( 253861 )  2025/01/23 05:36:12  
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新米出回ったのにコメ高騰なぜ?農家巻き込む“競争”激化 

 

 価格高騰が止まらないコメ。新米が出回ったはずなのに一体、なぜなのか。コメ作りの現場では農家を巻き込む「競争」が起きていました。 

 

 「ライス一杯無料が難しい状況です」と書かれた悲痛な貼り紙を掲げたのは、東京・高円寺で10年以上続くラーメン店です。 

 

 サービスで提供しているライスは宮城県産「ひとめぼれ」。その仕入れ価格が急騰しています。 

 

じゃぐら高円寺 三上裕幸統括店長  

「去年に比べて(仕入れ価格が)2.5倍。きつい、痛いですね」 

 

 店は去年の秋ごろから募金箱を設置。客の善意を支えに無料サービスを守り続けています。 

 

三上統括店長  

「バンドマンとか、お笑い芸人もよく来るので、夢追い人を応援したい。できるだけ続けようと」 

 

 飲食店などに米を卸す精米店でも、仕入れ価格の高騰に頭を抱えています。 

 

小池精米店 小池理雄代表  

「(Q.新米が出てきても…)全然落ち着いていない」 

 

 新米出回ってもコメ高騰なぜ? 

 

 東京都のコシヒカリ5キロあたりの販売価格も、新米が出回る秋以降にさらに上昇。1年前と比べて、1.7倍に達しています。 

 

小池代表  

「去年、あの騒動になった余波がまだ続いていて、消費の先食いをしている状況」 

 

井澤健太朗アナウンサー  

「去年の不足分を(新米が)埋めて、そうしたら今出ているものが足りない?」 

 

 さらに、価格高騰の背景には農家を巻き込んだ競争の激化もありました。 

 

 新米が出ても、なぜ値上がりが続くのか。訪ねたのは、千葉県いすみ市の農家。 

 

新田野ファーム 藤平正一代表  

「これはいすみ産コシヒカリ」 

「(Q.(在庫は)平年より多い?少ない?)少ない」 

 

 この農家では例年10トンの在庫を確保していますが、今年はわずか1.5トンしか残っていません。その理由が…。 

 

藤平代表  

「早くいえば、買い占めだよね。中間業者(卸業者)がみんな買って」 

 

 新米ができる前から卸業者の買い付けが集中。普段、取引のない業者からも「譲ってほしい」という電話が相次ぎました。その結果、コメの取引価格は急上昇。例年は60キロあたりの相場は1万3000円でしたが…。 

 

藤平代表  

「きのう時点で、60キロ4万円以上の相場」 

 

 農家は地域の消費者のために在庫を確保していますが、価格高騰の影響は避けられません。 

 

藤平代表  

「(Q.今後、値段はどうなる?)3年くらいはこのまま続くと思います」 

 

テレビ朝日 

 

 

 
 

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