( 267706 )  2025/02/20 03:03:59  
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質問に答える立憲民主党の辻元清美代表代行=東京都千代田区で2025年1月28日、内藤絵美撮影 

 

 今国会の焦点に浮上してきた選択的夫婦別姓制度導入の是非をめぐり、自民党内で石破茂首相と距離を置く保守派が反発している。立憲民主党のジェンダー平等推進本部長を兼務する辻元清美代表代行(64)は「時代が導入を求めている。自民の党内政局に使わないでほしい」と注文を付けた。【聞き手・安部志帆子】 

 

 ――辻元さんは1996年に初当選。法相の諮問機関の法制審議会が制度導入の答申を出した年です。 

 

 ◆当時は自民、社民、新党さきがけの連立政権で、私は社民党所属でした。連立を組むにあたり、政策協議のテーマの一つに掲げたのが選択的夫婦別姓です。社民の党首は土井たか子さん、さきがけの議員団座長は堂本暁子さんで「進めるべきだ」と強く主張していました。男性の橋本龍太郎首相(自民総裁)は孤立していました。その時はまだ、自民議員に内容を理解する人は少なかった。 

 

 ――選択的夫婦別姓を掲げた旧民主党が2009年に政権奪取した時、なぜ実現しなかったのですか。 

 

 ◆民主党は社民党、国民新党との連立政権でした。手を付けられなかった一因は、国民新党の亀井静香代表が強力に反対したからです。亀井さんは「連立離脱も辞さない」勢いで反発しました。このまま進めれば政権が壊れると、できなかった。 

 

 ――その後も夫婦別姓を求める声は続きました。 

 

 ◆大きく変わったのは、世の中の流れです。女性がどんどん働くようになって「姓を選べるようにしてほしい」という声が、若い世代に広がりました。男性の意識も変わりました。 

 

 ――自民が衆院で「少数与党」となり、実現に近づいているのでしょうか。 

 

 ◆そんな気がします。石破さんは首相になる前は「自分は推進派だ」と言っていたはずです。自民党内の基盤が弱いからバランスを取ろうとするのではと、心配しています。 

 

 「ポスト石破」を狙った動きもあると聞きます。いわゆる右派が選択的夫婦別姓の反対で結束するような、党内政局に使わないでほしい。 

 

 

 
 

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