( 266761 )  2025/02/17 18:07:51  
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 タイ開催の2大モーターショーのひとつであるモーターエキスポが、2024年11月28日〜12月10日の日程で、首都バンコクにて開催された。2024年の最大の特徴は、出展メーカーの半数にものぼる中華系メーカーの拡大にあった。 

 

※本稿は2024年12月のものです 

文、写真:大音安弘 

初出:『ベストカー』2025年1月26日号 

 

 日本車の巨大市場のひとつであるタイ。新車販売では日本車が上位を占めるが、ショーでは中国車の存在感が増している。何しろ約40の出品ブランドのうち、半数が中国車ブランドで、今回新たに9つの新興EVブランドが加わった。 

 

 中国車の動向として、タイでニーズが高いピックアップトラックや、アルファード人気にあやかろうと高級ミニバンが増えた。 

 

 会場での新車予約では、EVが約四割にも上ったことに驚愕。販促の優遇対策も効いただろうが、EV検討者が増えているのは確かだ。新車予約の1位こそトヨタだが、2位はBYDだ。 

 

 対する日本車は、新車投入が少なく、勢いもない。ぜひ各社共に奮起し、日本車大国を死守して欲しい。 

 

 中国ジーリー傘下の高級EVメーカーの大型ミニバン。450kW/693Nmの2モーター4WD車。 

 

 116kWhバッテリーを搭載し、航続距離は686km(NEDC)。装備もエアサスやヤマハ製30スピーカーなど超豪華。価格は309.9万バーツ。 

 

 BYDの高級車ブランドがタイ進出。その第一弾はJMS2023にも登場した大型ミニバンD9だ。 

 

 1モーターのFFと2モーターのAWDをEVのみ。FF車の性能が230kW/360Nmで、航続距離600km(NEDC)。価格は199.99万バーツから。 

 

 日本よりEVが充実するタイに、PHEVを初投入。全長4.7mのミッドサイズSUVで、1.5LエンジンとモーターのFF車。 

 

 走行状況によりモーター、ハイブリッド、エンジンを使い分け、高効率を謡う。価格99.99万バーツから。 

 

 

 VWが大型出資したことで注目された中国EVメーカー「シャオペン」の大型高級ミニバン。 

 

 新プラットフォームを採用した最新作で、エアサスや4輪操舵機能を備える。2025年春の納車予定で価格は279万バーツから。 

 

 ピックアップトラック王国への導入を目論み、参考出品。豪州仕様と思われる右ハンドル車を持ち込んだ点に本気を感じる。 

 

 1.5LのPHEVの4WDだが、高い悪路走破性と上級SUV並みの豪華装備を誇る。 

 

 中国、朋克汽車の超小型EVで、現地の会社が輸入販売を行う。全長3mの4人乗りの3ドアハッチ。 

 

 駆動用電池容量9.2kWhで航続距離116km。最高速100km/hとなる。価格は29.9万バーツと安さが売りだが、市場の反応は薄め。 

 

 ジャパンモビリティショー2023で発表された「IMV0」を、2023秋よりタイで販売を開始した新興国向けピックアップトラック。 

 

 本来はビジネスカーだが、その武骨なスタイルはカスタマイズ向きともいえる。もちろん、タイの街角で活躍中だ。 

 

 日本でも人気上昇中のトライトンの本場がタイ。 

 

 日本仕様は、最上級アスリート同等仕様のものが導入されるが、生産地でもある現地では多数のバリエーションがある。写真はダブルキャブのMT車をスポーティにカスタムしたもの。 

 

 マイチェンモデルを同ショーでタイ初公開。いすゞD-MAXのOEMだが、最新の魂動デザインによりマツダ色を強化。 

 

 ダブルキャブと後部スペースを広げたフリースタイルキャブを設定。いすゞの2.2L新エンジンも搭載。 

 

 ピックアップトラックD-MAXの姉妹車となるフレームSUV。 

 

 同ショーでは、D-MAXと共に新たに採用された新開発の2.2DDI マックフォースディーゼルエンジンを発表。性能と効率の向上が図られ、ATも8速化された。 

 

 デンザが参考出品した全長5.2mの高級シューティングブレーク。伸びやかなスタイリングは、欧州スポーツワゴンを強く意識したもの。 

 

 贅沢な内装は、派手さを抑えた上質な空間に仕上げた。2.0LターボのPHEVとBEVを用意。 

 

 

 ハイエースかと思ったら、そっくりデザインの中国の商用車メーカー「フォトン(福田汽車)」のEVバン。 

 

 エンジン車をベースに電動化。航続距離は270kmと短め。小型バス仕様も用意され、2025年にタイに導入予定だ。 

 

 中国GWM(長城汽車)の高級車「WEY」が、タイ導入を予定する大型ミニバン。ファーストクラス旅行をコンセプトに生まれた贅沢さが自慢。 

 

 1.5LターボのPHEVだが、前後にモーターを搭載する4WD。337kW/644Nmとパワフル。 

 

 ハイラックス風デザインを持つフォトンのEVピックアップトラック。エンジン車をベースに開発。 

 

 ダブルキャブの後輪駆動で、航続距離は550km(NEDC)。デジタルメーター仕様となるなど乗用車ライクな作り。2025年販売予定。 

 

 

 
 

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