取材に応じる奥谷委員長（神戸市中央区で） 

　兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラなどの疑惑を内部告発された問題で、県議会百条委員会の奥谷謙一委員長は23日、調査報告書をとりまとめるため、百条委とは別の協議会の設置を検討していることを明らかにした。県庁で記者団の取材に応じた奥谷委員長は、百条委で非公開を条件に得た証言もあることに触れ、「議論を円滑に進めるために非公開の協議会を設置したい」と述べた。 

　昨年6月に始まった百条委では、これまでに斎藤知事や県幹部らの証人尋問を実施。証言の精査は、ほぼ終了しており、27日の百条委では今後の議論の進め方を協議する予定という。 

　奥谷委員長は非公開の協議会などの設置を「選択肢の一つ」としたうえで、▽証言に基づいた事実認定▽認定した事実がパワハラなどに当たるかどうかの評価▽不正が認定された場合、県に求める是正措置――の順に協議し、報告書をとりまとめる方針を示した。 

　報告書は2月18日の県議会開会日に公表する予定だったが、奥谷委員長は「進め方によっては時間がかかってしまう。2月定例会での報告を目指したいが、具体的な時期はわからない」と話し、3月末までずれ込む可能性を示唆した。