( 263121 )  2025/02/10 06:00:17  
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惜しくもくじで会長選に敗れた亀田興毅氏(撮影・実藤健一) 

 

 ボクシングの元世界3階級制覇王者でプロモーター、亀田ジム会長の亀田興毅氏(38)が“くじ運負け”で会長選挙に敗れた。 

 

 西日本ボクシング協会の総会が9日、神戸市内で行われて改選の同協会の会長選挙が行われた。興毅氏と真正ジムの山下正人会長、フュチュールジムの平山靖会長が立候補した。 

 

 有効投票数68票で山下会長と興毅会長が27票で並び、平山会長が14票。同協会の規約により決選投票ではなく、史上初となるくじ引きでの決戦となった。くじ引きの順番を決めるジャナケンに勝った興毅氏だが、引いたくじは「バッツ(×)やった」。 

 

 興毅氏は「プロモーターとしてやれることに限界を感じた」と会長選への出馬理由を明かしていた。60を超える加盟ジムを行脚し、直接に要望や課題を聞き、自らの方針を訴えてきた。並々ならぬ意欲を示して手ごたえ十分だったが、選挙は恐ろしい。最後は「くじ運」に敗れた。 

 

 興毅氏は「しゃあないです。この若輩者が初めて挑んでこれだけ支持してもらった。これは自分の中での財産。感謝します」と話した。会長選出馬に際してのジム行脚で、課題や問題点が浮き彫りになった。最大のテーマが「選手の流出」。選手を育てても、よりよい環境を求めて出ていってしまう。「いいジムにいい選手が育つ」と“ジムファースト”を掲げての選挙戦もわずかに及ばず。 

 

 3年後の再出馬の可能性に関しては「それは分からん。ボクシング界がどうなってるか、だれも分からんやん」。今後に向けて「プロモーターとしてより魅力的な興行を作っていきます」と話した。【実藤健一】 

 

  ◆西日本ボクシング協会 近畿と中四国(広島、山口両県を除く)のプロボクシングジム(現在69ジム)が加盟。競技を統括する団体。全国を統括する日本プロボクシング協会とは本社と支社の関係にあたる。協会には協会長のほかに理事、事務局長、監査役、相談役などのポストがある。同協会会長は日本プロボクシング協会副会長も兼務する。 

 

 

 
 

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