題が生じた際は弁護士を介して話し合いをすることが建設的であり、両者にメリットがあると説明している。

ただし、一度離婚を決意した後の当事者同士の話し合いは満足のいくものになりにくいとも指摘されている。

不倫された配偶者には慰謝料請求の権利があり、離婚しなくても請求可能である。

慰謝料は一般に50〜300万円であり、高額の場合もあるという。

衛藤さんには慰謝料請求の可能性があるが、その件に関しては離婚せずに婚姻関係を続けている場合、慰謝料額が低くなる可能性もあると弁護士は述べている。

(要約)

( 250251 )  2025/01/16 15:00:33  
00

WBCで世界一に輝いた源田選手と衛藤さん 

 

埼玉西武ライオンズの主将・源田壮亮選手が、銀座の高級クラブに勤務する20代後半女性と1年近く不倫関係にあったと「週刊文春」(12月25日発売)が報じ、事実を認めた源田選手は1月12日、西武の球団施設で謝罪会見を行った。 

 

自身のSNSでも「本件について妻と直接話し合いを行い、夫婦共に前を向いて歩んでいく決意をいたしました」と、妻である元乃木坂46の衛藤美彩さんとは離婚しないことを報告した。衛藤さんも同日SNSを更新し、「私自身も夫が野球に専念できるよう支え、彼を支えてくださった多くの方々の為にも、夫婦共に皆様に恩返しができるよう努めてまいります」とコメントを発表した。 

 

再出発を宣言した源田選手とそれを許した衛藤さん。2人の間にはどんな駆け引きがあったのだろうか。 

 

源田選手と衛藤さんは2019年に結婚。不妊治療を経て2人の子どもにも恵まれ、2022年にはその年の“子育てトレンド”を表彰する「ペアレンティングアワード」を受賞した。夫婦での子育ての様子をYouTubeにアップしたり、育児雑誌の表紙を飾ったり、そろってテレビ番組にも出演するなど「仲良し夫婦」だった2人。 

 

しかし、不倫発覚後に源田選手が自宅に戻らず、連絡を求めた衛藤さんに対し「あとは弁護士と話してほしい」と突き放すようなLINEを送ったという一部報道もあった。 

 

「無責任だ」と源田選手を責める声が多く上がったが、離婚や男女問題に多く対応する安達里美弁護士は夫婦間で問題が起きた際、弁護士を介して話し合いをすることは建設的だとして、こう指摘する。 

 

「源田選手の『あとは弁護士と話してほしい』という言い方が報道通りなら、衛藤さんはすごく一方的に感じたでしょうし、夫自身から事情や気持ちを聞きたいというのももっともな話です。ただ、気持ち以外の部分、つまり離婚の条件面をどうするかなどの話し合いは、弁護士を間に入れた方が双方にとってメリットが大きいです」 

 

婚姻関係を“続けていく”という結論を選んだ源田選手と衛藤さんには当てはまりませんが…と前置きしつつ、安達弁護士がさらに続ける。 

 

「特に『どちらかが離婚を完全に決意してしまった後』は弁護士を入れず当事者同士で話をしてもデメリットばかりで、メリットはないか少ないと感じます。 

 

『なぜ不貞したのか』『子どものことは考えなかったのか』『やり直せないのか』と問いただしたところで、『申し訳ない』『責任はとる(金は払う)』『やり直せない』以外の回答がないことも多いんです。聞く分だけモヤモヤが続くし、結局、当事者同士で何度話してもすっきりすることはありません」 

 

 

では、弁護士が“不倫された側”に提案するアドバイスはどのようなものなのか。 

 

安達弁護士は「不倫されたら恨みますよね。復讐したくもなると思います」と“不倫された側”に理解を示し、「私自身だったら……という意味で考える復讐は、『相手から最大限の慰謝料を得て離婚し、その後、楽しく幸せに生きる』だと思っています。人生、短いです。自分の信頼を裏切った人との関係はさっさと切って忘れ、自分のために人生を謳歌したいです!」と力強く話すが、一方でもう一つ復讐パターンがあるという。 

 

「それは、『配偶者の地位を限界まで手放さない』こと。具体的に言えば、『最高裁で離婚が確定するまで絶対に離婚に応じない』ということです」 

 

不倫をした有責配偶者が「離婚をしたい」と申し出ることは自由だが、一般的に有責配偶者からの離婚請求は、認められるためのハードルが通常に比べて高い。不倫をされた側が拒否すれば離婚までにはかなりの時間がかかることになる。 

 

「配偶者が離婚を拒否すれば、有責配偶者は裁判所によって離婚が認められるまで再婚できず、不倫相手も配偶者の地位を手に入れることはできません。場合によっては婚姻費用(生活費)を支払い続けてもらうことによる経済的打撃を与えることもできます。離婚をしないという方法も、一つの“けじめ”のつけ方だと思います。ただ、状況によってはデメリットと感じる側面もあるのでこの戦法を取るかどうかは弁護士と相談してほしいです」(安達弁護士) 

 

ちなみに、有責配偶者や不倫の相手への慰謝料請求も“離婚”が条件ではない。 

 

「不倫された側は、結果として離婚しなかったとしても、配偶者と不貞相手の双方に慰謝料請求をすることができます。もちろん、どちらかのみに請求することも可能です」(安達弁護士) 

 

衛藤さんと源田選手のケースでも、衛藤さんが源田さんと不倫相手のどちらにも、あるいはいずれかに慰謝料を請求する可能性は十分にある。 

 

一般に訴訟における不貞慰謝料の相場は50~300万円。安達弁護士によれば、ほとんどがこの範囲内で解決されているが、大きくこれを超える金額の慰謝料が認められるケースもあるという。 

 

「通常、有責配偶者が早期に離婚したいと考えた場合、調停や裁判に突入する前のいわば示談交渉の時点で、多額の不貞慰謝料を支払うことを離婚条件として提示するケースは多いので、そのような場合は相場を超えた金額になることも少なくないです」 

 

今回のケースでも、もし源田選手が離婚を請求していた場合は「具体的な金額は予想もつきませんが、さきほどのお話した一般的な相場から外れることは間違いなかったでしょう」(安達弁護士)。 

 

源田選手も不倫相手の女性も高所得者で、衛藤さんと源田選手の間には未成年の子どもが2人。さらに、衛藤さんは第二子出産後に病気で腹部の手術をしたという報道もあり、事実であれば手術時期と不倫時期が重なっている可能性も考えられる。 

 

「今回は結果的に婚姻関係が破綻しなかったので、もし衛藤さんが慰謝料請求したとしてもそのことが考慮され、婚姻関係が破綻した場合よりも慰謝料額が低額になることが予想されます。一方で、例示のような衛藤さん側の事情も慰謝料額を決める際に考慮される余地はあると思います」(安達弁護士) 

 

SNSに「野球人生の最後までプレーでその信頼を取り戻せるよう全力を尽くして参ります」と綴った源田選手。夫婦関係での“失策”はもう許されない。 

 

弁護士JP編集部 

 

 

 
 

IMAGE