タイ当局が、ミャンマー国境付近で16歳の日本人少年を保護し、特殊詐欺の拠点から救出されたとみられることが報じられた。

少年はミャンマーに連れ去られ、犯罪組織に従事させられていた可能性があり、タイの国軍と警察は彼を「人身売買被害者」として認定した。

ミャンマーの内戦状態下で、中国の犯罪組織が特殊詐欺を行うために外国人を拉致しているという情報もあり、この中には日本人も含まれていることが判明した。

（要約）

ミャンマーにある特殊詐欺の拠点から救助されたとみられる人々＝12日、タイ北西部ターク県（タイ軍提供・AP＝共同） 

　【メソト共同】タイ当局が2月中旬、北西部メソトのミャンマー国境付近で16歳の日本人少年を保護していたことが14日、複数の地元当局者への取材で分かった。当局は少年がミャンマーに連れ去られ、犯罪組織の拠点で特殊詐欺に従事させられていたとみて調べている。当局者によると、タイの国軍と警察は少年を日本人としては初めて「人身売買被害者」と判断した。 

　内戦状態が続くミャンマーでは、国境地域に中国の犯罪組織が拠点を築き、偽の求人でタイに呼び寄せた外国人を拉致して特殊詐欺に従事させているとされる。この中に日本人が含まれる実態が明らかになった。 

　当局者によると、少年は12日に保護された。