( 250841 )  2025/01/17 15:57:37  
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30歳を迎えられた佳子さま(写真提供 宮内庁) 

 

 昨年末の29日、秋篠宮家の佳子内親王殿下がお誕生日を迎えられた。今年は30歳の節目であり、それを記念し、3つの出版社から計4冊のムックが出版されている。いずれも写真をふんだんに使った「写真集」とも呼べるものだ。佳子さまと言えば、そのご容姿から、「美し過ぎるプリンセス」と言われて久しいが、一方で近年は、そのお振る舞いが批判的に取り上げられることも少なくない。ムックの売り上げが気になるところである。 

 

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 その4冊とは、 

 

〇宝島社「佳子さま 世界中を魅了した美しいお姿」(9月4日発売、定価1100円) 

 

〇講談社「FRIDAY緊急増刊 完全永久保存版 「東洋のダイアナ」に成長するまでの全記録 佳子さま 凛々しきプリンセス『30年の歩み』」(10月31日発売、定価1760円) 

 

〇主婦と生活社「別冊週刊女性 微笑みのプリンセス 佳子さま」(12月12日発売、定価1760円) 

 

〇宝島社「麗しのプリンセス 佳子さま 30年のご足跡」(12月17日発売、定価1590円) 

 

 いずれも幼少期から現在までの写真が100点以上掲載されるなど、グラビアが中心だ。ファッションやヘアアレンジについての解説もある。とりわけ講談社の「凛々しきプリンセス」には、私服や、女子大生時代のプライベートフォト、OLスーツ通勤風景のフォトが掲載されている。まるでアイドルの写真集と変わらないような編集なのである。 

 

 今を時めく人気アイドルであっても、写真集が同時期に4冊も出版されたとしたら異例のことだ。出版社が挙ってムックを出したがるというのは、変わらぬご人気ぶりを示すものと言えるだろう。しかし、ここで気になるのは肝心の売れ行きである。先に記したように、近年はそのお振る舞いに批判の声が上がることも少なくない。昨年にはこれらが「異例の売れ行きを見せている」とのネット記事も出たが、この記事はムックの版元でもある講談社「FRIDAY DIGITAL」の記事。鵜呑みにはできまい。実際の売り上げは、どのような具合なのか。 

 

 さる書店チェーンの関係者に聞くと、 

 

「惨敗というほどではありませんが、“売れている”とは言い難い数字ですね……。流通量から見て、どのムックも刷り部数はおよそ5000部から1万部台と見られます。部数は妥当なところだろうと思いますが、では、実売率はどうかと言うと、良いもので5割、ダメなもので2割ほどといったくらいでしょうか。出版社にとっては、7〜8割売って初めて成功と呼べる部類の世界ですから、2〜3割だと担当者が青ざめる。これで広告でもたくさん入っていえば別でしょうが、そうでもありませんからね……。どの版元も今一つだったと肩を落としているのではないでしょうか」 

 

 

 改めてこれらのムックを見ると、写真は宮内庁や雑誌協会からの提供や、報道機関からの購入がほとんど。自前で撮影していないという点で、経費は抑えられるという利点はある。とはいえ、 

 

「ペイできているレベルでの売れ行きとは思えない」(同) 

 

 かつて、佳子さまはそのご容姿やお振る舞いから「皇室NO.1の人気」と言われたことも。週刊誌にはほぼ毎週、特集が組まれ、公務に臨席されれば、その日のニュースでお姿が流れていた。 

 

 しかし、その流れが変わってきたのは、一連の「小室騒動」の頃からである。小室圭さん一家の借金問題が明るみに出、結婚が一時延期になるなどの混乱が生じると、当事者の小室さんだけでなく、眞子さんや、ご両親である秋篠宮殿下と紀子さま、そして妹の佳子さまに至るまで、「秋篠宮一家」への逆風がとりわけネット上で強まった。そうしたバッシングは、眞子さんが結婚して3年が過ぎた今でも続いており、秋篠宮殿下が昨年のお誕生日の会見で「いじめ」と述べられたほどである。 

 

 佳子さまご自身についても、大学をご卒業後、しばらくご就職なさらず、公務へのご出席も少なかったことが「ロイヤルニート」と言われたことも。また、赤坂御用地内の秋篠宮邸が34億円かけて改築された際、佳子さまのみが新居に移らず、改修時に仮住まいされていた分室に留まったままで、ご両親と「別居」されたことなどが、ネガティブな反応を招いたことは事実である。 

 

 実は佳子さまに関しては、今から10年前、20歳の誕生日を迎えられた後の2015年もムックが4冊出版されている。その際も売り上げは芳しくなく、「週刊新潮」は「皇室No.1の人気でも『佳子さま』写真集がさっぱり売れないミステリー」とのタイトルの記事を掲載している。 

 

 先にも述べたように、10年前当時の佳子さまの人気はすごかった。それでもムックが売れなかった理由を、さる皇室ウォッチャーはこう述べていた。 

 

「佳子さまファンって、“カワイイ!”とか言いながら、両手を前に出し、殿下に向けて振ったりするんです。“アイドルが来た!”という感じで、あの人たちがわざわざ本を買うほど、佳子さまや皇室を敬愛しているとは、とても思えません」 

 

 皇室に詳しい識者も、 

 

「皇室ムック本の読者は60〜70代が中心で、若くて40代。一方、佳子内親王殿下に関心のある層は20〜30代。そこを出版社が読み間違えたのでしょう」 

 

 こうした前提がある上で、今回はご一家や佳子さまご自身に逆風が吹き荒れる中での出版。いささかハイリスクな試みだったということだろう。 

 

 折しも国会では、皇族数確保に関わる論議が進み、女性皇族がご結婚後も皇室に残る案が検討されている。佳子さまの周囲は依然騒がしいが、今後、三度目のムックが出版される日は来るのだろうか。 

 

デイリー新潮編集部 

 

新潮社 

 

 

 
 

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