( 260806 )  2025/02/05 18:26:11  
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日枝久・取締役相談役 

 

「あの人が居座るかぎり騒動は終わらない」――フジテレビ内部からは悲鳴にも似た声が聞こえてくる。あの人とは無論、日枝久(ひえだひさし)・取締役相談役(87)のことだ。その堂々たる豪邸については以前もお伝えした通り(関連記事【ただのサラリーマン社長だったのに…「土地だけで7億5000万円」 “フジテレビのドン”「日枝久」が住まう大豪邸】)。ここまで富と名声を得たのだから、いつ退陣しても構うまいに――というのは凡人の感想なのだろう。今のところまったく辞める気配はない。それどころか……。 

 

 *** 

 

 1月27日に行われた、中居正広氏の女性トラブル問題に関するフジテレビの記者会見。“フジテレビのドン”日枝氏の去就にも注目が集まったが、日枝氏は会見に出席せず、進退が発表されることもなかった。 

 

 会見では、フジの港浩一前社長と嘉納修治前会長、フジ・メディアHDの金光修社長や遠藤龍之介副会長らが10時間以上にわたって記者たちと対峙した。会見4日前の1月23日には、港、嘉納、遠藤の3氏から辞意を伝えられた日枝氏が、 

 

「こんなことで負けるのか、お前たちは!」 

 

 と一喝したと報道されている。また、別の時には、 

 

「遠藤さんが日枝さん自身の進退について“どうなさいますか?”とお伺いを立てた。“辞めるしかないのでは?”というニュアンスを込めて。それに対して日枝さんは“お前らが辞めろ”と言ったそうです」 

 

 フジテレビ関係者はそう明かす。 

 

「そもそも遠藤さんが30日の取締役会を待たず、会見の翌日の28日に辞意を表明したこと自体、日枝さんに辞めるという選択肢を示すためだった、と解釈している社員もいます。とにかく日枝さんの退陣がないと前に進めない。4月に放送される予定だった『FNS歌謡祭』もなくなっちゃったし、今後どうなってしまうんだろう、という不安が社内に広がっています」 

 

「4月から『サンドウィッチマン』のバラエティーの新番組が始まる予定になっているのですが、彼らは周囲に“何も決まっていないんですよ……”とこぼしているようです。スポンサーがついておらず、予算もないから2週間に1回のロケで2本撮り、といったハードなスケジュールになりそう、とのことです」(前出のフジテレビ関係者) 

 

 ドラマ制作の現場にも影響は及んでおり、 

 

「来クールのドラマのロケ先として押さえていた場所から急きょ、断られる、といったことが起こっています。さらには、キャスティングしていた俳優からも出演を見合わせる動きが出始めています。具体的には、菅田将暉から断られたそうです。今、フジのドラマに出たら印象が悪いから、ということなのでしょう」(同) 

 

 菅田将暉の件についてフジテレビに聞くと、 

 

「キャスティングの詳細についてはお答えしておりません」 

 

 との回答だった。 

 

 菅田の事務所にも取材を申し込んだが回答はなかった。 

 

 さらに、 

 

「今はまさに4月から10月のCMをセールスする期間に当たります。しかしこれが全く売れていないのです」(前出のフジテレビ関係者) 

 

 

 日枝氏の進退に関して、遠藤副会長が“どうなさいますか”と本人に水を向けると“お前らが辞めろ”と言い放ったのは冒頭で触れた通りである。自宅で遠藤副会長にこの点を問い質すと、表情が一変。天井を見上げて考える仕草を見せながら口を開いた。 

 

「個人的な話は言えないですけど……まあでも……うん……個人的な出来事については何とも言えないな」 

 

 2月6日発売の「週刊新潮」では、かつて社内で“クーデター”を主導し、ドンの座にまで上りつめた日枝氏の「恐るべき出世物語」などについて詳しく報じている。また、そのサクセスストーリーを象徴する資産については、関連記事【ただのサラリーマン社長だったのに…「土地だけで7億5000万円」 “フジテレビのドン”「日枝久」が住まう大豪邸】で報じている。 

 

「週刊新潮」2025年2月13日号 掲載 

 

新潮社 

 

 

 
 

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