( 268106 )  2025/02/21 03:17:11  
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伊藤詩織さん(2021年12月撮影) 

 

 ジャーナリストの伊藤詩織さん(35)が20日、都内の日本外国特派員協会で開く予定だった会見をキャンセルした。関係者によると体調不良が理由だという。 

 

 伊藤さんは、日本外国特派員協会を通じて文書を発表。「せっかくの機会にもかかわらず、体調不良によるドクターストップで出席できなくなってしまいました。申し訳ございません」と謝罪した。 

 

 この日は、伊藤さんが15年4月に元TBS記者の男性から受けた性的暴行被害について、調査に乗り出す様子を6年にわたって記録したドキュメンタリー映画「Black Box Diaries」をめぐり、伊藤さんが元TBS記者の男性から受けた性被害に関する裁判で弁護を担当した元弁護団が同所で会見を開いた。同会見後、「Black Box Diaries」の日本版を上映後、伊藤さんの会見が行われる予定だったが、上映もキャンセルとなった。 

 

 「Black Box Diaries」は、3月3日に米ロサンゼルスのドルビー・シアターで授賞式が行われる、第97回米アカデミー賞で長編ドキュメンタリー部門に、日本人の監督の作品として史上初めてノミネートされた。一方で、元弁護団側は、被害現場とされるホテルの防犯カメラ映像を本人やホテルの許諾なしに使用したと指摘している。また、海外では公益通報者にあたる捜査官Aやタクシー運転手、性加害に関する民事裁判で代理人弁護士を務めてきた、西廣陽子弁護士に関する無断録音や無断録画などが、さらされている映像が流され続けていると指摘している。 

 

 伊藤さんは、元弁護団が指摘した点についても、文書の中で謝罪。「証拠集めの中でリスクを冒してまで証言してくださった、タクシードライバーさん、ドアマンさんには心から感謝しています。彼らは私にとってヒーローです。映画には当初、ドアマンの証言を直接聞けた直後に連絡した、西廣弁護士との電話の『ホテルが止めにはいるかもしれない』というアドバイスの音声が入っていました。ご本人への確認が抜け落ちたまま使用し、傷つけてしまったこと、心からお詫び申し上げます」とつづった。 

 

 また「映像を使うことへの承諾が抜け落ちてしまった方々に、心よりお詫びします。最新バージョンでは、個人が特定できないように全て対処します。今後の海外上映についても、差し替えなどできる限り対応します」とした。 

 

 

 
 

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