( 257136 ) 2025/01/29 16:55:59 0 00 自動車(画像:写真AC)
高級車に乗っていれば魅力的に映る――かつての常識は、もはや過去のものか。少々前になるが、AI恋活・婚活アプリ「バチェラーデート」を運営するバチェラーデート(東京都品川区)が2023年6月に発表した調査(18~59歳の男性524人、女性530人)によると、女性が「イケおじ」に求める要素として「高級な車や時計」は下位に位置している。代わりに、清潔感やセンス、内面的な魅力が重視される傾向が明らかになった。この結果は、令和時代における車選びの新たな指針を示唆している。
イケおじとは「イケてるおじさん」の略で、主に中高年層の男性を指すポジティブな表現だ。単なる外見のよさだけでなく、内面的な魅力や雰囲気、人生経験に裏打ちされた落ち着き、知性、余裕といった要素も含めて評価される人物像を指す。
同社の調査によれば、イケおじに求められる要素として、女性の
・80.6%が「清潔感」 ・80.1%が「センスのよさ」 ・78.5%が「スタイルのよさ」
を挙げている。一方で、「高級な車や時計」を支持した割合はわずか
「39.5%」
にとどまる。この結果は、イケおじが乗る車が必ずしも高価格帯である必要はないことを示している。むしろ、車の選択そのものが「清潔感」や「センスのよさ」を補強し、スタイルを引き立てる役割を果たすべきだと考えられる。
自動車(画像:写真AC)
令和版イケおじが車選びで重視すべきポイントは、清潔感、センス、そしてスタイルを反映する機能性だ。
まず、清潔感を伝えるためには、車内外のメンテナンスが欠かせない。車内の空気感や匂いにも細心の注意を払うべきだ。革シートやウッドパネルといった高級感を追求するよりも、定期的な清掃やアロマディフューザーの使用など、実用的な工夫を優先することが重要である。
次に、センスのよさを感じさせる車種選びが求められる。目立ちすぎず洗練された車を選ぶことがポイントだ。敢えて例を挙げれば、レクサスの「UX」やボルボの「XC40」は、控えめながら都会的なセンスを演出するのに最適だ。これらの車は威圧感がなく、細部にまで配慮されたデザインが「さりげないおしゃれ」を求める女性から高評価を得やすい。
最後に、スタイルを反映する機能性も見逃せない。スタイルのよさは体型管理だけでなく、車の選択にも現れる。最近では、環境に配慮したEVやハイブリッド車が注目されている。トヨタ「プリウス」やテスラ「モデル3」といった車は、エコ意識をアピールしつつ、維持費の面でも合理的だ。こうした選択は、経済的余裕をさりげなく示す要素にもなり得る。
自動車(画像:写真AC)
調査によると、Z世代の女性は「外見やスペック」に重きを置く一方で、Y世代の女性(35~45歳)は
「内面的な魅力」
を重視する傾向が明らかになった。この傾向は車選びにも反映されるべきだ。例えば、Z世代にはデザイン性に優れた車が適している一方、Y世代にはドライブ中の快適性や静粛性を重視し、会話を楽しめる車を選ぶことが効果的だ。世代ごとの異なるニーズに応じたアプローチが求められる。
かつては「高級車 = モテる」という時代もあったが、令和時代ではその価値観が大きく変化している。高学歴や高収入といった「スペック至上主義」が薄れ、現在では「内面的要素」に注目が集まっている。車もこの流れに影響されている。
前述のとおり、「高級車や時計」に対する女性の支持は39.5%と低く、逆に
・誠実(66.0%) ・経験値が高い(66.5%)
といった内面的な要素が重視されている。この結果は、車の価格やブランドだけでなく、車を通じてどのような価値観や生き方を表現するかが重要であることを示している。
18歳~59歳の男女1054人に対する『令和版イケおじの定義』に関するアンケート調査(画像:バチェラーデート)
令和版イケおじの車選びは、単なる移動手段にとどまらず、自身の価値観や生き方を反映する重要な要素となった。清潔感を保ち、センスを感じさせ、スタイルを際立たせる車は女性の心を惹きつける。高級車に頼らずとも、車選びで内面的な魅力を伝えることは十分に可能だ。
イケおじが選ぶ車は、彼の生き様を象徴する名刺代わりであり、車が何を語るかが重要だ。現代において、
「今どき車でモテを狙うなんて」
と斜に構える人もいるかもしれないが、そうした考え方では人生が味気なくなる。人生100年時代において、成功や不成功に関わらず、
「モテを目指すこと」
は自分の生命や可能性を再考する契機となる。外面的な魅力の追求を超えた深い意味がある。モテを目指すことで、自己認識を深め、他者との関わり方を見直す機会が得られる。自分をどう魅力的に見せるか、どのように生きているかが、内面の成長や意識改革に繋がるからだ。
人生100年時代には、自己革新を追求し続けることが重要だ。モテを意識することは、外見だけでなく、内面的な魅力を高める必要性を認識させる。例えば、清潔感やセンス、コミュニケーション力を磨くことで、他者に対する共感力や人間関係構築能力が向上し、それが自分の成長を促す。車選びもその一環であり、車を通じて自分の価値観や生き様を表現することは、どう生きるか、何を大切にするかを再考する契機となる。
モテを目指すことは、表面的な魅力にとどまるものではない。自分に合った車を選ぶことで、自己表現を行い、内面を豊かにし、社会との関わりを深めることができる。この一歩一歩が、自己実現に繋がり、人生の質を向上させる。
6月第3日曜日は、「イケダンの日」(ポーラが制定)であり、男性の「美しくイキイキとした生き方」を応援する日だ。イケおじの皆さん、そしてイケおじを目指す皆さん、残り5か月をフルスロットルで頑張ろう!
ハプスブルク吉野(ビークル愛好家)
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