( 254351 )  2025/01/24 05:30:12  
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座席スペースが侵食されることに苛立つ人は案外多い?(イメージ) 

 

 たびたび話題になる車内マナーの問題だが、SNSでは、男性だというアカウントで、「着席時に隣の席の男性が脚や肘などで1人分の“領域”をはみ出すことに困る」という主旨の投稿が注目を集めていた。これまでは、女性による「隣の男性が足を広げて座るため、自分の“スペース”が狭くなる」という声があったものだが、男性も密かに悩む「座席スペース侵食」問題。実際に悩まされた経験がある男性たちの声から、実態を探った。 

 

「男性でも隣が男性で嫌なことはありますよ」と明かすのは、メーカー勤務の30代男性・Aさんだ。身長160cm台でやせ型のAさんは、“被害”を受けることが少なくないという。 

 

「女性から、男性が隣だと脚を大きく広げたり、肘を張り出したりしてくるので不快だとよく聞きますが、男の僕だって不快になることはしょっちゅうです。僕は小柄だし、むしろこっちが男だからなのか、遠慮なくグイグイ攻めてきて、自分のスペースがどんどん奪われます。そんな経験が続いたので、最近は空いていても座らないようになってしまいました」 

 

 自身のスペースに気を遣うことが、裏目に出た人もいる。IT企業20代男性・Bさんは、SNSで女性が『隣の席の男性が~』みたいに被害を訴えているのを見かけたことから、自身の何気ない行動も女性から鬱陶しく思われているかもしれないと思い、なるべくコンパクトに収まることを意識するようになった。 

 

 そんなBさんが訴えたのは、Aさん同様「グイグイ入り込んでくる男がいる」ことだ。 

 

「結局、隣が女性だからというよりは、隣に空間があればその分割り込んでくるんだろうなと。相手の脚が自分の膝にあたって不快だったので、押し返したこともあります。最近は、両手でスマホをいじる人の肘が自分の脇の下を突いてくるのも不快です」 

 

 金融機関勤務の40代男性・Cさんは、性別や体型の問題ではなく「横に他人が座っているという意識がないことが問題」だと指摘する。 

 

「男性で大柄な人でも、邪魔にならないようにしていることを意識していることが伝われば、あまり不快に思わないし、ストレスを感じません。いやなのは、隣に他人が座っているという意識がまったく感じられない人ですね」 

 

 鉄道事業者側も、より快適な環境を意識し始めている。座席の仕切りといえば、東海道・山陽新幹線の3人掛け席の中央にパーティションを設置して2人掛けにした「S WorkPシート」も注目を集めている。2023年10月から導入され、普通車指定席の料金に1200円を追加で利用することができる。 

 

 この「S WorkPシート」について、SNSでは「隣に人がきても全く気にならない」「パーティションがあるからかグリーン車より快適」など、高く評価する声が少なくない。それだけ支持されるのは、やはり座席スペースの侵食は根深い問題であり、多くの人にとって関心があることなのだろう。 

 

 女性だけでなく男性も、一部の迷惑な人の配慮のなさにイラ立ちを感じている様子。不特定多数が乗り合う電車だからこそ、自分勝手なふるまいを見直しマナーを意識したいものだ。 

 

 

 
 

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