( 251366 )  2025/01/18 15:35:24  
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消火活動を行う自衛隊ヘリ(17日、広島県江田島市で)=東直哉撮影 

 

 広島県江田島市江田島町の海上自衛隊第1術科学校長浜射撃場で17日午前に発生した火災は周辺の山に燃え広がり、近隣住民らが避難する事態となった。消防や自衛隊による消火活動は長期化する可能性があり、避難を強いられた住民からは不安の声が上がった。 

 

 長浜射撃場では当時、掃海艇の部隊員が機雷処理を想定した爆破訓練中だった。第1術科学校長の小杉正博海将補は「火災発生でご迷惑をかけ、大変申し訳ない。原因究明を行っていく」とのコメントを出した。 

 

 射撃場の南約600メートルにある国立江田島青少年交流の家では、火災を受け、職員約20人を帰宅させた。管理職の男性は「どれくらい燃え広がるのか」と不安そうに語った。近くの特別養護老人ホームでも、職員らが慌ただしく入所者を車で市の施設などに運び出した。 

 

 市は防災行政無線で近隣住民らに避難を呼びかけ、自主避難所を開設。午後8時時点で5世帯7人が避難し、持参した毛布で暖を取るなどしていた。親戚と2人で逃げてきた女性(78)は「早く火が収まって家に帰りたい」と願っていた。 

 

 広島地方気象台によると、県内は17日、冬型の気圧配置により北風が吹き込み、市内に乾燥注意報が発令。注意報は18日まで継続される見通しという。 

 

 昨年1月13日にも同市大柿町の陀峯(だぼう)山で大規模な山林火災が発生。4日後に鎮火したが、242・6ヘクタールを焼失した。 

 

 

 
 

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