( 263491 ) 2025/02/11 04:13:24 0 00 厚生労働省が入る中央合同庁舎第5号館=東京・霞が関で、竹内紀臣撮影
厚生労働省は10日、昨年末にまとめた「高額療養費制度」の見直し案のうち、長期療養者の負担を軽減する「多数回該当」を修正する考えを、患者団体に伝えた。多数回該当の限度額を2段階で引き下げる方針を検討しているという。厚労省幹部と面会した全国がん患者団体連合会(全がん連)が明らかにした。
高額療養費制度は年齢や年収によって自己負担の限度額が異なり、見直し案は8月から2027年8月にかけて段階的に見直すとしていた。12カ月の間に3回以上、この限度額を超えた場合、4回目以降は限度額が抑えられる「多数回該当」という仕組みがある。見直し前の現行制度では、70歳未満の平均的な所得層(年収約370万~約770万円)であれば、自己負担の限度額は8万100円だが、4回目以降の限度額は4万4400円だ。見直し案ではいずれの限度額も引き上げられるが、全がん連によると、限度額を超えるのが6回以上となった場合、7回目以降は4~6回目より引き下げた新たな限度額を設定する修正案を伝達されたという。
全がん連の天野慎介理事長は取材に対し、「(修正案に)感謝はするが、それだけでは到底受け入れられない。(見直し案の)凍結を求めていく」と述べ、引き続き協議する方針を示した。【阿部絢美】
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