( 268151 )  2025/02/21 04:07:42  
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FNNプライムオンライン 

 

障害があり、全介助が必要な20代女性に対する準強制性交等の罪など6つの罪に問われている元介護職員の男の裁判が新潟地裁で開かれている。2月19日の論告で検察側は男の一連の行為は「鬼畜の所業」と非難し、懲役18年を求刑した。一方、弁護側は自首による減刑を認めるべきとし、懲役7年が相当であると主張した。 

 

準強制わいせつ、準強制性交等未遂、準強制性交等、不同意性交等、性的姿態等撮影、不同意性交等致傷の6つの罪に問われているのは、新潟市南区に住む元介護職員の細海敏也被告(44)だ。 

 

起訴状などによると、細海被告は2019年から約4年半の間、重度の障害があり、全介助が必要で抵抗ができない20代女性に対して、デイサービスの送迎時に自家用車を三条市内のパチンコ店の駐車場に止め、その車内でわいせつな行為や淫らな行為を繰り返し、またケガを負わせ、その行為を動画撮影した罪などに問われている。 

 

今回の裁判では、細海被告が警察に自首した2023年12月14日の事件以外の事実について自首が成立するか否かと量刑が争点になっている。 

 

2月18日の被告人質問で「性的欲求と女性の身体に興味あった」と話していた細海被告。 

 

19日は論告・弁論が行われ、検察側は抵抗できない状態の女性に対する細海被告の一連の行為について厳しく非難した。 

 

検察側: 

抵抗することや明確な意思表示ができない被害者の心情を一切顧みない、自己の欲求を満たすだけの身勝手極まりない犯行であり、回を重ねるごとに犯行をエスカレートさせていった極めて乱暴なもので鬼畜の所業。4年半もの長期間にわたり繰り返し、被害者の尊厳を蹂躙し、被害者の心と体を深く傷つけ、その家族にも自責の念を与えた。 

 

さらに弁護側が主張する“自首”については… 

 

検察側: 

警察に自首した際に提出した動画データは削除されており、復元しなければならなかったことや、黙秘をしていたことは真相の解明に何も寄与しておらず、自首は成立しない。 

 

こう話し、細海被告に対して懲役18年を求刑した。 

 

 

一方、弁護側は無差別的でなかった点に加え、自首による減刑も認められるべきだと主張した。 

 

弁護側: 

暴行や脅迫をしていない点や複数の被害者に、無差別的に性的暴行に及んでいない。自首がなかった場合の捜査がどうなっていたかや証拠となるスマートフォンが処分されていたらどうなったかという点から、自首をしてきた細海被告の自首による減刑を認めるべき。 

 

こう話し、懲役7年が相当であると述べた。 

 

そして、最後に証言台に立った細海被告は… 

 

細海被告: 

私は当時、障害者を介護する立場でありながら、障害者の人権を踏みにじる卑劣な行いを何度も繰り返し、被害者を苦しめ、一生癒えることのない傷を負わせました。もう二度と同じ過ちを繰り返すつもりはありません。被害者と被害者の家族が一生苦しんでいくことを忘れません。本当に、本当に申し訳ございません。心より深くお詫び申し上げます。 

 

判決は2月21日に言い渡される。 

 

(NST新潟総合テレビ) 

 

NST新潟総合テレビ 

 

 

 
 

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