( 267841 )  2025/02/20 05:28:07  
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テレビユー山形 

 

こんなSOSを出している子どもが、近くにいるかもしれない。そう思わずにはいられない事件です。 

 

日本列島を寒波が襲った2月19日。初公判が開かれた山形市は、青空が広がっていました。 

 

山形地方裁判所の法廷に姿を現したのは、細身で身長が高めの男。 

 

この男が問われている罪は、不同意性交。相手は、未成年の実の娘でした。 

 

(※本記事は性犯罪についての記述があります。また、一部詳細を控え記載している部分があります) 

 

不同意性交の罪に問われているのは、山形県内に住む被告の男です。 

 

検察などによりますと、男は去年9月、相手が16歳未満と知りながら、みだらな行為に及んだとされています。 

 

裁判で被告の男は、起訴内容について問われると、「間違いありません」と認めました。弁護側も事実関係について争わないとしています。 

 

被害者は、男の実の娘でした。 

 

■相手は実の娘 

 

裁判は被害者に配慮するため、個人の特定にはつながらないよう、実名などの読み上げを避けて進められました。 

 

上下スウェット姿にマスクをして入廷した男は、静かに検察官の冒頭陳述を聞いていきます。 

 

そこでは、およそ3年に及ぶ男の犯行が語られました。 

 

■きっかけは娘の体の変化 

 

男の犯行のきっかけは、当時小学6年生になった娘の体の変化でした。 

 

娘の体の成長に気づいた男は胸を触るようになり、行為は徐々にエスカレート。みだらな行為に及ぶようになりました。 

 

男はその背徳感に性的興奮をおぼえたといいます。 

 

■娘への『罰』としての性行為 

 

娘が中学生になると、男は宿題をしなかったことへの『罰』などとして、みだらな行為に及ぶようになります。 

 

被告人質問で男は、罰の理由について「約束ごとを少しでも守ってほしかった」などと話しました。 

 

■届かなかった「SOS」 

 

長期間にわたる犯行の中、娘は男の犯行について、母親に繰り返し相談していました。そのたびに家族で話し合っていたということです。 

 

男は娘に謝罪し、時には、寝室での寝る位置を変えるなどしていました。しかし、男の犯行は続きました。 

 

証人尋問で母親は、「(夫と娘の)どっちを信じればいいのかわからなかった」と当時を振り返りました。 

 

 

■事件発覚はスクールカウンセラー 

 

事件発覚のきっかけはスクールカウンセラーでした。娘は、当時通っていた学校のスクールカウンセラーに、自身が被害にあっていることを打ち明けたということです。 

 

娘は産婦人科に向かい、被告の犯行が発覚しました。 

 

■「娘に申し訳ないと思った」 

 

男が逮捕されたことを受け、娘の母親は「うそを言っていたのは夫のほうだったとわかって、娘に申し訳ないと思った」と語りました。 

 

そして娘は当時についてこう語りました。 

 

「家に帰るのが嫌だった」 

 

「学校では頑張って明るくふるまったが、夜、パパに起こされるので、授業中も眠かった。パパは、ママや家族のいるところでは何もしなかったが、パパに何をされるかわからない」 

 

そして、実の親について。 

 

「パパのいない生活をしたい。パパの顔を見たくない。悲しいとか通り過ぎて、もうどうでもいい。もう関わりたくない」 

 

■なぜ男は娘にみだらな行為をしたのか 

 

娘の心の言葉。そこまで追い込んだのは・・・身勝手とも思える理由でした。 

 

男には数百万円の借金があり、その返済のために仕事に追われていたと言います。 

 

日々の生活費を稼ぐことに追われていましたが、3年前の夏ごろ借金の返済が追い付かなくなり、ストレスを解消するための矛先が娘に向いたということです。 

 

■「性欲を発散することで、ストレスのはけ口に」 

 

仕事と借金の返済に追われる日々。証言台で男は、「そのストレスが高まることに比例して、娘に対するみだらな行為が増えた」などと話し、「性欲を発散することで、ストレスのはけ口にしていた」と口にしました。 

 

そして、涙ながらに声を震わせて「もう止められなかった。このストレスをどうしたらいいのか分からなかった」と語りました。 

 

男の裁判は今後も続けられていきます。 

 

テレビユー山形 

 

 

 
 

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