( 269686 )  2025/02/25 04:08:39  
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参院選候補予定者の決意表明に立ち会う立憲民主党の野田佳彦代表(前列右)(撮影・中山知子) 

 

 立憲民主党の野田佳彦代表は24日、東京都内で開いた定期党大会であいさつし、党として強く求める高額療養費制度の自己負担分引き上げ凍結が実現しない場合、「1度、武装解除すると言ったが、戦闘モードに入りますよ」と、自民党を強くけん制した。 

 

 自民党の対応次第では、予算案をめぐり「日程闘争」はしないとしてきた「@武装解除」方針からの転換を示唆した格好だ。 

 

 野田氏は、自民党が日本維新の会、国民民主党との間で各党の肝いり政策をめぐる3党協議を続けていることをめぐり「自民党の思惑は、3党の『ともえ戦』。我々はともえ戦に参加しているのではない。野党をまとめ、さまざまな政策を実現していくのが我々の役割だ」と訴えた。 

 

 その上で「いつまでも、いつまでも、がまんしていようとは思わない」と主張。旧安倍派の元会計責任者の参考人招致をめぐる自民党の対応に触れながら、党が提出した2025年度予算案の修正案の中で、200億円を計上した高額療養費制度について「命に関わることは、我々も命をかけて実現しないといけない。政府が制度の持続可能性を考えていきたいことはよくわかっているが、だからといって、現役世代で働きながら、子育てをしながら、困難な治療をしている人たちに、負担をお願いするのは間違っていませんか?」と訴えた。 

 

 政府は昨年末、高額療養費制度について患者が負担する限度額を今年8月から段階的に引き上げる方針を公表したが、がん患者団体などは強く反対。これを受け、厚労省は、長期治療を受けた人については患者の負担限度額を据え置く方針を示したが、方針の修正は一部にとどまる。 

 

 野田氏は、党が求める自己負担分の引き上げ凍結を念頭に「命がかかっている。命がかかっていることをいつまでも決断しないなら、私は1度、武装解除をすると言ったが、戦闘モードに入りますよ。ここは」と、予算案審議をめぐり態度を硬化させる可能性を示唆。「国会を動かすリアルパワーは政党の支持率ではなく、党首間の信頼でもなく、議席の数だ。それを生かさなければいけない局面かもしれない。そこは覚悟をもって闘っていきたい」と述べ、野党第1党としての覚悟をにじませた。 

 

 野田氏は17日の衆院予算委員会で、2025年度予算案について「我々はいたずらに予算を人質にとって衆院の通過を遅らせたり、年度内成立を阻むことはしないと決意をしている」「野党にとっては武装解除みたいな話ですが、与野党が知恵を出し合って国民のためによりよい予算をつくることが、政治に対する信頼を取り戻す第1歩になるのではないか」と述べていた。 

 

 

 
 

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