( 260956 )  2025/02/06 04:44:22  
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日テレNEWS NNN 

 

たまごが値上がりしていますが、今、おもに業務用で使われる“液卵”というものに問い合わせが増えているといいます。どんなものなのか、工場を取材しました。 

 

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“最強・最長寒波”に襲われている日本列島。そんな中で人気なのが熱々のおでん、特にだしが染みた「たまご」です。しかし、仕入価格が… 

 

食事処 まえ田 小野幸子さん 

「(仕入れ値が1箱)1000円上がっている」 

 

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去年の夏ごろに一度、店頭価格を1個110円から120円に上げましたが、それ以降もたまごの仕入れ値が高騰を続けているというのです。 

 

スーパーでは、1パック(10個入り)いくらで販売されているのでしょうか? 5日、東京・世田谷区のスーパーでは278円(参考税込価格301円)で販売されていました。去年は20円安い258円でしたが、徐々に値上がりが続いているといいます。さらに、仕入れ数にも変化があるといいます。 

 

Odakyu OX・祖師谷店 石井武さん 

「100個注文しても、50個しか入ってこない」 

 

一部のたまごの仕入れ数が半分に。店頭に並ぶ品数が減っていたため、午後4時前には一部のたまごが売り切れる事態になっていました。 

 

お客さん(30代) 

「(たまごが)あると思ったらなかったので、びっくり。たまごを夕飯に使おうと思っていて、きょうのおかずも考えないと」 

 

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東京のたまごMサイズ1キロあたりの卸売価格は、去年2月には190円でしたが、5日には312円まで上昇。史上最高値の350円をつけた2023年の“エッグショック”に迫る、高値となっているのです。 

 

その理由は、鳥インフルエンザの急増です。今シーズン、千葉や愛知など14の道と県で51事例が発生。1月は、過去最悪だった2023年を上回りました。たまごの流通に詳しい元東京農業大学教授の信岡誠治さんによると、今後、鳥インフルエンザが急増し続ければ、たまごの価格がさらに上昇する可能性もあるというのです。 

 

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そんな中、注目されていたのは、液状のたまご、“液卵”というものです。 

 

 

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殻を取り除き、かくはんしたもので、使っているのは生卵のみ。なぜ“液卵”を使っているのか、パン店で話を聞くと…  

 

日本ガストロノミー研究所・管理部シニアアドバイザー 長野秀人さん 

「(“液卵”は)価格が安定してるので」 

 

殻付きも仕入れていますが、仕入れ値は時期によって変動し、今は夏に比べ2倍になっています。一方で、この“液卵”は価格が年間を通して安定しているといいます。 

 

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液卵をつくる工場では今、問い合わせが急増しているといいます。業務用の液卵を製造するイフジ産業の工場では、割った生卵を殺菌し、その後に冷凍するため、2年間の長期保存が可能だといいます。 

 

卸先はパンやお菓子などの食品メーカーですが、食品業界では既に殻付きたまごの品薄が始まっていて、この先、起きるかもしれない“エッグショック”への不安で、液卵への問い合わせも急増しているというのです。 

 

イフジ産業・営業グループ長 原田宜高さん 

「(食品メーカーからこの先も)“液卵を供給し続けられるのか”という問い合わせに真摯(しんし)に対応している」 

 

この会社では注文に対し、問題なく販売できているということです。 

 

 

 
 

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