( 264636 ) 2025/02/13 14:31:10 0 00 兵庫県知事選では、その存在感を示した立花孝志氏だったが……
TBS系の『報道特集』が2月8日、『兵庫県知事選をめぐる誹謗中傷 立花孝志氏の発信“情報源”一枚の文書を検証』というタイトルで、再び『NHKから国民を守る党』党首・立花孝志氏(57)がデマ拡散に至った経緯を検証した。
1回目の放送となった1月25日の『追い詰められていた元兵庫県議の竹内英明さん 「でっち上げ」と発言した立花孝志氏は』と題した特集から、時間をあけず2度にわたって“立花孝志”を取り上げていることで、『報道特集』の本気度が感じられるのだが、
「1度目の放送に対して立花氏が“偏向報道”だと難癖をつけたこともあるのでしょう。また、放送ではカットされていますが、ノーカットで配信した立花氏の動画を見ると、日下部正樹キャスター(65)は、立花氏から面と向かって“バカ”とか“老害の老婆心”などと罵られています。そのときは平静を装っていますが、内心、頭に来ていたのでしょう。再び立花氏を取り上げたのはリベンジの意味もあるのでは」(TBS関係者)
前回の放送を見ると、1月19日に亡くなった元兵庫県議会議員の竹内英明氏に対する誹謗中傷とデマ拡散を検証し、立花氏を厳しく追及しているかのような印象を受ける。だが、立花氏が全編ノーカットで配信した動画を見ると、日下部氏の勉強不足がハッキリわかる。
おそらくスタッフからだと思われるが、インタビュー中に追加の質問が日下部氏の携帯電話に送られてきて、インタビューが中断したりするシーンが何度もある。また立花氏の反論にたじろぎ、返す言葉が出ないシーンや、“立花ロジック”に言いくるめられるところもあり、これでは“テレビは自分に都合の悪いところは放送しない”とオールドメディアを信じない視聴者が、偏向報道を疑っても仕方ないだろう。
「立花氏は“嘘つき”と言われるのを極端に嫌います。キャスターが立花氏の嘘を追及しようとしても、“いろいろと言いますが、(嘘は)2つだけです。他にありますか”と返され、そこで納得しているのには呆れました。過去にあげていた動画で結構多くの嘘をついていますから、それを全部調べて、“これも、これも”と畳みかけていくくらいじゃないと、立花氏を追い詰めることはできません。『報道特集』の放送を見ると、取材はしっかりされていると感じましたが、インタビューでもっと糾弾してもらいたかったですね。キャスターが毅然としていてカッコいいように見えましたが、立花氏のYouTubeを見ると、日下部氏がやり込められている印象のほうが強かったですね」(週刊誌記者)
そんな反省もあったのだろうか、今回は立花氏にロングインタビューをすることはなかったが、一連の問題をさらに掘り下げて、昨年11月に行われた兵庫県知事選挙の“闇”に迫っている。
SNSが大きな役割を演じた兵庫県知事選挙に、突如“部外者”ともいえる立花氏が立候補。そして“2馬力”と呼ばれる選挙戦が始まると、立花氏は明らかに斎藤元彦氏(47)を応援する構えを見せ、斎藤氏が有利になるようなデマ情報を次々と発信していった。
その情報の根拠の1つとしていたのは、立花氏が入手した1枚の文書だった。立花氏が昨年11月5日に公開した怪文書のようなその文書には、立花氏が発信し続けた元県民局長の“10年で10人と不倫”や“黒幕は竹内英明県議”という内容が書かれている。
当初、立花氏は情報を片山安孝元兵庫県副知事から受け取ったとしていたが、これが虚偽で、後に兵庫県議会議員からと訂正している。ただ県議が誰なのかは“情報源の秘匿”ということで明らかにしてこなかった。しかし1月27日に突如、文書を手渡した人物は『維新の会』所属の県議で百条委員会の副委員長を務める岸口みのる氏だと明かした。
◆“真実相当性”があることを主張
立花氏の心境の変化について、在阪テレビ局の報道記者はこう語る。
「昨年、県警の事情聴取を受けて、自分に捜査の手が伸びていることを実感したからではないでしょうか。誹謗中傷といわれている発信について、真実相当性があることを主張するには、情報ソースが客観的に信頼性のあるものだと証明しなければならない。情報源の秘匿を主張していると、自分の身が危うくなりますからね。またその情報が真実であると確信した理由は文書だけでなく、百条委員会で片山元副知事が話したこともあげていますが、それだけでは厳しいんじゃないでしょうか」
ところが、名指しされた岸口県議は『報道特集』の取材に、文書を渡したのは
「自分ではない」
と全面否定。これには立花氏もビックリ仰天だろう。
放送後に配信された動画で、岸口県議に噛みついている。さらに放送の翌日に開かれた定例会見でも、
「岸口県議から文書を受け取った」
と断言。さらに会見の前日に岸口県議と電話で話をし、“嘘をついてくれ”と言われたことも暴露した。
本人が語っているように、このままでは立花氏が一番の悪人になってしまう。2人の“仲間割れ”が始まったことで、“悪だくみ”が露見しようとしている。
これをうけ、『日本維新の会』の吉村洋文代表は定例記者会見で、
「明確に岸口県議という名前が立花さんから出てきているわけですし(中略)、きちんと確認する必要があると判断をいたしました。幹事長に事実関係の確認の指示を出しました」
と話し、党として調査することを明言した。
『報道特集』の最後に日下部キャスターが
「立花氏の情報発信力を利用して情報を与える勢力がいる」
と語っていたが、立花氏立候補の“謎”も含めて、兵庫県知事選の“闇”が解き明かされようとしている――。
取材・文:佐々木 博之(芸能ジャーナリスト)
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